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授業体験レポート:2011秋【英語編】第7回 「伝えるのが仕事です」

ISSでは実際にどのような授業が行われているのでしょうか?2011年[秋期]10月レギュラーコースの授業の模様をレポートします。今学期の終わりまで、どうぞお付き合いください!今回は、英語通訳者養成コース 基礎2クラスのMさんのレポートをお届けします。

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今回の日英の授業では、数字の練習から始まりました。私は数字が苦手です。でも、数字から逃れられる通訳の仕事は、残念ながらないようです


数字の何が難しいって、ケタの区切りが日本語と違うことです。1千=1 thousandは良いのですが、1万は10 thousand、1億は100 millionとずれてきます。「1億3500万」と聞いた時に「135 million」とはすぐに言えません。英日の場合も同様で、1 millionは100万、1 billionは10億となりますから、「286 million」と聞いて「2億8600万」とはとっさには出てこないのです。私の場合、「286 mil」のようにメモを取った後、6のところから「百万、千万、一億・・・」とつい数えてしまいます。それでは遅すぎて仕事になりませんね・・・。数字に気をとられすぎて内容を忘れてしまうという事態も発生し、数字を意識した練習がもっと必要なことを自覚しました。


さて、今回の教材は今ターム史上最大の「ナチュラルジャパニーズ」でした。話があちこちに飛んで最初と最後がつながらず、言っていることがどうもわかりにくい方が登場する対談です。テロリズムについて語る有識者ではあるのですが、話しながら考えをまとめるタイプのようなのです。


例えば、こんな発言がありました。


「日本が外交的なイニシアチブをとって、少なくともEUではテロ防止条約があるんです、EU内でテロが定義できますから。そういう考えを導入して、暴力を使って自分たちの目標を達成しようという考えは国際社会では受け入れられないという価値観を示すことが重要です。」


その前に「テロの定義が明確には存在しないため、テロ防止条約を作れない」という話があったことを踏まえると、「EUはテロを定義し、テロ防止条約を作った。それに倣って、日本が率先してテロを定義しテロ防止条約を作る動きをとりましょうよ」という解釈が成り立ちます。言葉になっていない部分を補って編集する必要があり、単に出てきた日本語を英語に変換しても通じない例ではないでしょうか。


この方の話の英訳に苦戦しているうちに、ふと疑問が浮かびました。実際の現場でもし「英語がわかりにくい」と言われたときに、「オリジナルの日本語の通りです」とは言えないのでしょうか。思い切って尋ねてみたところ、先生から返ってきたのは、「言ってもいいけど、次から必要とされなくなるだけだ」という答えです。何より「通訳はサービス業」ですし、「通訳は相互理解を助けるために存在する」からです。仮に日本人が聞いてもわかりにくい日本語を話された場合でも、きちんと理解に努め、わかりやすい英語に直して伝える必要があります。通訳の場合、さらに大切なのは、「聞いた人が一度でわかること」です。


考えてみると、入門科や基礎科Iに比べて「ナチュラルジャパニーズ」の教材がぐんと増えました。ちょっと大変ですが、より実際の現場に近い訓練ということになるのでしょう。そんな授業の後で思わず手にした本は、『一瞬で大切なことを伝える技術』(三谷宏治著)です。
 

 

> 授業体験レポート:2011秋【英語編】第8回 リスニングと単語力の壁

 

| 授業体験レポート | 17:37 |

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