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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 第3回:やんわりと断る

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗


 贈り物をやりとりする習慣は、海外でも日本でもあり、たとえばキリスト教圏のクリスマス、日本での年末年始など、お祝いムードの中、そうした光景が見られます。しかし企業倫理の観点からみると、金品を受け取ることが難しいケースや、立場上、受け取れないということもあります。そこで今回は物やお誘いに関して「やんわりと断る」英語表現を見てみましょう。

1.  I really appreciate your kindness but unfortunately, I am not in a position to accept such a kind offer. I sincerely hope you understand my position.
(ご親切に心から感謝いたします。ただ残念ながら、そのようなご親切をお受けする立場に私はございません。ぜひともこちらの立場をご理解いただければ幸いです。)

 何かオファーを提示されたら、まずはその行為自体に感謝しましょう。ここではThank you for your kindness(ご厚意をありがとうございます)ということもできますが、appreciate(感謝する)を使うと、より洗練された表現になります。ひとまず感謝の言葉を述べたら、but unfortunately(しかし残念ながら)と続けて、こちらの理由を説明しましょう。

2.  Thank you very much for your kind offer.  I am afraid I have another appointment on that day.  I hope I can make it next time.
(ご親切なお誘い、誠にありがとうございます。残念ながら、その日は別件が入っています。次の機会を楽しみにしています。)

 この表現は、何かお誘いを受けたときの断り文句として使えます。相手が親切心で誘ってくれたので、ここではkind offer(ご親切なお誘い)と返答しましょう。I am afraid(残念ながら)という表現は、相手にとって失礼になりそうな内容を和らげる際に便利です。I hope I can make it next timeは社交辞令ではありますが、言われた側には好意的に受け取られる表現です。


3.  I wish I could go, but I have to go to Osaka next week.
(行けたら良いのですが、来週は大阪に行かなければなりません。)

 I wish I could goは「I wish + 主語 + 仮定法過去」(〜であればよいのに)という構文で、現在の事態と反対の願望を表します。ここでは「本当は行きたいけれど、行けなくて残念です」という意味になります。本心で行きたいか否かはさておき、仮定法を使えば「実は〜したい」という気持ちを込めることができます。I have toはI mustとほぼ同じ意味ですが、mustは話し手の意志が含まれるのに対し、have toは外部的理由から生じた必要性を表しています。上の例文では「行かなければならない(私の意志ではなく)」といったニュアンスが込められています。
 

4. Thank you, but I’d rather not. I’m on a diet.
(ありがとう、だけどやめておきます。ダイエット中なので。)

 たとえば夕食のお誘いを受けたものの、ダイエットをしているので今回は遠慮しておく、というときに使える表現です。I’d rather notはI would rather notの省略形で、「興味はあるけれど、今回は控えておく」という意味が込められており、礼儀正しく断る際に便利です。ただし、親しい友達との間ではかしこまりすぎてしまうので、かえって失礼にとられることもあり、注意が必要です。なお、会話の際、wouldは略してI’dと表現しましょう。

 コミュニケーションで大事なのは、自分の意思をきちんと相手に伝えることです。一番避けたいのは「うまく断れなくて、ズルズルと受けてしまう」ケース。欲しくないのにもらってしまった、行きたくないのに何となく行ってしまった、ということは後々の人間関係にも芳しくありません。何かを断る際には相手の厚意にまずは感謝し、その上で誠意をもって断ることが大切です。断ったからといって人間関係にヒビが入るわけではありませんので、必要なときは勇気をもって自分の気持ちを伝えるように心がけましょう。


 

柴原 早苗

立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科兼任講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSE にて修士号取得。ロンドンのBBC ワールド勤務を経て現在はCNNj、CBS イブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「ニュースで英会話」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC 英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)。

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 10:29 |

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