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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 第4回:自分の家族を褒める

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗

 


  日本では自分のことを褒められたり、家族のことを称賛されたりすると、「いえいえ、とんでもない」とまずは謙遜します。相手からのお褒めの言葉をありがたく頂きつつも、それを真正面から認めるよりは、笑顔で謙遜するのが日本の美徳だからです。最近はあまり耳にしなくなりましたが、かつては妻のことを「愚妻」、子どものことを「豚児」と呼ぶことも珍しくありませんでした。字面からはひどく聞こえますが、決してけなしているのではなく、あくまでも謙称のひとつです。
 
 一方、英語圏では自分や家族のことを謙遜するという慣習が日本ほど強くはありません。そこで今回は、家族のことをどのように褒めるのか、関連表現を見てみましょう。


1.  I am so blessed to have a beautiful baby.
(美しい赤ちゃんが生まれて、私は感謝しています。)

 たとえば出産直後の人が、出産祝いのお言葉を相手からいただいたとします。日本人同士であれば、自分の赤ちゃんを直接「かわいい」「美しい」と表現するよりは、「もう泣いてばかりなんですよ」「おむつ替えが大変で」などと返答することが多いでしょう。英語圏ではこのような際、まずは自分に赤ちゃんが生まれてうれしかったということを前面に出します。be blessed to〜は「〜できて感謝している」という意味です。また、I am blessed for your kindness.(あなたのご親切に感謝しています。)の場合、「be blessed for A」は「Aに感謝する」となります。

2.  My son is doing extremely well in his maths class.
(息子は数学のクラスで非常に良い成績をおさめています。)

 たとえば「お子さんは優秀だそうですね」と相手から言われた際、このように素直に自分の子供をたたえる光景もよく見られます。do extremely well in〜は「〜で非常にうまくやっている」「大変優秀である」という意味です。他にもdo well in the exam(試験で良い点を取る)、do well in the new job(新しい仕事で活躍する)などといった表現があります。「数学」は正しくはmathematicsとつづりますが、学科名ではmathsと表記されます。なお、算数はarithmeticです。


3.  I am proud of my daughter.
(娘を誇りに思っています。)

 これは非常によく使われる表現です。be proud of〜は「〜を誇りに思う」という意味で、たとえば子どもが何か素晴らしいことをしたときなどに人前で褒める際に使います。他にI am proud of my daughter’s honesty.(娘の正直さを誇りに思う。)という使い方もありますが、こちらはI am proud that my daughter is honest.またはI take pride in my daughter’s honesty.と言い換えることも可能です。相手に対して直接I am proud of you.(あなたを誇りに思う。)と表現する場面もしばしば見られます。
 

4. My brother has a great sense of humor.
(兄[弟]はユーモアのセンスが抜群なんです。)

 欧米ではhas a sense of humor(ユーモアのセンスがある)というのが大いなる褒め言葉です。場を和ませ、周囲に笑顔をもたらす人は、それだけで貴重な存在だからです。ただし、ただ単にドッと笑わせられれば良いという考えではなく、ユーモアの中身には「知性」も必要とされます。日頃から多くのことに好奇心を抱き、すばやく表現できることは頭の回転の速さの表れでもあるのです。なお、「彼と一緒にいるのは楽しい」と表現する場合はHe is a jolly person to be with.が使えます。けれど、同じ「楽しい」でもcomicalは「滑稽な」という意味なので注意が必要です。

 褒める表現、いかがでしたか?欧米では会社の机に家族の写真を飾ったり、手帳や財布の中に写真を忍ばせたりしています。相手との会話で何かきっかけが欲しいときは、そうした写真を話題にすることで和やかな雰囲気になります。みなさんも手元に写真を常に用意しておき、お互いに見せ合いながら家族のことを話せばきっと交流も深まることでしょう。日本的な慣習でつい謙遜したりけなしてしまいがちですが、ぜひこの機会に家族の長所を考え、スムーズに伝えられるようにしておくことをお勧めします。 

 

 

柴原 早苗

立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科兼任講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSE にて修士号取得。ロンドンのBBC ワールド勤務を経て現在はCNNj、CBS イブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「ニュースで英会話」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC 英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)。

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 11:25 |

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