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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 第12回:体の部位などを使った英語表現

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗

 


 日本語では「背に腹は替えられぬ」「頭が上がらない」「手も足も出ない」など、体の部位を使った表現がたくさんあります。実は英語でも、体から派生した表現があるのです。早速見てみましょう。

1.  We are spending a lot of time putting our heads together to see what we can do to increase our business.
(私たちはビジネスを拡大するために何ができるか、長い時間をかけて相談しています。)

 put our heads together は「二人以上の人が難しい問題に対処するため、額を寄せて相談する」という口語表現で、lay our heads together と言い換えることもできます。売上を伸ばすためにどうすべきか、会議を開いて意見を出し合っている場面を想像していただければ良いでしょう。「知恵を絞る」というニュアンスの表現では以下のようなものがあります。
●She racked her brain for something sensible to say.(彼女はまともなことを言おうと、知恵を絞って考えた。)
●They are using their ingenuity to find new ways of getting the product into the market. (彼らは商品を市場にのせるための新しい方法について、知恵を絞っている。)


2.  The government is choking off the nation’s fuel supply.
(政府は燃料供給を停止しています。)

 choke とは他動詞で、「窒息させる、むせさせる」「押さえつける、妨げる」という意味があります。choke を使ったフレーズもたくさんあり、上記のほか、choke back(すすり泣きを抑える)、choke up(感極まって言葉に詰まる)、choke down(薬や食べ物をやっと飲み込む)という表現があります。
 6月にイランで大統領選挙が行われ、開票結果に反発した反政府市民がデモを繰り広げました。市民らは街頭に繰り出したほか、インターネットに映像やメッセージをアップロードするなど、メディアを使った抗議行動を行い、政府当局はこれを取り締まるという展開になったのです。このニュースでは、The Iranian government was doing its utmost to choke off the flow of news.(イラン政府はニュースの流れを食い止めるため、最大限努力した)と報道し、市民に西側からのニュースが入ることを防いだとしています。


3.  The company has to cough up a 100,000 yen fine if it does not obey the regulation.
(規定に従わなかった場合、会社は10万円の罰金を払わなければなりません。)

 cough は「咳、咳払い」という名詞ですが、動詞では「咳をする、咳き込むような音を立てる」という意味になります。cough upは「情報やお金などをしぶしぶ払う」という意味になり、ニュアンスとしては後ろ向きな意味合いを持っています。上記の例文の場合、意気揚々と罰金を支払うわけではなく、しぶしぶ支払うという雰囲気を伴います。なお、この表現はどちらかというとインフォーマルですので、The company has to pay a 100,000 yen fine if it does not obey the regulation.としても十分通じます。

4. Our company is under the heel of our rival organization.
(当社はライバル企業に完全に支配されてしまっています。)

 heel は「かかと」という意味で、high heels (ハイヒール。heel は必ず複数形heels となる)の単語でもおなじみです。「under the heel of+人・モノ」は「完全に支配される」という意味になります。heel を使った他の表現は以下の通りです。
● One storm will come on the heels of another. (嵐というのは次々とやってくる。)
● He was head over heels in love with his new girlfriend.(彼は新しい彼女にぞっこんだった。)   
 
 ところでみなさんは普段、辞書をこまめに引いていますか?英語学習で大事なのは、辞書を頻繁に引き、語彙を増やしていくことです。私は電子辞書を常に持ち歩き、移動中でも気になる単語はすぐに引いています。一方、自宅では紙の辞書の「ジーニアス英和辞典」(大修館書店)を愛用しており、文法や用例までじっくり読みます。たとえば上記のheelという単語を紙版で引くと、「同音:heal」と赤で書かれています。これは、同じ発音でheal(治す)という単語があることを指しているのです。紙の辞書の場合、こうして色で重要項目がわかるので、電子辞書より見やすいという利点があります。さらに、イディオムなども太字やイタリック体になっているため、斜め読みをすることも可能です。

 辞書を引く際は、次の見出し語が出てくるまでとりあえず一通り読んでみましょう。辞書はピンポイントで訳語を調べるだけでなく、一つの単語からたくさんの意味を吸収することもできるのです。ぜひみなさんも、辞書をどんどん使いこなしていってください。  

 

 

柴原 早苗

 立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科兼任講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSE にて修士号取得。ロンドンのBBC ワールド勤務を経て現在はCNNj、CBS イブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「ニュースで英会話」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC 英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)。

 

 

 

 

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 16:47 |

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