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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 130回 筋肉・筋トレにちなんだ英語表現

 

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗
 

通訳者に必要なのは語彙力、文法力、プレゼン力など数限りなくあります。一方、私が個人的に重視しているのは「体力」です。脳みそを酷使するため、スタミナがないと息切れしてしまうのですね。よって、日頃から週に何度かジムに出かけては筋トレや燃焼系のレッスンに参加しています。心地よい汗をかけますしストレス解消にもつながります。子どもの頃は体育の成績が限りなく悪かったのですが、人というのはいつでもチャンスが与えられているのだと思います。今では運動が私にとって欠かせません。

 

今回は筋肉や筋トレにちなんだ用語を用いたフレーズのご紹介です。

 

1 financial muscle 資金力

 

The candidate had a financial muscle to place ads on local TV stations. (その候補者は資金力があったため、地元テレビ局に広告を打ち出すことができました。)

 

muscleは「筋肉」のことですが、financial muscleと言った場合、「資金力」という意味になります。他にもpolitical muscle(政治力)、military muscle(軍事力)といった応用表現もあります。

 

muscleはもともとラテン語で、mus-(ハツカネズミ)から来ています。筋肉の盛り上がる様子がネズミの形や動きに似ているからだそうです。面白いですよね。ところでみなさんは既知の単語をあえて辞書で調べ直すことはありますか?私は実は辞書の引き直しがとても好きで、時間がある時など、誰もが知っている基本単語をあえて引くようにしています。「ジーニアス英和辞典」には解説も豊富にあり、muscleの項では「同音mussel」とありました。musselとは「ムラサキガイ」のこと。こちらも小ネズミに似ていることから生まれた単語だそうです。

 

 

muscular 迫力のある

 

We saw a muscular documentary about the environmental issue. (私たちは環境問題に関する迫力あるドキュメンタリーを観ました。)

 

「力強い、迫力のある」を英語でmuscularと言います。muscleの形容詞muscularを用います。他にも「力強い文体」はa muscular style、「断固たる対応」はa muscular responseです。

 

なお、医学用語の「筋組織、筋肉構成」はmuscular system、「筋肉痛」はmuscular painです。こちらは他にもmyalgiaと言います。これはmyo-(筋肉の)と-algia(〜痛)が組み合わさったものです。

 

ところでこの項を書く上で紙辞書でmuscularを引いたところ、すぐ上の語義はMuscovyという語で「モスクワ大公国」のこと。「モスクワ市民」はMuscoviteです。

 

 

have a good grip on … (〜をよく理解している)

 

She had a good grip on legal matters so she was promoted. (彼女は法律問題についてよく理解していたため、昇格しました。)

 

「〜をよく理解している」は英語でhave a good grip on … と言います。grip自体は「つかむこと、握ること」「握力」を意味します。テニスラケットの握る部分も「グリップ」と言いますよね。

 

gripは動詞にすると「握る」という意味になりますが、graspとは微妙にニュアンスが違います。graspよりもgripの方が強い意味です。英語を学ぶ際、類語の違いを押さえておくとボキャブラリー力の向上につながります。

 

 

4 hover うろつく

 

The children were so hungry that they hovered around the table.  (子どもたちはあまりにも空腹だったため、テーブルの周りをうろついていました。)

 

「付きまとう、うろつく」を英語でhoverと言います。辞書でhoverを引くとたいていの場合、最初に出てくる語義は「(ヘリコプターや鳥などが)上空を舞う」を掲載しています。ヘリコプターが上空でとどまることはhoveringです。

 

一方、筋トレ用語で「ホバー」と言った場合、体幹トレーニングでよく使われるフォームを指します。別名「プランク」とも言うのですが、具体的にはうつぶせ状態になり、ひじを90度に曲げて上半身だけ浮かせるというものです。気になる方は「ホバー」で画像検索してみてくださいね。

 

いかがでしたか?新年度になり、体を動かしたくなったみなさん、ぜひ今回の筋トレ用語を機に体力アップを図ってみてくださいね。

 

 

柴原 早苗
放送通訳者。獨協大学非常勤講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。「放送通訳者・柴原早苗のブログ」http://sanaeshibahara.blog.so-net.ne.jp/

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 12:13 |

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