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講師インタビュー 第7回: 佐藤エミリー先生(英語翻訳)
講師インタビュー第7回は、英語翻訳者養成コースをご担当いただいている
翻訳者の佐藤エミリー先生です。  

<佐藤エミリー(Emily Shibata-Sato)先生のプロフィール>

サンフランシスコ出身で米国籍だが、人生の大半は東京・杉並で過ごす。ICUと上智大大学院でコミュニケーションを専攻。外国メディアの日本取材や日本からの情報発信を支援するフォーリン・プレスセンターに勤務後、フリーの翻訳・通訳者に。現在は日本獣医生命科学大学非常勤講師も務める。共著書に「国際交流のための英語」、訳書に「豊かさの向こうに―グローバリゼーションの暴力」(監訳)、「建築、アートがつくりだす新しい環境」(共訳)など。当校ではビジネス英訳コース等を担当。日本翻訳者協会(JAT)監事。 


・どのようなステップを経てプロの翻訳者になりましたか。

母方が日系アメリカ人で、世界中を旅行していた祖父母から各国のおみやげをもらったり話を聞いたりするなど、国際的な環境で育ちました。しかし、元々バイリンガルだったわけではありません。英語ネイティブの母は、赤ん坊の私に向かって英語と日本語を交ぜて話しかけていたのですが、私がなかなか言葉を発しなかったため、混乱しているからにちがいないと日本語だけに切り替えたからです。「英語が仕事になる!」と最初に知ったのは、アポロ11号月面着陸時の交信の同時通訳を聞いた小学生の時です。それから通信教育を受けたり、ペーパーバックを読んだりして独学し(母に教わると「こんなこともできないの!」、「わかってるってば!」となるため)、高3で英検1級を取得しました。最初めざしていたのは通訳者でしたが、1980年代半ばにパソコンをローンで購入(当時は一式100万円!)。それまで手書きだった英日翻訳と、タイプライターを使っていた日英翻訳を効率的に行えるようになったと判断し、勤めを辞めてフリーとなりました。子どもが生まれてからは、在宅での翻訳がメインとなり、あっという間に四半世紀が過ぎました。


・プロの翻訳者になるための資質は何だと思われますか。

「歩く・走る・飛ぶ」などがスポーツマンの基本であるように、「読む・書く・聞く・話す」英語力は、翻訳者にとっての基本です。TOEICで高得点を取るのは必要条件であって、十分条件ではありません。


翻訳者に向いていると思われるのは・・・


・とにかく文字を読むのが好きな人

・硬い内容の長い本を読み通すことができる人

・言葉にこだわる「職人」的な人

・とことん調べるのが好きな人(昔はわからない専門用語ひとつを調べるのにも、辞書を購入しなければなりませんでしたが、今はネットを駆使できます)

・毎日、コンスタントにこつこつと仕事ができる人(1日何ページ訳すとノルマを決めて、それを少しでも超えると幸福感を味わえる人)

・早く仕事ができる人(今は、短期・大量の仕事が増えており、通訳並みのスピードで訳すのが必要な場合もあります)

・翻訳とは裏方の仕事であることに耐えられる人

・PC等の技術に強い人、あるいは強い人が身近にいる人

・得意分野・専門分野をもっている人、しかし突然その分野の仕事が激減することもあるので、幅広い知識を持っていて、柔軟な対応もできる人。


・翻訳者を目指されている方に一言お願いします。
英語は現在の国際語であるため、日本でも英文を読める・読まざるを得ない人が増えています。わざわざ和訳される文章の多くは、通常の英語力では読みこなせない、難しい文章です。これまで日本人が多く手がけていた日英翻訳の分野にも、日本語のできる外国人が多く進出してきていますし、単価の安い海外に外注することも増えてきました。その意味で、翻訳者になるハードルは昔よりも高くなっているでしょう。

しかし今、文字の世界は大転換期にあります。ここ十数年のインターネットの普及で世界の情報量は爆発的に増加しました。これに伴い、新たな翻訳分野や、翻訳にプラスアルファの技能を組み合わせたような仕事も登場しています。電子書籍の時代も間近になりました。しかし今後も、実力のある人が求められ続けることに変わりはないでしょう。

私は翻訳を、現場で試行錯誤を繰り返しながら、長い時間をかけて学んできました(今も学び続けています)。この経験やスキルを後進に伝えたいと思い、当校で数年前から教えさせていただいています。受講生は、私や他の先生方が10年以上かかったことを、時間を短縮してもっと効率的に学ぶことができます。また、翻訳の勉強は孤独な作業ですが、クラスの他の受講生と励まし合い、お互いの訳文から学び合うという相乗効果も期待できるでしょう。

| 講師インタビュー | 15:17 |

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