通訳・翻訳養成学校のISSインスティテュートでは、キャリアにつながるプロの語学力を養成します。

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講師インタビュー 第2回:王浩智先生(中国語翻訳)

講師インタビュー第2回目は、中国語翻訳者養成コース顧問の王浩智先生をご紹介します。



Q1.通翻訳者を目指すきっかけは何だったのでしょうか?

特に目指すというほどの強い意識をもっていたわけではありませんでしたが、大学在学中にお世話になった恩師の計らいで、ある本の出版翻訳を引き受けたのがこの道に入ったきっかけでした。
翻訳に興味はあったし、いずれ自分の名前の入ったものが出せたらよいと漠然ながら思い描いていたこともありました。その夢はいとも簡単に実現してしまったのが信じられず、ほとんど実感が湧かないまま、自分の名前が入った本が店頭に並べられた日を迎えた、という感じです。
今になって思えば、なんで私の所に白羽の矢が立ったのか、不明のままでした。この仕事を通して味わった知的興奮が忘れられず、この道をずっと突き進んできたことだけは確かです。もちろん、年収ほどの印税に味をしめたのもどこか原動力の一部になっているに違いありません!


Q2.プロになるための勉強はどのように積み重ねられましたか?

教室での勉強、という意味なら、大学の最後の2年間、それも週一回2時間程度でした。翻訳の授業といっても、語学強化の一環として三年生からカリキュラムに組み込まれたもので、ほとんど訳読の域を出ない置き換えごっこでした。そういう意味では、独学に近いと言えるかもしれません。自慢ではなく、専門スクールどころか、参考書もろくに手に入らない時代だったため、基本的に手探り状態の中、自ら考え、悩みながら覚えていくしかありませんでした。
その点、環境に恵まれた今の学習者は羨ましい限りです。しかし、その反面、自ら学び、考え、自分なりの答えを出すというプロセスはともすれば疎かにされるように感じます。専門家や経験者の意見に耳を傾けるのも、また第一線で活躍されている方の学習法を手本にするのも有益でしょう。しかし、技法というのは知識を暗記して「やってみた」だけでは自分のものにはならない、そのことも念頭に置いていただきたい。


Q3.どのようなステップを経てプロになられましたか?

普通、プロデビューと言えば、実力をつけ、実績を重ね、信頼を得ることでついに・・・、というのが一般に辿るコースですが、先程話したように、私の場合、まだ十分準備も予想もしていない時にいきなり大きな仕事に抜擢された方なので、幸か不幸か、地道にステップを踏む苦労の経験といったものはなく、苦労の連続はむしろその後のほうですけど・・・


Q4.王先生の授業は非常にユニークで独創的ですが、教えることの原点となった出来事がございましたらご紹介ください。

 受講生たちがそのような印象を持ってくださったのならば、おそらくあまのじゃくで飽きっぽい性格と無関係ではありません。特に定説やメソッドと言われるものに眉唾をつけたくなるところはあります。
 ただ、日ごろ講義をする上で、結論だけの感覚的な教え方ではなく、受講生たちの思考に沿って一人ひとりの可能性を引き出すよう心がけてはいます。それもこれまで教示を受けた先生たちに少しでも近づこうとしたのが原点だったように思います。

 

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王浩智先生の著書
「中国語翻訳作法―文の理解から訳出のプロセスまで」
日本語から学ぶ中国語・中国語から学ぶ日本語」

 

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| 講師インタビュー | 15:00 |
【新コーナーのご紹介】講師インタビュー
皆様、こんにちは。
今月から連載でISSインスティテュート講師をご紹介いたします。
プロの通訳者・翻訳者である講師ならではのエピソードをお届いたします。
現在はプロとして活躍している講師のデビューするまで、また現在でも行っている勉強法やスランプ克服法など、皆様の学習に役立ち、また共感を呼べるコーナーといたします。

第1回は明日公開です。
英語通訳者養成コースから榊原奈津子講師、中国語コースから王浩智講師が登場します。
どうぞお楽しみに
| 講師インタビュー | 11:39 |
講師インタビュー 第18回: 和田泰治先生(英語通訳)

講師インタビュー第18回は、東京校英語通訳コースをご担当いただいている通訳者の和田泰治先生です。

<和田先生のプロフィール>
1983年に明治大学文学部卒業後、旅行会社、マーケティングリサーチ会社、広告会社での勤務を経て1995年よりプロ通訳者として稼働開始。スポーツメーカー、通信システムインテグレーター、保険会社などで社内通訳者として勤務後、現在はフリーランスの通訳者として活躍中。


・現在は主にどのような通訳(分野/形態)をされていますか?
ご依頼頂きました仕事は原則的に何でもやっております。主には金融・ITを中心とした各種カンファレンスやシンポジウム、企業の役員会、株主総会、記者発表会、顧客セミナー、プレスインタビュー、IR関連のミーティング、市場調査・マーケティングのプレゼンテーションなどの通訳を担当させて頂いております。

・プロの通訳者になろうと思われたきっかけについて教えてください。
会社勤めをしていた時代にたまたまISSの夏期講座を受講し、それがきっかけでその年の秋から本格的にレギュラーのクラスを受講することになりました。会社勤めの傍ら三年間ほど勉強するうち次第に通訳の楽しさと奥の深さを実感するようになり、最終的に会社勤めを辞してこの道を選択いたしました。

・和田先生がISSに通学されていた当時、印象的な出来事はありましたか?
同時通訳科に進級した最初の日英の授業の教材が故桂枝雀師匠の落語でした。「何で落語なんだ!?」とかなり面喰いましたが、必死で落語を英語で表現しようと努力し、また枝雀師匠の英語版の落語を参考に聞かせて頂くなどするうちに、理想とすべき通訳の手掛かりが見えたという実感を初めて得ることができ、通訳についての自分の考え方の大きな転機になりました。今でも、いつか英語で落語をすることが私の夢です。

・現在、ISSの受講生にはどのようなアドバイスをされていますか?
表層的な言葉にとらわれることなく、話し手が本当に伝えたい情報や気持ちをしっかりと理解し、通訳者自身の言葉で伝えることを心がけて下さいとお願いしています。言葉ではなく、「心」を伝える通訳者になって頂きたいと思っています。

・仕事と勉強(通訳訓練)をうまく両立させながら、継続して学習するコツを教えてください。
まず、毎日必ず机の前に座って勉強を始めるきっかけになってくれる「ペースメーカー」を持つことが一番大切だと思います。私の場合は、ラジオ英会話のテキストの学習と、その日の英字新聞の記事の中で自分が知らなかった単語に印をつけておき、帰宅後に文章ごとノートに書き写すということを日課としておりました。どんなに帰宅が遅くとも、どんなに疲れていてもこれだけは毎日絶対にやると決めて実行していました。ペースさえ守って毎日勉強できれば、多忙で時間がない時のほうが短時間でも集中力が高まって、むしろ効果が上がるものです。

・プロの通訳者になるために必要な資質とは何でしょうか?
驕ることなく、常に理想を目指し努力を続ける謙虚な気持ちを持てることではないでしょうか。

 

| 講師インタビュー | 10:20 |
講師インタビュー 第12回: 望月暢子先生(中国語翻訳)

講師インタビュー第12回は、東京校中国語翻訳コースをご担当いただいている翻訳者の望月暢子先生です。

<望月先生のプロフィール>
慶応義塾大学法学部政治学科卒業。1990年代に2年間、上海・華東師範大学に留学。現在、ビジネス翻訳を中心に、社会科学分野の出版翻訳、映像翻訳などに従事。ほかに岩波書店「現代中国事典」の人名・地名130項目を執筆。2000年からアイ・エス・エス・インスティテュート東京校中国語翻訳コース講師。


・翻訳者を志されたきっかけは何ですか?
「志す」というほど立派な心がけはなかったのですが、読むこと、書くこと、調べることが好きで、中国という国に関心があったので、自然と翻訳の道に入っていったという感じです。お金にならない勉強の翻訳でも完璧を目指すしつこさ、もっと正確に理解したいと思う好奇心、それに注意深いこと、そういうところがこの仕事に向いていたのだと思います。

・最近携わられたお仕事をご紹介ください。
CCTV制作の教養番組「鑑真」(全10話)の中国語ナレーションに日本語字幕をつける仕事です。(2008年4月からBS11で放映)日本の寺を紹介したり、日本人の住持にインタビューをする場面も多いため、間違いがないように気を遣いました。たとえば、住持に対する敬称は中国語では一律に「長老」ですが、日本語では宗派によって「長老」「長臈」「管主」などと訳し分ける必要があります。寺の建物の名前や建造年、由来なども、中国語の原文は間違っていることが多いので、お寺に電話をして確認したりもしました。なにしろ、「鑑真は孝謙天皇と皇太子に…」(孝謙天皇は独身で子供はいない)などというナレーションも飛び出すので、気が抜けないのです。
文字数の制限の中で、必要な情報を正しく、わかりやすく、おもしろく伝えるという、字幕の醍醐味を満喫した一作でした。

・初めてお仕事で翻訳されたのはどのような内容のものでしたか?
大学卒業後、ある学術学会の事務局で仕事をしながら中国語と中国事情の勉強をしていた頃、学会の研究者の方から人口問題の資料を翻訳してみないか、と声をかけて頂きました。内容は一人っ子政策に関する統計や政府の通達などです。日本語の関連資料を読み、できあがった訳文は専門家の方にチェックして頂きました。誤訳をしないようにと緊張するあまり日本語が不自然になり、ずいぶん直されたのを、今でも恥ずかしく思い出します。

・翻訳の仕事の中でよくぶつかる問題点、またその解決方法を教えてください。
原文の内容や固有名詞がわからないとき、いかに調べるかが一番の問題です。インターネットでだいたい間に合いますが、短時間で探すにはコツが必要です。
技術的な文書などで(日本語でも)内容がわからないときは、自分で調べるより専門家にきくほうが早い、と最近は実感しています。親戚、友人、その家族、など「歩く辞書」のネットワークを早くから構築しておくことをお勧めします。

・翻訳者を目指されている方々にひとことお願いします。
翻訳は言葉を使った「表現」である点で、音楽や美術と共通するものがあります。演奏家が楽譜から作曲家の頭の中で鳴っていた音楽を読み取り、それを技術を駆使して再現するのと同じように、翻訳も原文から作者の意図を読み取り、別の言語で再現します。機械的に単語を置き換える作業ではなく、だからこそ楽しい。より深く読み、より美しく表現するために、両国語の構造や要素の違い、表現の型の違いなどにも注目してみてください。また、PCスキル・環境、辞書類の整備などに対する投資を惜しまないこと。必ず役に立ちます。
 


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中国語翻訳者養成コースの詳細はこちら

<関連記事>
丸仕事ルポ:望月暢子先生(中国語翻訳)
丸講師からの応援メッセージ:第7回 望月暢子先生
丸望月暢子先生が共同翻訳された作品『しあわせ中国:盛世2013年』

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| 講師インタビュー | 10:30 |
講師インタビュー 第6回: 塚崎正子先生(英語翻訳)

講師インタビュー第6回は、横浜校の英語翻訳者養成コースをご担当いただいている翻訳者の塚崎正子先生です。

<塚崎先生のプロフィール>
お茶の水女子大学 文教育学部英文・英語学科(当時)卒。卒業後、電気機器メーカーに就職し、海外部門に配属される。海外営業業務に加え、社内翻訳者として販促物やマニュアル、仕様書の英訳に従事する。退職後、在宅フリーランスで主にIT、コンピュータ分野の翻訳を手がける一方、2003年よりアイ・エス・エス・インスティテュート横浜校にて「総合翻訳基礎科」を担当。


・翻訳者を目指されたきっかけを教えてください。
会社勤務時代、一般業務より翻訳の仕事のほうが自分の性格にあっていると感じたことが一番ですが、まだ働く女性の立場が確立されていなかった時代(年が判りますが)なので、結婚や転勤などで、どこへ行ってもできる仕事をと思い選びました。実際に地方や海外に住んだときも、仕事は継続できました。

・翻訳者として必要な資質は何だと思われますか。
翻訳者に限りませんが、決まりごとをきちんと守ることが大事です。指示された原稿を指示通りに翻訳し、指定された期限までに納品するためには、徹底した自己管理能力が求められます。また特に技術翻訳は、企業の機密情報を手がけることもあります。そのため、翻訳者には翻訳能力が求められるのはもちろんですが、信用してもらうということが大事になってきます。

・仕事と家庭の両立はどのようにされていますか?(1日の使い方について)
原則、仕事は月から金の日中のみ、夜間と土日は仕事をしません。一日の使い方としては、例えば朝9時にはパソコンの前に座ろうと決め、家事はそれまでに終わらせます。終わりそうもない家事は始めから手がけず、土日にまわします。途中、昼食後に息抜きを兼ねて買い物に出たり、納期にゆとりのあるときは、スポーツクラブなどでリフレッシュしたりしています。ただし、これは理想で、納期が詰まっていたりすると、一日家から一歩も出ず仕事をするということもあります。

・翻訳者を目指される方に一言お願いします。
翻訳の世界は本当に奥が深いです。英語の力をつけるのはもちろんですが、日本語に絶えず敏感であることが大事です。この点で、年齢を重ねることは有利なことがあります。翻訳は非常に息の長い仕事です。翻訳者デビューするにはもう遅いからということは、絶対にありません。

 

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| 講師インタビュー | 13:21 |
講師インタビュー 第4回: 曽根和子先生(英語通訳)

講師インタビュー第4回は、横浜校英語通訳者養成コース顧問講師の曽根和子先生です。

<曽根先生のプロフィール>
慶応義塾大学卒業後、神奈川県公立高校の英語教員として勤務。その後退職しオーストラリアのクィーンズランド大学で通訳・翻訳の修士課程を修了。帰国後フリーの通訳者となり、現在はNHKの衛星放送、会議通訳者として活躍中。またアイ・エス・エス・インスティテュート横浜校では主に上級クラスの指導に当たるとともに、複数の大学でも通訳・翻訳の講座を担当。

・通訳者を志されたきっかけは何ですか?
公立高校の教員をしていた頃、公立高校の教員という職は、英語を教えるというよりも日々の事務的な仕事をこなす事の方によりウェイトが置かれていると感じ、自分には向いていないのではと思いました。そこで、もっと英語のスペシャリストとしてのキャリアを追求していきたいと考え留学を決意したのが通訳者になるきっかけでした。

・初めての通訳業務はどのような内容でしたか?また、仕事を終えていかがでしたか?
オーストラリアで大学院に在学中に指導教授から紹介されて、日本からの産業訪問団のアテンド通訳をしたのが初めての通訳でした。最初に頂いていたスケジュールが現場でどんどん変更になり、とにかくあわてた事を覚えています。事前の準備だけでなく、その場その場の状況に応じて臨機応変に対応する事が大切だと感じました。

・毎回の授業で受講生に心がけて欲しい事は何ですか?
クラスメートのパフォーマンスを良い点、悪い点に留意しながらしっかり聞く事です。また、クラスメートが担当の講師からどのようなコメントやアドバイスを受けているかにも注意しましょう。

・自宅学習のアドバイスをお願します。
コースの予習・復習をしっかりするという事です。また、何でも良いですから「毎日短時間でもこれだけはこなす!」というプログラムを一つ作って、それを継続する事が大切です。

・プロ通訳者の資質を教えて下さい。
もちろん英語および日本語能力に優れていて、言葉に敏感な人でなければなりません。また幅広い分野について知識があり、常に新たな事を知りたいと思える好奇心の強い人が向いていると思います。さらに人と接するのが苦にならない人、その場の状況を察しすぐ適切な対応が取れる人、気配りの出来る人が通訳としての資質がある人だと思います。

・通訳者になって良かったと思う事は何ですか?
私の場合はフリーの通訳者なので、自分のスケジュールを自分自身で管理できる事が一番嬉しいですね。また異なる分野の様々な方々と接し、常に新たな世界が開けるので仕事にやりがいがあります。

・通訳者を目指されている方々に一言お願します。
向上心と忍耐心で目標に向かって努力する事。また、体力が必要とされる仕事ですから、健康管理には気をつけましょう。


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| 講師インタビュー | 12:45 |

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