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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 42回 redを使った表現

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗

今回はred(赤)を使った表現をご紹介しましょう。辞書を引いてみると実にたくさんの言い回しが出てきます。

1. If you talk about raising taxes, it will be a red flag for many voters.(もし増税について話すと、それは多くの有権者にとって怒りをひきおこすものとなる。)

red flagは危険や警戒を表す際に使われる「赤旗」のことです。ここから転じて「怒り(敵意)をひきおこすもの」という意味で使われています。ちなみにwhite flagは「白旗」と言う意味で、「降伏」を意味します。hang out the white flagは「白旗を掲げる、降伏する」です。

2.His promise is not worth a red cent. (彼の約束には一文の価値もない。)

red cent自体は「わずかな価値」という意味ですが、not worth a red centと否定文にして「一文の価値もない」となります。この表現は1830年代から40年代にかけてアメリカで生まれました。アメリカの1セント硬貨は銅でできており、その赤みがかった色から誕生したフレーズです。
私はずいぶん前にアメリカを訪れた際、1セント硬貨が落ちているのを頻繁に見つけました。案内してくれた人に尋ねてみたところ、日本と異なり、落ちている1セント硬貨を拾う人はほとんどいないのだそうです。文化の違いですね。

3.The company is bleeding red ink after the financial crisis.(金融危機の後、その会社は多額の赤字を出している。)

red inkは「赤字(経営)」で、bleed は「血を流す」という意味です。この3つの単語を合わせて「(企業などが)赤字を出す」となります。関連表現ではrun in the red(赤字で運営する)、end in the red(赤字となる)などがあります。一方、「黒字」はblack inkです。inkを用いず、put the company in the black(その会社を黒字にする)と言うこともできます。

4.Today will be a red-letter day in our history.(今日は私たちの歴史にとって記念すべき日となるでしょう)。

red-letter dayは「(個人・団体などの)記念すべき日」という意味です。略式の表現として使われます。もともとの由来は、「覚えておくべき日なのでカレンダーに赤字で書く」という行為から生まれました。よってletterはここでは「文字」という意味になります。なお、black-letterは「不吉な」という形容詞としても使われます。こちらはローマ人が「運の悪い日」を黒い炭で記したことに由来します。


柴原 早苗
立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科兼任講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSE にて修士号取得。ロンドンのBBC ワールド勤務を経て現在はCNNj、CBS イブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「ニュースで英会話」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC 英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)。

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 09:46 |

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