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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 第19回:入れ物に関連する英語表現

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗

日本語では「箱入り」「タンス預金」「器が大きい」など入れ物にまつわる慣用句があります。一方、英語でも同様の表現が見られます。そこで今月号では「入れ物に関連する英語表現」をご紹介しましょう。

1. The problem is still stacked in my in-tray.(その問題は依然として私のやるべき課題です。)

in-trayとは未決裁書類を入れるトレーのこと。オフィス用具でもおなじみです。決済済みの書類はout-trayに入れますが、まだ解決していないものはそのままin-trayに残ることから、英語では「未解決問題」「やるべきこと」という意味で使われます。上記例文であれば、The problem is still unsolved. I need to deal with it.(その問題はまだ解決していません。対応する必要があります。)と言い換えることもできます。
ちなみに私がイギリスでよく耳にしたオフィスグッズ英語ナンバーワンは、ズバリ、biroです。「バイロー」と発音し、意味は「ボールペン」。イギリスではball point penとはほとんど言わないようです。biroはイギリスで使われている商標で、ハンガリーの発明者Laszlo Biro (1900-85)から来ています。

2. Since we are in the middle of recession, we need to have out-of-the-box thinking.(景気後退の最中にあるので、既存の枠にとらわれない思考が必要です。)

out-of-the-box とは「革新的な、形にとらわれない、従来の常識を破る」という意味です。単語と単語の間にハイフンがあり、形容詞として使われています。英作文の際は、ハイフンを忘れないよう、注意しましょう。
上記例文で使われたout-of-the-box thinkingは、innovative thinking あるいはunconventional thinkingと言い換えることも可能です。一方、「従来型の」「ありきたりの」としてよく使われるのはconventional という単語です。たとえばmake conventional remarksは「月並みなことを言う」という意味になります。

3. I am a very careful investor. I never put all of my eggs in one basket.(私は慎重な投資家です。全財産を投資するようなことはしません。)

put all of one's eggs in one basketは直訳すると「一つのバスケットに全部の卵を入れる」という意味です。バスケットを落としてしまえばすべての卵が台無しになることから、「一つのことにすべての希望をかける」「全財産をなげうつ」といったニュアンスで使われています。この表現においては前置詞や動詞の微妙な差があり、辞書によっては以下のようなフレーズで紹介されています。

put all the eggs in one basket
・have all the eggs in one basket
・put all one's eggs into one basket
・have all one's eggs in one basket


英語の慣用句はこうした微妙な差があるものもありますが、どれか一つ意味を押さえておけば、同様の表現であることがわかります。

4. We have been patient with the management. However, looking at their redundancy plan, they are pushing the envelope.(経営陣には我慢してきました。けれども人員削減計画を見てみると、許容範囲を超えてきていますね。)

push the envelopeには「限界に挑む、許容範囲を超える、性能をギリギリまで高める」という意味があります。封筒の大きさが決まっているのに、それを押し広げようとしている様子を思い描いていただければ、ニュアンスもお分かりいただけるでしょう。関連表現では以下のようなものがあります。

In order to increase his sales figures, he is pushing the envelope in his own direction.(売り上げを伸ばすために、彼は自分の都合のいい方向にゴリ押ししています。)

ところで皆さんは辞書を引く際、発音記号はチェックなさっていますか?最近の電子辞書は性能もアップしており、ネイティブの発音を聞くことができるので、発音記号をあえて見なくても正しい発音を素早く知ることができます。けれども、やはり語学を学ぶのであれば、一度きちんと発音記号を押さえておくのがベストです。なぜならば、正しい発音を身につけることが、皆さんの英語力アップにつながるからです。たとえば上記envelopeを「リーダーズ英和辞典」で引いてみると、3通りの発音記号が記されており、「一般的な発音」「アメリカ式発音」「イギリス式発音」が出ています。こうした辞書の細部を読み込むことも、英語学習では大切な作業になりますので、ぜひ少しずつ実行するよう、心がけてみてください。


柴原 早苗
立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科兼任講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSE にて修士号取得。ロンドンのBBC ワールド勤務を経て現在はCNNj、CBS イブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「ニュースで英会話」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC 英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)。

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 12:02 |

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