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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 117回 orでつないだ英語表現

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗
 

単純な単語ほど、その成り立ちに私は興味を抱きます。たとえばandの由来。古期英語ですが、ドイツ語と同じ語源だそうです。ちなみにandを「&」マークで示しますが、この記号は「アンパサンド(ampersand)」と言います。元はラテン語のeとtがつながった文字です。もう一つ、orの由来を。こちらは中期英語でotherが語源だそうです。自分がよく知っている単語もあえて調べてみると、新たな発見がありますよね。

 

今月は2つの単語をorでつないだ英語表現を見ていきましょう。

 

1 do or die (死ぬ覚悟で)

 

We must do or die in the next presidential election. (私たちは次の大統領選挙で死ぬ覚悟でやらなければいけません。)

 

「必死の覚悟で、死ぬ覚悟で」を英語ではdo or dieと言います。dodiedを揃えることでリズミカルな表現になっています。なお、do-or-dieと間にハイフンを入れることで、形容詞としての使い方もあります。たとえば、a do-or-die expression(必死の表情)、a do-or-die battle(一か八かの戦い)という具合です。

 

ところで数年前にテレビドラマで「半沢直樹」が大ヒットしましたよね。そこで出てきた「倍返し」。英語ではpay … back doubleと言います。

 


2 black or white (白か黒か、はっきりしている)

 

The issue is not simple.  It isn’t black or white. (その問題は単純ではありません。白か黒かではないのです。)

 

「はっきりしている、明白である」を英語ではblack or whiteと言います。英語では黒が先に来ますが、日本語では「白か黒か」となり、白が先です。英語ではこのように日本語とは逆の順番になる表現があります。たとえば「新旧」はold and new、「貧富」はrich and poorという具合です。

 

なお、紅茶かコーヒーを提供された際、“Black or white?” と尋ねられることがあります。これは「ストレートかミルク入りか」ということです。ちなみに先日出かけたイギリスのカフェメニューにはflat whiteという商品がありました。これは「ミルク入りコーヒー」のこと。エスプレッソに泡立てたミルクを入れるタイプで、ラテやカプチーノと比べると泡が少ないコーヒーです。

 


3 feast or famine (多すぎるか少なすぎるか)

 

Our homework is usually feast or famine. (私たちの宿題はたいてい多すぎるか少なすぎるかです。)

 

feastは「ごちそう、祝宴」、famineは「飢饉、飢餓」のことです。feast or famineで「多すぎるか少なすぎるか」という意味になります。この表現もfeast-or-famineとハイフンで結び、形容詞にできます。この場合は「人生が波乱に富んだ、ビジネスなどの浮き沈みが激しい」という意味になります。

 

ところで「飢饉」と「飢餓」の違い、皆さんはご存知でしょうか?「飢饉」とは農作物のできが非常に悪く、食糧不足に陥る状態を指します。「饉」は「野菜や穀物のできが悪いこと」という意味です。一方、「飢餓」も同様の意味ですが、飢饉と比べて永続的な食糧不足を指すこともあります。


4 You can take it or leave it (気に入らなければやめて良い)

 

It’s up to you.  You can take it or leave it. (あなた次第ですよ。気に入らなければやめて構いません。)

 

take it or leave itは「取るか捨てるか」という意味です。ここではYou can take it or leave itという決まり文句になっており、「気に入らなければやめて良い」という状況を表しています。takeは「取る、受け入れる」ということです。

take or leaveというフレーズも同様の意味ですが、他にも「プラスマイナス」という語義があります。たとえばOne thousand yen, take or leave a few yenであれば「1000円、プラスマイナス数円」です。


今回はorを使ったフレーズをご紹介しました。ちなみにorore(鉱石、原石)、oar(オール、櫓)と同じ発音です。大文字のOROregon(オレゴン)州、インターネットのドメイン名でorは財団法人や国連などの法人組織を表します。

 

 

柴原 早苗
放送通訳者。獨協大学・順天堂大学非常勤講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。「放送通訳者・柴原早苗のブログ」http://sanaeshibahara.blog.so-net.ne.jp/

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 09:05 |
授業体験レポート:2018秋【英語編】第8回 「上手なクラスメートから学ぶ」

ISSスクールブログで人気の授業体験レポートは、この秋で15シーズン目を迎えています。2018年秋期では、英語通訳クラスと中国語翻訳クラスから、それぞれレポートしていただきます。今学期の終わりまで、どうぞお付き合いください!今回は英語通訳者養成コースプロ通訳養成科1のTさんのレポートをお届けします。

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早いものでこの授業レポートも今回とあと残り1回で終わりとなります。毎回毎回思いますが、この通訳学校の1学期はあっという間で、いつもびっくりしています。今回は、期末テスト前の最後の授業ということもあり、気合が入りまくりです。

 

●第15回 日英

毎回授業では、まずその前の授業の復習教材を通しで訳出し録音しています。中間テスト後の授業では、毎回その復習の録音データをクラスメートの誰かと交換し、互いに評価し合うということをしています。これが実は、すごく良いんです!

 

自分のひどい訳出を聞かれてしまうので、正直最初はすごく嫌だったのですが、人に聞かれると思うと聞かれても良いようなクオリティーに仕上げなくては!と復習にエンジンがかかりますし、さらにクラスメートの上手な訳出を聞くことで、同じレベルでもここまで違うのかと落ち込むと同時に、ある種の勇気をもらえます。もちろん大変参考になるので勉強にもなりますし、訳出内容の欠点を見つけることで、自分の訳出をいつもとは違う観点で考えることができます


さらには、クラスメートに評価してもらうことで、自分では今まで認識していなかった自分の強みや弱みが分かり、目から鱗だったり、励まされたりします。先生からのコメントとはまた違ったところを褒めてくれたり、弱点を指摘(笑)してくれるので、ありがたい限りです

 

さて今回は「トルコ危機と世界経済」です。トルコの金融危機がなぜ起こったのか、どのように世界経済に影響したか、していくかの話です。トランプ大統領が色々と世界を騒がせているのがよくわかります。(笑)

 

このトランプ大統領ですが、今まで私はずっとThe President Donald Trumpと言っていました。仕事等でネイティブに自分の英語チェックをしてもらう機会もあるのですが、特に何も指摘されなかったし、違和感もなかったのですが、実は冠詞が不要だそうです。ご存知でしたか?私だけ?今回、先生に指摘されなかったら一生冠詞を付けていたと思います…。BBCもCNNも冠詞はなしでした。盲点!

 

英会話学校ならまだしも、普段ネイティブと話をしていても、そこは違うよ!と指摘してもらえることはなかなかありませんこういう細かい間違いに気づけるのは本当にありがたいです


●第16回英日

期末テスト前の最後の授業です。そして最後のトレンドテスト。今回は経済・財政と好きなテーマであり、ここで頑張らなければひどい点数しか取っていないまま終わってしまう…ということで今回は頑張りました!

 

結果…

 

出張が入り、お休みしてしまいました…(泣)

 

テスト前の最後の授業だったので、これはかなりまずいのですが、仕事なので仕方がないです。来週のテストに向けてとにかく自習で補うしかありません。

 

ちなみにトレンドのテストは、後日、自分でやってみました。

 

結果…

 

13点でした…。

 

結局、大して良い点は取れず。やはりただ覚えるだけではだめだと実感しています。瞬時にぱっと出るくらい、しっかりと“Sink in”させて、Apple=りんごくらいの勢いで覚えないといけないなということですね。来期からの改善事項の一つです。

 

構文力や知識力が必要なのはもちろんですが、単語が分からないとなると特に英日では大問題です。そこで全てが台無しになりかねません語彙力はどれだけ多くても困らないし、とにかく増やさねば。さらに、前回のレポートにも書きましたが、パッシブではなくアクティブ、つまり自分で使える単語もたくさん蓄えておきたいと思います。

 

まだテストも終わっていませんが、語彙力の強化は春休みのTO DOに追加します。
いや、それよりまずは1にも2にもテストに向けて頑張ります。

 

Wish me luck!!

 

 

| 授業体験レポート | 09:40 |
授業体験レポート:2018秋【中国語編】第8回 「正しく伝えるということ」

ISSスクールブログで人気の授業体験レポートは、この秋で15シーズン目を迎えています。2018年秋期では、英語通訳クラスと中国語翻訳クラスから、それぞれレポートしていただきます。今学期の終わりまで、どうぞお付き合いください!今回は中国語翻訳者養成コース研究科1のAさんのレポートをお届けします。

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第15回目の授業になります。

今回の授業は日中訳、中日訳両方からなるものでしたが、その中でも特に使用説明文の日中訳(今回は衣類の洗濯時の取り扱い)が難しく感じました。先生の課題の特徴でもあるのですが、一つの原文につき複数パターンの訳出を求められることがあります箇条書きと文章形式、音声アナウンスバージョンとパンフレットバージョン等。訳文の使用目的によって訳し方を変えなくてはなりませんので、それぞれの文章形式の特徴を考えた上で訳を構成しなければなりません。また、そこには当然ながら両言語間の文章の特質の違いもあります。授業では主にそうした点に焦点を当てて学ぶことができたと思います。

 

これまでも何度も言われてきたことですが、原文を読む際には「書いてあること」「書きたいこと」「書いてはいないこと」に注意しなければなりません。つまり、そのまま訳出すると直訳調というだけでなく、本来伝えるべきことが伝わらず、場合によっては読み手が全く違う文脈として理解し誤解を生んでしまうこともあるからです。ですから、訳出の際は「必ず目的に沿った」訳文を考えなければなりませんし、そのためには訳出後の言語の特徴もしっかりと把握しなければならないと感じています。今回の例を挙げれば、表示マークの説明文ですので「〜しないでください」という表記が目立ち、ついうっかりと「请注意〜」としてしまいがちなのですが、そうではなく注意を促す、提案するような言い方を考えなければならないのです。つい文字ばかりに気を取られて、何のために書かれた文章なのか、その目的を見失いがちでしたので注意したいと思います。

 

また、原文を読み解いていくうちに、原文である日本語の文章自体に違和感があるという声がクラスメイトや先生から上がりました。恥ずかしながら私は全く気にも留めていなかったのですが、確かに言われてみれば何かの影響を受けたかのようなたどたどしい部分があるかもしれないと感じます。先生曰く、中国語に引きずられた日本語の文章であるとか。実際に翻訳の仕事に従事していると、よく原文自体に違和感のあるものに出会うこともあると話してくださいました。その際には「半改半译」と言って、訳出しながら原文のおかしなところも直さなければならないのだとか。授業では、このように実体験を踏まえた翻訳者の仕事についても説明してくださいます。先生方は翻訳者としても活躍されていらっしゃいますので、貴重な体験談や裏事情的なものも知ることができ、これもまた授業の魅力であり楽しみの一つでもあります。

 

| 授業体験レポート | 12:56 |
ISS人材サービスサイトでの通訳コラム/翻訳コラム [2019年]第2回を掲載

 

(株)アイ・エス・エスの人材サービスWEBサイトの通訳者・翻訳者コラム連載では、2019年1月より現役通訳者の加藤早和子先生、そして、現役翻訳者の津村建一郎先生が担当する新コラムがスタート!加藤先生・津村先生ともに当校で講師を担当してくださっています。

 

通訳者・翻訳者をめざされている方、すでに通訳者・翻訳者として活躍されている方にも、役立つ情報がたくさん詰まったコラムです。最後までどうぞお楽しみください!

 

 

丸加藤早和子先生のコラム『いつもPresent Progressive』
  第2回:『きっかけ 

 

丸津村建一郎先生のコラム『Every cloud has a silver lining』
 第2回:『生物と無生物の狭間

 

 

| ISS人材サービスサイトコラム | 09:00 |
授業体験レポート:2018秋【英語編】第7回 「英語と日本語のActive vocabulary」

ISSスクールブログで人気の授業体験レポートは、この秋で15シーズン目を迎えています。2018年秋期では、英語通訳クラスと中国語翻訳クラスから、それぞれレポートしていただきます。今学期の終わりまで、どうぞお付き合いください!今回は英語通訳者養成コースプロ通訳養成科1のTさんのレポートをお届けします。

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あっという間に1月も終わりに近づき、期末テストまでの残りの授業が日英・英日ともに1回ずつになってしましました。今年に入って若干エンジンがかかってきたものの、フルスピードになる頃には終わっているであろうという気配もちらほら…。

 

●第13回 日英

授業とは関係がないのですが、実は今年に入ってからジムに行き始めました!本当は去年10月に契約して会費を払っていたのですが全く行けず、かなりもったいないことをしていて、もう解約しようかと迷っていたのですが、意を決して行くようにしました。運動の効果か、日々スナック菓子をあまり食べたいと思わなくなったり、勉強も捗るようになりました!運動、すばらしい!ちょうど今回の授業で、通訳は体力勝負と先生がおっしゃっていたので、このまま頑張って続けたいと思っています。今年は何事も3日坊主にならないようにしたいです。

 

さて授業ですが、今回は「イラン核合意」についてです。トランプ大統領が昨年の5月に離脱を発表した、イランの核開発を抑制するための合意です。元々はオバマ政権時代に結ばれた合意で、アメリカを始め、イギリス、フランス、ドイツ等の大国が加盟しています。

 

トランプ大統領は合意から離脱し、イランに対してさらに強い制裁=sanctionsをかける、ということでしたが、この「さらに強い制裁」を、安直な私は“reimpose stronger sanctions”と訳してしまいました。先生曰く、“tighten the sanctions” or “tighten the grip”という意味であると。こういうところです。字面を追ってしまい、しっかりと日本語の理解ができていないところが私の課題です…。

 

また、最近感じるのが、Activeなボキャブラリーの少なさです。Active vocabularyとは自分で意味がわかって尚且つ使える単語、その逆がPassive vocabularyで、聞いて意味はわかるけど、自分では使えない単語です。私の場合、英語も日本語も、とにかくActive vocabularyが少ないのです。今回も例えば、嫌悪感を持つ=dislikeかなぁと思い、それ以外は全く思いつきませんでした。しかし、先生やクラスメイトの訳出では、hatred、aversion、antipathy、don’t like…と出るわ出るわで、確かに言われてみればそうなのですが、自分では全く思いつきませんでした。

 

さらに私の場合には、日本語の方がむしろよりひどいかもしれません。難しい言い回しだとわからないものが多すぎて、英語の方がわかったりします(日本語ネイティブです…)。情けないばかりですが、日本語力を上げるのは英語力を向上させるよりもさらに大変とのことですので、今年は少しずつ取り組んでいきたいと思っています。

 


●第14回 英日

早いもので1月も、もう終わりです。今回も前回に引き続きベーシックインカムに関するトピックでした。テーマは「Social mobility & Meritocracy」。Social mobilityは「社会移動」という意味で、社会の中において個人や家族、その他グループが社会の階層を上下、または水平移動することを表しています。つまり平社員が会社の役員や社長になったりすると上昇で、その逆で役員が降格し一般社員になれば下降です。水平移動は同じ階層内での会社や家等の移動のことだそうです。MeritocracyはMerit(業績、功績)とCracy(ギリシャ語の支配)を組み合わせた造語で、1958年にイギリスの社会学者であり政治家であるMichael Dunlop Youngさんという方の著書「The Rise of the Meritocracy」で登場した言葉です。知能と努力によって自分の地位や階層が決められる「能力主義」、「実力主義」、「業績主義」等を意味しています。生まれや身分によって地位が決定されていた前近代社会から、個人の業績(つまりMerit)によって地位が決定される近代社会への展開によって広がった原理で、教育業界などではけっこう使われているそうです。

 

今回は元金融機関CEOの女性がスピーカーでした。このスピーカーはとにかく英語が早い…。わりとインテリな欧米人には早口な人が多いですが、まさにそんな感じです。通訳泣かせです。


そして金融畑の方なので、金融用語等をさらっと織り交ぜてきます。「IMF」(国際通貨基金)や「VAT」(付加価値税)等々。早口で言うので1度ではなかなか聞き取れず、とにかく今回は聞くことに集中しました。

 

英日通訳をしているときに一番怖いのは英語が聞き取れないときです。大切なところで、特に名詞などが聞き取れないと結構大問題だったりします。通訳をするときはメモを取りながら聞いているので、聞く方に100%フォーカスできないことが多々あり、聞こえていても抜けてしまうことも多いので、この辺のバランスが難しいです

 

本当は聞くことが何より大切で、きちんと記憶した上でメモは呼び水として使う程度が理想だとよく言われます。事実、たまにものすごくうまく訳出ができた!と思うときは、大抵そんなにメモを書いておらず、内容をしっかりと聞いていて記憶に残っている、ということが多いです。

 

記憶に残るということは、英語とか日本語とか関係なく、きちんと「スピーカーの言わんとすることの本質を本当の意味で理解している」ということだと思うので、やはり根本的な知識と英語力(単語力も含め)を伸ばすことが何よりも必要なのだと、今期はすごく身に染みて感じています

 

| 授業体験レポート | 13:12 |
私の一週間”勉強”スケジュール Case.3 Kimberlyさん(英語翻訳・ビジネス英訳基礎科)

 

「どれくらい勉強すればいいですか?」「どんな勉強がいいでしょうか」

受講生の皆さんから教務に多く寄せられるこれらのご質問にお答えするブログシリーズ「私の一週間"勉強"スケジュール」。当校の受講生の方々にご協力いただき、一週間の「勉強」スケジュールを公開していただきます。あわせて、勉強の内容についてもご紹介いただきます。勉強時間や生活リズムの組み立て方、勉強内容などについて、参考にしていただけましたら幸いです。

 

さて、第3回でご紹介するのは、英語翻訳者養成コース「ビジネス英訳基礎科」を受講中のKimberlyさんです。

 

<英語翻訳コース「ビジネス英訳基礎科」クラス Kimberlyさんの一週間”勉強”スケジュール>

 

 

★一週間の合計勉強時間 6〜9時間(月曜:1時間、火曜:0.5時間、金曜:1.5時間、土曜:3時間、日曜:0〜3時間)

 

 

<勉強に関するQA>

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Q1. 勉強の時間を確保するために気を付けていることを教えてください。

 

A1. 自分の中で、レッスン後〜帰宅まで及び毎週土曜日の午前一杯は、翻訳の勉強をすると決め、土曜日のスケジュールは、それを中心に組むようにしています。最初に、一週間のどこで翻訳に時間を充てるか、決めることが時間確保のコツだと私は思います。そして、レッスン後(私の場合、平日の21時以降)に帰宅道中で、カフェに行くこと、また、土日に翻訳に必要な道具だけ持ってカフェに行ったりと環境づくりを優先的に行います。私は、勉強開始後は集中して行うので、まずは、実際に勉強に取り掛かるために、自分のスケジュール内で大枠で時間を確保し、その時間に勉強を開始するための環境づくりを行います

 

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Q2. モチベーションを維持するために何かしていますか。また、落ち込んだ時の対処法などもありましたら教えてください。

 

A2. 自分の好きな文体やレトリックで書かれている文章を読みまくることです。これは必ずしもいい翻訳へのヒントをくれるわけではありません。なぜなら、そういう文章は癖があり、自分色を強く出しすぎず原文忠実に書くことが求められている翻訳とは対照的だからです。しかし、私は自分が好きな文体やレトリックを用いている作家、著書、記事を読むことで感動し、前向きになれるので、モチベーションを上げるために定期的にお気に入り文章を読んでいます。ちなみに私は、Worries of the Heart: Widows, Family and Community in Kenyaという本と、Violence unvailedという本の内容と表現方法がお気に入りで何度も読んでいます。

 

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Q3. 重視している勉強内容を教えてください。

 

A3. 原文のメッセージを伝えるパッセージを作ることを心掛けています。ですので、細かい語順に忠実になるのではなく、そのパッセージが伝えたいことを読み取り、そのメッセージが英語話者が読んだ際に一番伝わりやすい書き方で書くことを心がけます。ゆえに、勉強ではその部分に一番時間を書けます。そして、そこで背景知識の検索が活きてくるところだと思います。

 

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Q4. 授業の予習・復習にかける時間配分はどのようになっていますか。

 

A4. 分野により、異なりますが、1週間で合計3〜5時間程度要します。復習は、1時間程度、予習に残りの時間をかけています。予習時に、復習の効果を短時間で最大限にするため、自分がどう考えたか、どこでどう迷ったか、そしてどうして最終的に自分の出したアウトプットにしたか、を細かくメモします。授業ではそれらを中心にメモ取りします。復習ではそのポイントの確認と、実際に確認したポイントを意識して書き直します。そして、そのポイントを意識したまま次の予習を行います。

 

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Q5. 翻訳のプロセスそれぞれにかける時間配分はどのようになっていますか。

 

A5. 私は、いまだ自分にあった翻訳プロセスが確立されていないため、毎週やり方を少しずつ変え、PDCAを回している状態です。ただ、大きく分けて4つのプロセスがあります。原文の全書き写し(1時間)→原文読み込み、解釈・構造分析(1.5時間)→英訳(1.5時間)→Proofreading(1時間)です。

 

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Q6. 授業以外の勉強リソースを教えてください。

 

A6. 日常生活で、英語レベルアップのための勉強はあまり行っていません。翻訳テーマ、文体毎に勉強しています。上のプロセスでいうと、「英訳」がそれに当たります。ソースは全てインターネットで、その翻訳のトピック・文体と関連性のある言葉で検索し、読んでいます。デジタル商品の商品説明が翻訳のトピック・文体の場合は、類似商品・類似目的を検索し、大手企業や団体の関連ページを中心に閲覧し、自分が書いた文章と照らし合わせるなどして、語彙や文体のレベルアップを図っています

 

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Q7. 気分転換・リラックスタイム・趣味の時間などにしていることがありましたら教えてください。

 

A7. 読書、ヨガ、書道、美術館にいくことです。特に読書に関しては、気付けば朝から晩まで食事もせず読破してしまうくらい好きなので、それもあり、翻訳の道具のみ持ってカフェに行くことが翻訳の勉強の時間確保のためには必須です(笑)

 

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Kimberlyさん、ご協力いただき、ありがとうございました!

 

| 私の一週間"勉強"スケジュール | 09:10 |
『中国語表現コラム〜更上一層楼(更に上へと)』 第41回 「喜怒哀楽の表現 − その1”喜”」

ネイティブがよく使う自然な中国語表現を毎月テーマ毎にご紹介する「中国語表現コラム〜更上一層楼(更に上へと)」。中国語ビジネスコミュニケーションコースご担当の張意意先生に執筆していただいています。どうぞお楽しみください。

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今回からは「語彙を増やす」ことを目標に、楽しく中国語についてお話したいと思います。

 

まず、喜怒哀楽の感情表現を中心に、四回に分けてご紹介していきます。感情表現の言葉はよく使われますが、微妙なニュアンスに悩まされるものです。ネイティブでも、「分寸」(加減)が上手くつかめないことで、失敗することがしばしばあります。

 

」は名詞、形容詞、動詞などに幅広く使われているため、「」がつく単語はたくさんあります。

例えば、


喜鹊喜联喜气喜悦喜讯喜剧喜气喜兴
欢喜惊喜欣喜可喜同喜暗喜喜好
喜洋洋喜上心头喜笑颜开喜不自禁喜出望外欢天喜地欣喜若狂

 

など。

 

」は嬉しい、楽しい時に使われる言葉です。が、「」と「」は違い、置き換えられない場合がほとんどです。例えば、「喜上心头」は「乐上心头」ともいいますが、「喜笑颜开」は「乐笑颜开」とは言いません。

 

辞書で調べると「喜,乐也。乐之见于谈笑曰喜。(喜は楽しいことで、楽しいことが会話や顔に表していることを喜と云う。)」とあります。一般的に、心が満たされていることは「喜事」で、単純に楽しいことは「楽事」です。結婚や昇進、進学は「喜事」、楽な仕事や友人の集まり、ちょっとした儲けは「楽事」です。

 

基本的なところを押さえれば、「喜事」の場合の言葉も連想しやすいでしょう。

 

相手の「喜事(結婚、出産、昇進、入賞)」に対し、祝福する言葉は、
 

恭喜、恭喜!
恭喜你!
祝贺、祝贺!
祝贺你!
来给你道喜!
向你贺喜!


などがあります。


言われた場合は「同喜」という返事もありますが、「谢谢」、「谢谢,托您的福!(ありがとう、おかげさまで)」が無難です。

 

次回は、「怒」に関する言葉です。ご期待ください。

 

 

マル今月の中国語新語:

网红打卡地:在网上炒得非常火,人们喜爱的旅游胜地。“打卡”原为上班报到的意思,现用作“去过”,到此一游。

ネット上で人気の観光地のこと。「打卡」はもともとタイムカードを押すという意味ですが、有名観光地を訪れたことをネットで報告する時に使われるようになり、今はその観光地に「行ったことがある」という意味でも使われています。
例:故宫咖啡店开业当天就成为网红打卡地。
「故宮カフェ」は開業初日から「网红打卡地」(ネットで人気のスポット)になりました。

 

 

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張 意意
ビジネスコンサルタント。中国北京外国語学院卒業。証券会社を経て、現在、コンサルティング会社経営。現役通訳者、翻訳者としても活躍中。アイ・エス・エス・インスティテュートでは「ビジネスコミュニケーションコース」を担当。企業や業界のニーズを把握し、中日間のコミュニケーションを円滑に進めるために、受講生に最新の動向を紹介しながら、指導を行っている。

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丸中国語ビジネスコミュニケーションコース丸

 

四葉のクローバーコース案内動画はこちら
※張意意先生からのメッセージもありますので、ぜひご覧ください!

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| 「中国語表現コラム〜更上一層楼(更に上へと)」 | 09:00 |
ISSライブラリー 〜講師が贈る今月の一冊〜 第32回:本島玲子先生(中国語翻訳)

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先生方のおすすめする本が集まったISSライブラリー
プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師に、「人生のターニングポイントとなった本」「通訳者・翻訳者として必要な知識を身につけるために一度は読んでほしい本」「癒しや気分転換になる本」「通訳・翻訳・語学力強化のために役立つ参考書」等を、エピソードを交えてご紹介いただきます。
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今月の一冊は、中国語翻訳者養成コース講師、本島玲子先生ご紹介の『中国少数民族地区画集丛刊』シリーズ(民族出版社, 1985年)です。

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今回は、完全に個人的趣味なのですが、私の大好きな本を紹介します。

 

皆さん、中国の少数民族に興味はありますか?


私はもう30年くらい、ずっと少数民族の本を探して読んでいるのですが、今日はその中で、のめり込むきっかけになった写真集を紹介しようと思います。


これは中国で1985年に出版された『中国少数民族地区画集丛刊』シリーズ(民族出版社)で、「雲南」「貴州」「新疆」「青海」「吉林」「広西」など、地域ごとに少数民族を紹介してくれています。

 

30年前、まだまだ私は中国語を勉強中でしたが、同時に中国に対してどんどん興味が湧いていた頃で、そんな時にたまたま書店で手にしたものなんです。


少数民族が住んでいる土地、自然の風景、暮らし、文化などが美しい写真とともに紹介されていて、最初に見たときは民族衣装やその土地の風景の美しさに感動して、もっとひとつひとつの民族について詳しく知りたいと思いました。

 

写真集なので説明文よりも圧倒的に写真のほうが多く、中国語の勉強を始めたばかりの私にとっては写真がメインというのはとてもありがたかったのも事実で(笑)、当時は時間があればずっとこの本を眺めていました。

 

これがきっかけで、それからは時間があれば少数民族について書かれた本を探して読みあさっていました。

 

30年前というと、今のようにネットですぐ調べられるような便利な時代ではなかったので、ひたすら本を探して読むしかなかったんですよね。


でも、そのおかけで本当にたくさんの本との出会いがあって、あの時代の本の読み方も楽しかったと思います。

 

この写真集も少しずつ買い集め、当時は本棚に少しずつ増えていく写真集を眺めてニヤニヤしてみたり、一冊一冊を手に取っては時間も忘れて見入っていました。

 

そして現在も少数民族への興味は尽きず、今は民族固有の文字に興味があり、そちらの本を探しては読んでいます。

 

「中国」と簡単に一言で言っても、あれだけの広大な土地に56の民族が住んでいるのですから、こうして少数民族を知ることで、中国全体への理解も深まっているような気がします。

 

時には、皆さんもこのような(一見、勉強とは関係ないように見えるものでも)ゆっくり眺めてみてはいかがでしょうか。

 

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本島 玲子(もとじま れいこ)

國學院大學文学部文学科卒業。大学卒業後、高校で国語科教師として教壇に立ち、その後、翻訳者に。実務翻訳、映像翻訳など。日本語教師の経験もあり。
アイ・エス・エス・インスティテュートでは中国語翻訳者養成コース「本科1」を担当。

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| ISSライブラリー 〜講師が贈る今月の一冊〜 | 09:43 |
『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 116回 “Bohemian Rhapsody”歌詞内に出てくる単語を用いた英語表現

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗
 

今年のゴールデン・グローブ賞では、ロックバンドのクイーンを描いた映画「ボヘミアン・ラプソディ」が作品賞と主演男優賞を受賞しました。クイーンは1970年代から80年代にかけて数々のヒット曲を世に生み出しています。「ボヘミアン・ラプソディ」や「キラー・クイーン」「伝説のチャンピオン」などは時代を経た今でも人々に愛されており、一度は耳にしたこともある方もいらっしゃるでしょう。今回の映画の大ヒットにより、世代を超えてクイーンのファンが増えつつあります。かく言う私はまさにクイーン世代。映画の制作発表がなされたときは、あのフレディ・マーキュリーを俳優さんが演じるのには無理があるのではと懐疑的でした。ところがいざ鑑賞してみるとすっかりハマり、すでに劇場に足を運ぶこと3回です。多くの方々に観ていただきたい作品です。

 

そこで今回は「ボヘミアン・ラプソディ」の歌詞に出てくる英語をヒントに、4つのフレーズをご紹介します。

 

 

1 the devil to pay(厄介なこと)

 

If I do not keep the promise with them, there will be the devil to pay.  (もし彼らとの約束を守らないと、厄介なことになるだろう。)

 

「ボヘミアン・ラプソディ」の歌詞では”Beelzebub has a devil put aside for me”という部分で出てきますよね。「悪魔」を英語でdevilと言い、上記の例文the devil to payは「厄介なこと」という意味です。なお、「悪魔」はキリスト教、ユダヤ教、イスラム教いずれにおいても最強とされる悪魔です。「ジーニアス英和辞典」によれば、悪魔は「ヤギの頭に角・尾・長い耳・割れたひづめ・コウモリの翼に女の腕と胸をもった姿で表される」とのことです。

 

devilを使った表現としては他にSpeak of the devil(噂をすれば影)、The devil looks after his own(憎まれっ子世にはばかる)などがあります。

 


2 be quick on the trigger (反応が早い)

 

During the press conference, she was quick on the trigger and she made a brilliant response.  (記者会見の際、彼女は反応が早く、素晴らしい答えを述べていました。)

 

triggerはクイーンの曲の中で”pulled my trigger”として出てきました。trigger自体は「引き金」のことです。be quick on the triggerは「引き金を引くのが早い、反応が早い、抜け目のない」という意味になります。ちなみに「ひどく攻撃的な」を英語ではtrigger-happyと言います。「利き手の人差し指」はtrigger-fingerです。

 


3 out of sympathy (同意しない、共感しない)

 

Maybe you like it, but I am out of sympathy with the plan. (あなたは好きなのかもしれないけれど、私はその計画には同意しないなあ。)

 

sympathyは歌詞の冒頭の方で”I need no sympathy”として出てきました。sympathy自体は「同情、思いやり、支持」といった意味を持ちます。symは「共に」、pathは「苦しむ」ということです。

 

英語圏では訃報を受けると日本のような弔電やお香典袋などの代わりとしてカードを先方へ送ります。文具店には様々なメッセージが書かれたカードが売られており、お悔やみのカードには”With Sympathy”と記されています。気になる方は画像検索で調べてみてください。

 


4 like the wind(非常に素早く)

 

Since he was late for work, he grabbed the bread and ran like the wind. (仕事に遅れそうだったため、彼はパンをつかんで疾走して行きました。)

 

like the windは「非常に素早く」ということですが、上記の例文では直前にranがありますので、「疾走した」と訳してあります。クイーンの曲でwindが出てくるのは、一番最後。”Any way the wind blows” の歌詞の後に有名な銅鑼の音が鳴りますよね。

 

ところで私が子ども時代を過ごしたイギリスでは、当時、同級生たちがこぞって”The Wind in the Willows”というケネス・グレアムの作品を読んでいました。私はE.H.シェパードの挿絵が大好きでしたね。邦題は「たのしい川べ」、訳は石井桃子さんです。

 

今月はクイーンの曲に出てくる英単語をきっかけに英語フレーズをご紹介しました。このようにして自分のお気に入りの歌詞に出てくる単語をあれこれ調べてみると、意外な表現に出会うことができます。

 

ところでアメリカでは2月24日(現地時間)にアカデミー賞が発表されます。映画「ボヘミアン・ラプソディ」の行方が早くも気になるところです!

 

 

柴原 早苗
放送通訳者。獨協大学・順天堂大学非常勤講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。「放送通訳者・柴原早苗のブログ」http://sanaeshibahara.blog.so-net.ne.jp/

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 14:07 |
授業体験レポート:2018秋【中国語編】第7回 「気づくことの難しさを知る=受講の醍醐味」

ISSスクールブログで人気の授業体験レポートは、この秋で15シーズン目を迎えています。2018年秋期では、英語通訳クラスと中国語翻訳クラスから、それぞれレポートしていただきます。今学期の終わりまで、どうぞお付き合いください!今回は中国語翻訳者養成コース研究科1のAさんのレポートをお届けします。

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13回目の授業になります。

今回は日中訳、中日訳の両方がありそれぞれ文芸翻訳からなる授業でした。原文を読む際、ついサラッと読んでしまいがちなのですが、話には「オチ」がありそれを場面場面でどのように訳し分ければ話自体の面白さや特徴を表せるのかという点について学びました。特に今回はショートショートと呼ばれる特別に短い小説だったため、ストーリー展開のテンポも速く、そういった部分での表現の工夫も大切だと感じました。

 

いつもの通り、とても密度の濃い授業でしたが、今回は文芸翻訳ならではの留意点を教えていただき、訳出の際に全く気づかなかったこともあり目からうろこが落ちました

 

まず始めに、慣れ親しんでいる言葉は疑いも無く読み進めてしまうので注意が必要です。言葉に隠されている意味を意識しないと読み落としてしまいます。また、訳出の際に文章を一度全て読み終えてから訳しますが、その時点で翻訳者はストーリーの「オチ」を知ってしまっていますから慎重にならなければなりません。本来まだオチが分からない場面でネタばらしをしてしまう恐れがあるからです。またそれと同じ理由で、題名のつけ方も注意を払う必要があるとのことでした。

 

もちろん、言葉ではっきり表せばネタがバレてしまうことは当然なのですが、気をつけていないとちょっとした言葉選びや表現の仕方で読者に感づかれてしまいます。そういう点でも、これまで学習してきた「言葉選び」の重要さと、文芸作品に取り組むことによって改めてその難しさを痛感しました。

 

今回課題として選ばれた日中訳・中日訳それぞれの文章は、共に「オチ」があり、それをどの時点で読者に気づかせ、読者の知るところとなるのかを取り扱ったものでした。訳出する際は全く気づかなかったのですが、先生の解説を聞いてそれを知ると、「あぁなるほど」とパソコンの画面を前にしながら(←インターネット受講の為)先生の考えられた授業の構成に驚きの声を漏らしてしまいました。通学クラスのクラスメイトの皆さんも同じ気持ちだったようで、驚きの声が聞こえてきました。

 

14回目の授業になります。

今回の授業は課題が出された際に予告があった通り、「中国語原文の並列に並べられた言葉をどう扱うか」に重きを置いた授業でした。この「並列」に関しても、今期の授業で何度も学習してきた内容で、中国語の特徴でもありますので、避けては通れない重要ポイントになると思います。

 

ただやはり、授業を受ける度に「またやってしまった、気づけなかった」と思ってしまうのは、そもそもその「並列」に並べられた文章に疑いを持たず、また文章全体とのバランスや構成を考えずにやみくもに訳してしまっていたからだと気づきました。今回は何故その並列の文章ではだめなのか、ダメなのであればどのようにまとめればいいのかを体系的に学べました

 

日本語、中国語の特徴の一つとして、日本語は当たり前のことは書きませんが、中国語は全ての情報を書き出し、時間や登場人物も全て時系列に並べると先生はおっしゃいます。また、それこそが中国語の文法でもあると教えてくださいました。そして、まずこの点を十分に頭に入れておかないと、直訳調のダラダラと文字を並べた訳出や、いつ、誰が…と時系列に淡々と並べられた子供の日記のような文章になりがちなのです。

 

ではどのように処理すべきなのか、先生は課題文の他にもいくつかのパターンを説明してくださいました。日本語の文章でも例を挙げる場合はありますが、2〜3個にとどまりますのでそれを目安にすること、そして同系列の言葉、例えば林業や漁業等は産業とまとめることができるなど。こうしたポイントや方法を知ることで、見逃してしまった箇所に気づき、より分かりやすく訳出する助けとなるので、大変勉強になりました。

 

今回の訳出ではうまく処理が出来なかった部分や気づけなかった部分が多くありましたが、他のクラスメイトの皆さんの訳文を参考に、どういうまとめ方があるのかを知りました。また、先生からは、細かく訳出すると妙にその部分だけ生活感が出てしまう、別の話題にそらされてしまう可能性があるため、文章全体の構成から考えることも必要だということを学べたと思います。

 

| 授業体験レポート | 10:33 |

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