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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 125回 数字を含む英語表現

 

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗
 

通訳現場で一番目立つのは「数字」。数字を間違えてしまうと大変なことになります。と言いますのは、お客様の多くが、たとえ英語が不得手でも数字だけはきちんと聞き取れるというケースが少なくないからです。数自体はもちろんのこと、円とドルなどの単位も正確に訳出せねばなりません。特にややこしいのがmillionbillionなどです。同時通訳をメモ無しでしていても、数字が出てきた際にはなるべくメモをとり、落ち着いて訳出するよう心掛けています(なかなか大変ではあるのですが)。

 

今月は数字が出てくる英語表現を見てみましょう。

 

1 two of a kind よく似ている

 

He and his elder brother are two of a kind. (彼は兄とよく似ています。)

 

「よく似ている」は英語でtwo of a kindと言います。twoの他にthreefourを使った表現もあり、four of a kindはトランプ用語の「フォーカード」です。

 

英語のtwoの語源は古英語のtwa(2の)という語で、twintwiceも同じ語源を持ちます。「2」を表す語は他にもdoubledualがありますよね。最近はニュースの中でbinaryという語もよく出てきます。たとえばmake a binary choiceは「どちらか一方を選ぶ」という意味です。binaryがあるのでtrinaryは?ハイ、あります。

 


up to the nines (完全に、最高に)

 

For our Halloween party, we dressed up to the nines. (ハロウィーンパーティーのために私たちは完全に着飾ってみました。)

 

話し言葉でup to the ninesと言った場合、「完全に、完璧に、最高に」という意味になります。主にイギリスではup to the nines、それ以外ではto the ninesと言います。語源は「99.999 …が限りなく100に近いこと」から来ています。

 

ところで日本の警察の電話番号は「110番」ですが、イギリスは「999」です。こちらにかけると消防署、救急車、警察すべてに通じます。発音はnine-nine-nineです。一方、アメリカの緊急電話番号は「911」、読み方はnine-one-oneです。考えてみれば、「110番」も「ひゃくじゅうばん」「いち・いち・ぜろばん」とは言わず、「ひゃくとおばん」ですよね。当たり前の数字も正しい読み方を押さえておく。通訳者にとっては必須です。

 


3 take (a) five (一息つく、息抜きする)

 

We’ve worked so hard.  Shall we take five? (ずいぶん頑張ったね。一息つこうか?)

 

「一息つく」は英語でtake fiveと言います。fiveの前にaを入れても構いません。また、似たような表現にtake tenがあり、こちらも「一休み、10分休み」という意味です。

 

ところで私は学生時代にファーストフード店でアルバイトをしたことがあります。その際、お手洗いは「10番」でした。「ちょっとカウンターを外れてお手洗いに行ってきます」は「10番入りま〜す」と言っていましたね。

 


4 by (in) twos and threes (三々五々)

 

The guests arrived in twos and threes. (お客様は三々五々到着しました。)

 

by (in) twos and threesは「三々五々」という意味です。「同時に2,3人ずつ(2,3個ずつ)、少人数で」というニュアンスを表す表現です。ちなみによくよく考えてみたら、twoという数字自体が複数形になる、というのも不思議ですよね。

 

ではones and twosはあるのでしょうか?調べたところ、in ones and twos(ごく少数)というフレーズが見つかりました。英語学習の際、こうして発展的に疑問を抱き、調べてみることも楽しい作業です。

 

なお、上記は数字の2と3ですが日本語では「三々五々」で3と5です。これは中国の詩人・李白の詩から来ています。「三三五五映垂楊(さんさんごごすいようにえいず)」(三人五人がしだれ柳の影に見え隠れしている)が元にあります。

今月は数字を使った英語表現をご紹介しました。なお、「ゼロ」を発見したのはインド人と言われています。インドの小学生は掛け算の九九を19X19まで習うとか。私はイギリスの小学校時代に12X12まで学習しましたが、ついていくだけで必死でした。おそらくイギリスの場合、12進法がまだ当時は健在だったからでしょう。もっとも現在でもコインの2p(2ペンス)、20p、£2などがあります。旅行の際は大きなお財布が必要です。

 

 

柴原 早苗
放送通訳者。獨協大学非常勤講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。「放送通訳者・柴原早苗のブログ」http://sanaeshibahara.blog.so-net.ne.jp/

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 09:00 |

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