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授業体験レポート:2011秋【英語編】第8回 「リスニングと単語力の壁」

ISSでは実際にどのような授業が行われているのでしょうか?2011年[秋期]10月レギュラーコースの授業の模様をレポートします。今学期の終わりまで、どうぞお付き合いください!今回は、英語通訳者養成コース 基礎2クラスのMさんのレポートをお届けします。

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日英の授業では「ナチュラルジャパニーズ」に苦戦していると書きましたが、英日の「ナチュラルイングリッシュ」(ノンネイティブスピーカーの英語を含む)はそれ以上の苦戦を強いられています。


英日の場合、聴こえなかったら沈黙するしかないという恐怖があります。通訳者が黙ってしまうという「事故」は、訓練中は時々起こります・・・。日英の場合、多少かっこ悪くてもどうにかこうにか伝える(努力が可能な)程度に原文を理解できるのに対し、英日の場合、聴き取れなかったら「伝える」以前の問題になってしまうのです。


リスニングの課題はプロになってもつきまとうそうです。それを少しずつでも向上させるためには、とにかくたくさん聴くことに尽きます(自戒を込めて)。背景知識、文法、話の脈絡などを踏まえて懸命に推測しながら、「これ以上聴いても、どうしても聴き取れない」というところまで繰り返して聴くその飢餓感をもったところで初めてスクリプトで確認し、新たな発見をする。この過程とその積み重ねが大切だと教わりました。


今期も終盤にさしかかり、先生の気合も加速しています。今回は新たな訓練法の紹介と演習がありました。単語・語句の一問一答(クイックレスポンス100本ノック)です。
「語句1―ポーズ1―語句2―ポーズ2―語句3―ポーズ3―語句4・・・」という音声に対し、1)ポーズ1のところで語句1の訳を言う、2)ポーズ2のところで語句1の訳を言う、という練習です。1)の場合は瞬時に意味が出てこないと次々に進んでしまって大変ですし、2)の場合は意味を考える時間が少しできるものの、2つ前の語句を覚えている必要があって大変です。ポーズで間に合わずに次の語句とかぶってしまっても構いませんが、ますます頭が混乱するばかりです。


試しに、簡単なのでもいいので英単語をいくつか吹き込んで一問一答を試してみてください(特に2語遅れパターン)。聞こえたことを瞬時にターゲット言語に変えて口に出し、自分が話している間に耳にしたことをまた次の瞬間にターゲット言語で再生する、これは同時通訳に通じる頭の使い方だといいます。私は、ポーズのついている単語や語句というシンプルなものでさえ5分と集中力がもちませんでした。流れるように話されるスピーチやプレゼンテーションを同時通訳するのに、いったいどれだけのエネルギーを要するのでしょう・・・。


そう考えると、クラスで単語テストが繰り返し行われるのもうなずけます。単語・語句の基本的な意味が瞬時に出てくる状態にしておかないと、そこに余分なエネルギーを使ってしまうことになり、さらに練った表現を考えるという余裕がなくなってしまうのです。逐次通訳でも同じことが言えると思います。そういえば、入門科の時にも「プロとアマでは、圧倒的に語彙力が違う」と言われたのでした。「語彙力があったおかげで同時通訳訓練が比較的スムーズに進んだ」という話も耳にしたことがあります。


こうしてリスニングと単語力の壁と格闘している日々を過ごしているうちに、気がついたら今期の授業も残り3回となりました。次回は、授業全体を振り返ってみます。
 

 

> 授業体験レポート:2011秋【英語編】第9回 (最終回) まとめ

 

| 授業体験レポート | 17:59 |

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