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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 119回 月や季節を使った英語表現

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗
 

子どもたちが小さかったころ、映画「となりのトトロ」を家族で観ました。今でも人気の作品ですよね。東京都三鷹市にはジブリ専門の美術館もあり、国内外から大勢が来館するそうです。その「トトロ」に出てくる主人公が二人の姉妹、「サツキ」と「メイ」です。どちらも「皐月=5月」「May=5月」ですよね。ちなみに英語の人名で月を冠したものとしてはAprilJune(いずれも女子)、August(男子)などがあります。

今月は月や季節を用いたフレーズを見てみましょう。

 


1 the May of my life 私の青春時代

 

Looking back, my college days were the May of my life. (振り返ってみると、大学時代が私の青春時代でしたね。)

 

Mayは「5月」だけでなく、「盛り、青春」という意味もあります。the May of my lifeは「私の青春時代」です。また、the Maysの場合はイギリス・ケンブリッジ大学の「5月試験」のことでもあります。さらに動詞として使うこともでき、小文字のmayと表記して「メーデーに参加する」という意味も有します。

 

Mayは元々ラテン語のMaiusで、これはMaiaという「春の女神」から来ています。増加や成長をもたらす女性という意味です。

 


2 an august presence (堂々たる存在の人)

 

The President tried to show the world that he is an august presence. (大統領は世界に対して、自分が堂々たる存在の人であることを示そうとしました。)

 

augustは月の場合August(8月)と大文字になり、アクセントもAuにかかります。一方、「威厳ある、堂々たる」という意味のaugustは小文字、強勢はguの上です。augustの語源はラテン語のaugustusvenerable(敬うべき、高徳の)という意味です。

 

Augustは最初の皇帝Augustus Caesar(アウグストゥス)から来ています。アウグストゥスはOctavianus(オクタビアヌス)という名前もあり、これは皇帝になる前の名前です。

 


3 in high summer (真夏に)

 

In high summer, the temperature can reach 40 degrees Centigrade. (真夏には気温が摂氏40度に達することもあります。)

 

「真夏に」は英語でhigh summerと言います。一方、「真冬」は英語でmidwinterです。考えてみれば夏と冬は「真」が付きますが、「真春・真秋」はありませんよね。

 

辞書でsummerを引くと、天文学的な解説が出ています。「ランダムハウス英和大辞典」によれば、「北半球では、夏至から秋分まで。南半球では冬至から春分まで」と解説されています。また、アメリカでは6月から8月を、イギリスでは5月中旬から8月中旬までがsummerと区分されるそうです。

 

summerには「最盛期、円熟期」の意味もあり、the summer of one’s lifeは「壮年期」です。

 


4 one’s autumn years (引退後の人生)

 

I’ll be retiring in June.  I am looking forward to my autumn years. (6月に定年です。引退後の人生が楽しみですね。)

 

one’s autumn yearsは定年退職後の人生を表します。autumn自体は「秋」の他に「成熟期、熟年」との語義があるのです。一方、「晩年」はwinterです。in the winter of old ageは「老境を迎えて」という意味になります。

 

ところで「秋」はイギリス英語でautumn、アメリカ英語ではfallですよね。これはautumn自体がラテン語を源としており、「収穫期」を表す単語から来ています。一方のfallはまさに葉っぱが落ちる(fall)から生まれた単語です。

 

なお、日本では「読書の秋」「スポーツの秋」など「〜の秋」という表現があります。ただ、これを英語にする場合は説明的な訳の方が理解しやすいでしょう。“autumn, the time for reading” あるいはthe time for sportsという具合です。

さらにもう一つ。漢字の「秋」の旧字は「穐」。古代の占いでは、秋に捕獲した亀の甲に火を近づけて占っていたのだそうです。


今回は月や季節名を用いた英語表現をご紹介しました。気持ちの良い季節、ぜひ皆さんも楽しく英語を学んでくださいね。

 

 

柴原 早苗
放送通訳者。獨協大学非常勤講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。「放送通訳者・柴原早苗のブログ」http://sanaeshibahara.blog.so-net.ne.jp/

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 09:01 |

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