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「NIPPON 〜到来した平成の開国〜」 第6回 NIPPON 医療通訳サービスのブレイクスルー


読者の皆さん、こんにちは。

ランゲージワン株式会社で多言語コンタクトセンターの企画営業をしている高橋恵介(48)です。

日本における言語のバリアフリーを目指して、この分野で活動すること約25年。日本に住む外国人の悲喜こもごもを見てまいりました。

今回は、日本における医療通訳サービスのブレイクスルーについてお話ししてみたいと思います。

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現在、日本の多くの医療機関において、外国人患者の受入環境は、必ずしも充実しているとは言えない状況です。外国語対応が出来ず、日本語でしか対応できない医療機関に外国人患者が来た場合、ただでさえコミュニケーションが取りづらく、場合によっては、医療費が未収となってしまうケースも少なくありません。医療機関が、医療通訳サービス導入するなど、外国人患者の受入環境向上の取り組みに及び腰になってしまうことも、なるほど理解出来ます。

しかし、今年に入ってから、医療通訳サービスの話題が多く聞かれるようになっています。

厚生労働省が、8月に医療通訳拠点病院19病院の選定を発表しました。また、JCI(Joint Commission International)やJMIP(外国人患者受入れ医療機関認証制度)といった病院における認証制度が普及してくる中、言葉のバリアフリーが、医療機関においても注目されてきています。

今秋、国立国際医療研究センターにおいて開催されたシンポジウムにおいては、東京大学附属病院、聖路加国際病院、沖縄徳洲会湘南鎌倉総合病院と国立国際医療研究センターにおける医療通訳の事例が紹介されていました。また、12月19日には聖路加国際病院において、医療機関における訪日外国人の受け入れについてのシンポジウムが開催されます。

来年1月〜3月まで観光庁は、医療機関などにおける訪日外国人旅行者の受け入れ実態調査を全国的に行います。その調査において、特に未収金について、医療機関がどのように対応しているかの調査が含まれています。

9月の損保ジャパンのニュースリリースでは、来年2月以降、外国人向けの旅行者保険のサービス販売が開始されるとありました。リリースの内容によれば、全国800カ所の医療機関において、この保険に加入している外国人は、医療通訳サービスの提供を受けながら、キャッシュレスで受診出来るということです。訪日外国人旅行者にとって、とても便利なサービスであると同時に、医療機関においても、未収金リスクを回避できる、これまでにないサービスになることが見込まれます。

ISSインスティテュートにおいても、集中コースや短期コースで医療通訳講座を開講しておりますが、このような保険サービスが浸透していくことで、日本の医療機関においては、医療通訳サービスを提供する機会が多くなってくると予想されます。ランゲージワンが提供している電話医療通訳サービスも、利用数が増加することが見込まれています。

日本政府が、2020年のオリンピックに向けて3000万人のインバウンドを目標として掲げ始めている中、医療通訳サービスは拡大するマーケットとして捉えられています。そこにはメディカル分野における、より専門分野が含まれており、必ずしも安価な価格を提示することができるわけではありません。ただ、前述の訪日外国人旅行者向け保険の普及により、より高度な医療通訳の提供が可能になることが予想されます。

前回のブログでも述べたように、ランゲージワンが提供している119番の通訳サービスは、全国各地に広がり続けています。救急車で搬送された外国人の治療にあたる医療機関でも、通訳サービスが提供されることにより安心安全な医療が提供されるなる日が近づいているのです。

2020年に向けて、訪日外国人旅行者への医療分野における受入環境が整備されつつあります。

そして私は、2016年に、日本における医療通訳サービスのブレイクスルーが来ると予想しています。みなさん準備はいいですか?
 
(つづく)
| NIPPON 〜到来した平成の開国〜 | 19:00 |
「NIPPON 〜到来した平成の開国〜」 第5回 NIPPON 外国人向け社会インフラの整備


読者の皆さん、こんにちは。

ランゲージワン株式会社で多言語コンタクトセンターの企画営業をしている高橋恵介(48)です。

日本における言語のバリアフリーを目指して、この分野で活動すること約25年。日本に住む外国人の悲喜こもごもを見てまいりました。

前回のコラムで書いたI氏との出会いは、私が描いていた在留外国人政策の実現の展望が大きく開かれるものでした。

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NECグループとの連携
私は、多言語コールセンター事業は、社会インフラ事業を手がけている企業と連携して進めることによって、事業自体が進むと考えていました。もともと大手通信事業者と連携して、外国人向け施策を進めていたので、いわばN・F・Hと呼ばれる、NEC、富士通、日立などの企業との連携ができる構想を描いていました。

I氏が取締役となっている第一アドシステムは、当時、NECネッツエスアイの子会社となったばかりで、多言語コールセンターを事業として開始する可能性があるという話がありました。I氏との話は、私が描いている構想の実現に向けた魅力的な話でした。早速、前職がNECの地方支社長であった当時の第一アドシステムの社長と面談の時間を頂き、私が描いている構想をお話ししました。

当時は外国人住民基本台帳制度が開始される前年で、次年度の4月からこの制度の多言語コールセンターを受託することで、事業基盤を整えることを提案しました。また当時、関東のある政令指定都市の消防局から、消防119番の電話通訳が出来ないか、との相談を受けていたこともあり、消防119番電話通訳の構想を伝えました。もともとNECグループは、消防指令システム等、消防におけるシェアが業界の中では高く、119番電話通訳サービスは、大きく広がっていく期待が持てました。

私は、将来の日本の在留外国人政策を進めるためにも、第一アドシステムにお世話になることを決めました。


在留外国人政策の土台となるサービス
2012年4月から、総務省外国人住民基本台帳制度多言語コールセンター業務を受託し、その業務が開始されました。また、前述の政令都市における消防119番通訳業務も始まりました。まさにNECグループにおける多言語コールセンターの土台となる、社会的意義のある2つのサービスが開始されたのでした。

外国人住民基本台帳制度多言語コールセンターは、日本の歴史においても非常に重要な位置を占めていると実感しています。というのは、日本国内に90日を超えて滞在する外国人が住民として扱われ、住民基本台帳に載せられます。外国人にも住民票が発行されるようになり、地方自治体における行政サービスが、これまで以上にきめ細かく提供される体制が整いました。

ところで、外国人住民基本台帳制度多言語コールセンター業務は、今年で4年目の受託になります。また、今年秋から始まったマイナンバー制度多言語コールセンター業務は、住民基本台帳制度コールセンター業務の実績を評価されて、受託しています。この住民基本台帳制度はマイナンバー制度の土台となっている制度です。

日本において外国人が増えていくと、外国人は税金をきちんと納めないのではないか、という不安の声が上がっていました。そこで、外国人も含めた徴税システムの確立は、課題とされていました。

マイナンバー制度を簡単に説明すると、税金を適正に徴収するための制度と言えます。個人においても企業においても、お金の出入りが正確に把握出来るようになるからです。

これはマイナンバーが付与されている外国人に対しても同様です。これから増えることが予想される外国人の税金徴収対策ついては、かなり補完されたと言っていいでしょう。

これらの不安を払拭するためにも、多言語コールセンターは重要な役割を果たしているのです。
(つづく)
| NIPPON 〜到来した平成の開国〜 | 10:00 |
「NIPPON 〜到来した平成の開国〜」 第4回 NIPPON ピンチの後にはチャンスあり!


読者の皆さん、こんにちは。

ランゲージワン株式会社で多言語コンタクトセンターの企画営業をしている高橋恵介(48)です。

日本における言語のバリアフリーを目指して、この分野で活動すること約25年。日本に住む外国人の悲喜こもごもを見てまいりました。

連載第4回目は、前回に続き、私が多言語コールセンターに関わったきっかけについてです。

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リーマンショックの影響
2008年9月15日に発生したリーマンショックは、日本で働いている外国人にも大きな打撃を与えました。「派遣切り」の嵐の中で、派遣会社が用意した住居を追われ、路頭に迷う外国人が大勢出ました。これまで契約していたインターネット回線契約も次々と解約となりました。

主に日系ブラジル人を対象としてインターネット回線販売をしていた私の事業は、大きな打撃を受け継続不能となり、スタッフの多くを解雇することになりました。当時32万人いた日系ブラジル人は、その多くが政府の用意した帰国支援金を使ってブラジルに帰国していきました。


ピンチの後にはチャンスあり。人生は出会いで決まる!
懇意にしている会社社長から3人分のスペースを借りて、こじんまりと残務処理をしていた時のことです。その会社に出入りする営業さんが、一枚のパンフレットを渡してくれました。多言語コールセンターを運営しているC&Mリレーションズ社のものでした。その前身はワールドサポート社で、当時は珍しい民間の多言語コールセンターでした。その頃は、各自治体にある国際交流協会等で、多言語コールセンターを運営している例はいくつかありましたが、民間で多言語専門に業務を行っている会社は、ワールドサポート社しかありませんでした。

私は、いつかその会社と連携して事業が広げられないだろうかと、一人密かに考えていたのですが、社名も変わり、経営者も変わった会社のパンフレットを眺めながら、残務処理が一段落したら訪ねてみようと、そのパンフレットをカバンにしまいました。


K女史との出会い
ある日、大手町サンケイビル地下の居酒屋で、知り合いの会社経営者数人と歓談していました。その中に初めて会う人がいました。K女史です。かつて保険会社で鳴らしいたというだけあって、溌剌としたビジネスレディでした。私が当時行っていた外国人にターゲットを絞った営業スタイルについて、興味深げに耳を傾けてくれていました。

その居酒屋での出会いから1年程経ったある日、突然K女史から「引き合わせたい人がいるから」と電話があり、T氏を紹介されました。企画書を見せられ、そこには、前に見たパンフレットのC&Mリレーションズ社の名前がありました。同社を引き継ぎ、新しい会社としてスタートするから、あなたも一緒にやりましょう、声をかけてくださいました。私を含む3人のスタッフを拾って頂きました。K女史はマーケティング本部本部長、私はマーケティング本部部長となり、新規サービスの開発などを手掛けていました。


現在の上司M氏との出会い
その会社には、いつも大きな背中を丸めて、PC画面いっぱいにファイルを並べながら、日々見積書を作成しているM氏がいました。肩越しに画面の様子を見ながら、もう少しバックスペースの多用を減らせば、21時台の電車で帰れるのに、などと勝手な事を考えていました。

そうこうしているうちに、私が営業部長、彼がマネージャーとなる人事異動がありました。一年後に外国人住民基本台帳制度の施行を控え、全国の外国人集住自治体への提案のため、社用車のミニクーパーで、M氏と二人での営業行脚が始まりました。中部地域を中心に、主な外国人集住都市を回りました。ちなみにその頃、私が企画提案を担当した「あいち医療通訳システム」は、現在も全国で最も進んだ医療通訳事例として続いています。

その会社で約一年を過ごしたある日、K女史から「引き合わせたい人がいるから」と話がありました。新宿でお会いしたその人は、通信販売系コールセンターの役員のI氏でした。
(つづく)
| NIPPON 〜到来した平成の開国〜 | 12:00 |
「NIPPON 〜到来した平成の開国〜」 第3回 NIPPON 隠れた外国人マーケット


読者の皆さん、こんにちは。

ランゲージワン株式会社で多言語コンタクトセンターの企画営業をしている高橋恵介(48)です。

日本における言語のバリアフリーを目指して、この分野で活動すること約25年。日本に住む外国人の悲喜こもごもを見てまいりました。

連載第3回目の今回は、私が多言語コールセンターに関わったきっかけについて綴ってみたいと思います。

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在住外国人マーケットの発見
2006年、富山県で仕事をしていた時でした。光ファイバーのインターネットサービスの営業をしていた際、外国人が集住している地域を見つけました。

その地域の或るマンションには、一年程前に光ファイバーのマンション用設備が設置されており、申し込みさえすれば、より速く、より安いインターネットサービスが利用出来るようになっていました。ところが、このマンションには32世帯あるのですが、1件の申し込みもなく、全ての世帯で割高のADSLサービスを使っていたのです。

私は、一軒一軒訪問して光ファイバーサービスの案内をしようとしましたが、出てきた人たちは、みな外国人。しかも英語は通じず、日本語もほとんど理解出来ません。よく聞いてみると、ブラジル人でした。そこで、当時ブラジル領事館に勤務していた友人に協力を仰ぎ、その場で携帯電話越しに通訳をしたもらったところ、「そんなに良いサービスが使えるようになっていたとは知らなかった」と次々と新サービスの申し込みをしてくれました。

それまで、そのマンションには日本人の営業担当者が何度も行っており、掲示板などにも新サービス案内のポスターが貼ってあり、案内パンフレットも何度か配布されていましたが、住民は日本語がわからないため、最新のサービスが1年間もの間、全く使われていなかったのです。3日間でそのマンションの全世帯を訪問したところ、全世帯が申し込みをしてくれました。隠れた「外国人マーケット」の発見です。

早速、外国人にターゲットを絞った営業施策を計画し、実行したところ、富山県では異例の成果を上げることが出来ました。

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隠れた外国人マーケットの発掘
これまで、私はボランティアとして外国人のサポートをする機会が多くありましたが、自治体やNPOをベースとした外国人サポートの持続性について、少々限界を感じていました。この富山での経験で、ビジネスとして外国人サポートをするヒントを得ました。

日本ではその頃、外国人が顧客として捉えられておらず、日本語を理解しない外国人は、日本人が当たり前に利用している最新のサービスを利用出来ないという状態がありました。その一例が、富山での光ファイバーインターネットサービスです。当時、大手通信会社では、在住外国人マーケットは取り残されたマーケットとなっていました。中部地方を中心として、日系ブラジル人が30万人以上住んでいましたが、特別な施策は何も行われていませんでした。

そこで、外国人を顧客層として捉えた営業施策を進めることによって、持続可能な外国人サポートが出来るのではないか、と考えました。そこで大手通信会社と協議し、外国人営業に特化した営業会社を設立することになりました。外国人スタッフが20名ほど在籍するコールセンターを渋谷に開設し、愛知県、静岡県、滋賀県などの外国人集住地域に、集中的に電話営業を開始しました。当時、日本人に対しての電話営業の獲得率が1%であったのに対し、外国人に対する電話営業の獲得率は20%となり、極めて成果の高い営業施策となりました。その後、全国に営業地域を拡大し、順調に業績を伸ばしていきました。リーマンショックがおきるまでは・・・。

(つづく)
| NIPPON 〜到来した平成の開国〜 | 18:00 |
「NIPPON 〜到来した平成の開国〜」 第2回 NIPPON 人口問題の特効薬


読者の皆さん、こんにちは。

ランゲージワン株式会社で多言語コンタクトセンターの企画営業をしている高橋恵介(48)です。

日本における言語のバリアフリーを目指して、この分野で活動すること約25年。日本に住む外国人の悲喜こもごもを見てまいりました。

このコラムでは、今や各方面から注目されている多言語コンタクトセンターの紹介をしながら、日本が直面している「開国」の現状と展望について、シリーズで綴っていきたいと思います。

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人口問題 日本 VS アメリカ
今の日本で、もはや先送りできない課題が、人口問題です。日本で進行している人口減少は、そのまま国力の低下につながります。今、人口問題に有効な策を講じなければ、日本は確実に衰退します。いや、すでに衰退は始まっており、それにどう歯止めをかけるかという局面に移っています。アメリカに次ぐ経済大国だった日本は、近い将来、見る影も無くなってしまうかもしれません。

ところで、皆さんはアメリカの人口が現在どれくらいか知っていますか。ちなみに、私が高校生の頃は、2億4000万人でした。日本の人口の約2倍のアメリカ。なんでもスケールが大きいし、勢いがあります。アメリカはまさに超大国でした。大統領はロナルド・レーガン。当時、中曽根首相と「ロン、ヤス」などとニックネームで呼び合う姿に、少なからず世界ナンバー2の誇りを感じたものです。

あれから30年、アメリカが一頃の勢いを失っているように見える昨今、アメリカの人口も日本と同様に減り始めているのでは、と思う方もいるかもしれません。

ところが、アメリカの人口は、現在3億2000万人。30年前より8000万人も増加しているのです。2050年には4億人を超えると見られています。アメリカは未来においても、超大国が約束されています。

日本国内にいるとあまり感じられないかもしれませんが、日本は日本人が感じている以上に、かつての勢いを失っています。これは人口動態予測を見ると明らかです。35年後の2050年、2000万人もの人口が減り1億人を割ると予想されています。


人口問題の特効薬
では、人口問題を解決する特効薬はあるのでしょうか。

あります。

それは以下の3つです。

々膩彳端貊仞故─腹─砲2.07に上げる。
(※一人の女性が生涯に産むだろうと見込まれる子どもの数。その年の15〜49歳の女性が生んだ子どもの数をもとに算出する。人口が長期的に増えるか減るかを見通す指標で、将来の人口を維持出来る水準は2.07とされている。この水準を維持すれば、2060年に人口1億人を割らないとされている。)

移民政策により外国人を入れる。

4儻立国政策により外国人観光客を増やす。

ただし、 ↓△倭蠹ハードルが高いです。,砲弔い討蓮2013年の出生率が1.43となっており、このままでは人口は確実に減っていきます。先進国の中でも出生率が回復していると注目されているフランスの2013年の出生率は2.01です。日本が2.07に上げるとなると絶望的な気分になります。△砲弔い討蓮△海慮紂∨椒灰薀猩∈椶涼罎脳椶靴書きたいと考えていますが、そう簡単なことではありません。

まず、日本は徹底的にを進めるべきです。


一夜にしてインバウンド1000万人突破の”怪”挙
インバウンド1000万人を目指していた日本政府は、昨年2月、唐突に、そのハードルを越えて「いた」と発表しました。しかも7年も遡っての達成でした。これがその時の朝日新聞の記事です。

「観光庁は24日、昨年初めて1千万人を超えた訪日客数の集計方法を見直すと発表した。例年200万人飛行機や船の外国人乗務員を、今年から集計に加える。新方式なら2007年に1千万人を超え、13年には政府が当面のライバルと見てきた韓国を上回っていた計算になるという。」(2014年2月25日)

韓国やフランスでは、これまで当然のようにカウントしていたのに…。まあ、実質的にインバウンド(外国人観光客)数は増えていますし、景気の良い数字については良しとしましょう。

前回のコラムにも書いた通り、外国人観光客9人の来日が、日本人転入者1人に匹敵する経済効果をもたらすのですから、今の勢いに乗って、日本も観光立国を目指しましょう。これこそが、今、日本が摂るべき人口問題(人口減少=国力低下)に対する特効薬だと、私は思うのです。
(つづく)
| NIPPON 〜到来した平成の開国〜 | 21:51 |
「NIPPON 〜到来した平成の開国〜」 第1回 NIPPON 世界一の観光立国へ!


読者の皆さん、初めまして。

ランゲージワン株式会社で多言語コンタクトセンターの企画営業をしている高橋恵介(48)です。

日本における言語のバリアフリーを目指して、この分野で活動すること約25年。日本に住む外国人の悲喜こもごもを見てまいりました。

このコラムでは、今や各方面から注目されている多言語コンタクトセンターの紹介をしながら、日本が直面している「開国」の現状と展望について、シリーズで綴っていきたいと思います。

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フランス VS 日本
フランスは、世界一の観光立国です。人口6600万人の国に、年間8000万人以上の外国人が訪れ、観光産業によって経済が潤っています。エッフェル塔、凱旋門、ルーブル美術館、モンサンミッシェル、ボルドーワイン、フランス料理…。さすが王者の貫録です。20代の頃、パリのビストロで「鴨のオレンジソース」を食べた時の感動は、今でも鮮やかに思い出されます。

日本はというと、昨年やっと1300万人を超えたところです。世界外国人訪問者数ランキングでは27位。アジアでも8位です。

でもどう思います?観光資源において、日本はフランスに比べて見劣りすると思いますか。日本には、富士山、金閣寺、竜安寺の石庭、秋葉原、渋谷のスクランブル交差点、黒霧島、キリン一番搾り(ヨーロッパ人も大絶賛)、寿司、ラーメン二郎(たまに食べたくなりますよね)などなど。世界一(?)の観光立国となる魅力が溢れています。


人口減少問題と地方創生
昨年度、経団連などで行われた地方創生をテーマとした会合に出席した際、議論されていたのは、女性と高齢者の活用をどうするか、企業誘致をどうするか、転入者をどのように増やしていくか、などでした。いくつか地方活性化の事例が挙げられていましたが、議論に力強さはなく、行き詰まり感が拭えませんでした。地方における過疎化、鉄道・バス路線の廃止などの事例を聞くと、少子高齢化による人口減少問題は、すでに日本に重くのしかかっている問題であることを実感しました。

不思議なことに、それらの会合では、外国人というワードは一切出てきませんでした。外国人移住者の受け入れや、外国人観光客の誘致で地方を活性化するというストーリーは皆無でした。日本における外国人の増加を見込んで、多言語コールセンター事業に取り組んでいる私にとっては、少々肩すかしを食らった気分でした。


日本再興は観光立国によって
人口減少に起因する地方衰退は、一朝一夕に解決出来る問題ではありません。
興味深い記事が日本経済新聞に載っていました。

「総務省の家計調査から昨年の1人当たりの消費額をはじくと約123万円。一方、観光庁が調べている訪日外国人1人当たりの消費額は約13万5千円。人口が1人減っても、9人強の外国人が来れば補える。」(2014年9月30日)

そもそも議論されていた地方創生の文脈とずれてはいますが、外国人客が来訪することによる経済波及効果についての分かりやすい記事です。

今年に入ってから、ビザの緩和や円安の追い風に乗って、外国人客数の増加がめざましくなり、最近は地方創生を論じるとき、女性と高齢者の活用よりも、外国人客誘致の話題の方がヒートアップしているように感じます。

もともと観光庁が進めているビジット・ジャパン・キャンペーンが、今年度になって、地方創生予算のバラマキをテコに盛り上がってきているようです。

外国人客誘致による地方の活性化は、日本再興における重要な視点です。

ここにきて盛り上がってきた観光立国戦略です。せっかくですから世界一を目指しませんか。それくらい日本は魅力に満ちた国だと、私は思うのです。
(つづく)
| NIPPON 〜到来した平成の開国〜 | 10:00 |

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