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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 第13回:食事関連の言葉を使った英語表現

 アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗

 


先月号では体の部位を使った英語表現をご紹介しました。そこで今月号は食にまつわる言葉を用いたフレーズなどいかがでしょう?日本語でも「さばを読む」「箸にも棒にもかからない」といった表現がありますが、英語も同じように食事に関わる言い回しがあるのです。早速見てみましょう。

1.  I can’t go out for lunch today. I have a lot on my plate.  (今日のお昼は外に行けません。やることがたくさんありますから。)

plate は英和辞書を引くと「皿、食器類」とあり、have a lot on one’s plate で「やるべきことが山ほどある」という意味になります。ちなみにロングマン現代アメリカ英語辞典でこのフレーズを調べると、to have a lot of problems to deal with or a lot of things to worry about (やるべき問題がたくさんあったり、心配ごとがたくさんあったりすること)と出ています。つまり、この場合、積極的に取り組むというよりはむしろ、「やらなければならなくて大変だ」という意味合いが強いことが分かります。日頃辞書を引く際は、英和辞典だけでなく、英英辞典も引き、微妙なニュアンスを理解するよう心がけてください。

2.  His proposal sounds impossible, but what he is claiming contains a nugget of truth.   (彼の提案は不可能に聞こえますが、言っていることには一理あります。)

nugget はファストフードでもおなじみの「ナゲット」ですが、本来、「貴金属のかたまり」を意味します。一説によれば、鶏のから揚げを開発した某大手ファストフード店が、出来上がった塊を見て「金のかたまりのようだ」と評したことから商品名にナゲットがついたとされています。
上記例文の a nugget of truth は直訳すれば「真実のかたまり」という意味になります。他にも nugget of wisdom (知恵のかたまり)などの表現があります。余談ですが、アメリカ・アラスカ州最古の新聞は The Nome Nugget、オレゴン州シスターズ市には The Nugget Newspaper という週刊新聞もあります。新聞の名前にナゲットを使うのもおもしろいですよね。


3.  Although he won the company prize, he was as cool as a cucumber.   (彼は社内賞を獲得したにも関わらず、涼しい顔をしていました。)

cucumber はキュウリのことで、西洋占星術では月の影響を受けて冷たいとされています。そこから生まれたのが上記の表現です。一方、別の説では、灼熱の中でもキュウリの中はひんやりしているという考えもあり、このフレーズは1600年頃から使われ始めたとされています。cool の他に、cold や hot を使った表現には、以下のものがあります。
 ● She completely ignored me. She was as cold as ice.(彼女は完全に私を無視した。氷のように冷たい人だ。)
 ● The temperature reached 40 degrees. It was as hot as hell. (40度まで上がった。猛烈な暑さだね。)


4. My computer has Swiss cheese software. I have to update my anti-virus software.  (私のパソコンのソフトは欠陥だらけだ。ウィルス対策ソフトをアップグレードしなければ。)

チーズをお好きな方であれば、どのような状況か文脈から想像がつくことでしょう。スイスチーズとは穴だらけのチーズのこと。つまり、この文章では「欠陥だらけ、穴だらけ」という意味になります。上記の文章を別の表現で言いかえると、My computer has full of security loopholes.(私のパソコンはセキュリティ上の抜け穴が山ほどある)という文章になります。PCの欠陥をスイスチーズという食材にたとえるあたり、言いえて妙ですよね。
他にもチーズを使ったおもしろい表現があります。
 ● I don’t have anything common with my sister. We are like chalk and cheese.(妹との共通点は何もありません。全く違いますね。)
これは主にイギリスやオーストラリアで使われる言い回しです。チョーク・白亜とチーズを比べているのが興味深いところです。   
 
いかがでしたか?どの国にも食に関連した表現がいろいろとあるものです。英語を学習していると、このようなおもしろいフレーズがいろいろと出てきます。ぜひみなさんも楽しみながら学習を続けていってください。

 

 


柴原 早苗
立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科兼任講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSE にて修士号取得。ロンドンのBBC ワールド勤務を経て現在はCNNj、CBS イブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「ニュースで英会話」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC 英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)。

 

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 09:34 |

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