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授業体験レポート:2018秋【中国語編】最終回 「着目点に注意する」

ISSスクールブログで人気の授業体験レポートは、この秋で15シーズン目を迎えています。2018年秋期では、英語通訳クラスと中国語翻訳クラスから、それぞれレポートしていただきました。今回は中国語翻訳者養成コース研究科1のAさんのレポート最終回をお届けします。勉強の合間にレポートいただいたAさん、本当にありがとうございました!

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16回目の授業になります。
今回の授業はすべて中日訳でした。日本語ネイティブの私にとっては挑戦しがいのある内容だろうと意気込んでいましたが、結果は散々。恐らく、これまでの中で一番出来の悪い訳出ではなかったかと思います。あまりの悲惨さに授業中に集中力が切れてしまいそうになりましたが、自身の欠点や今後何に重点を置いて学ぶべきかを知る機会にもなりますので、前向きにとらえたいと思います。

 

3題ある文章のうち、2題目の政治的な内容の文章が一番難しく、混乱してしまい一部文法すら正しく処理できていない箇所もあり、自身の勉強の足りなさを痛感しました。先生は原文の中国語と訳出後の日本語との二項対立をどう処理するかが今回のポイントだとおっしゃいます。あたりまえのことを書かない日本語と、すべて書き出す中国語。訳出の際に原文を整理しながら不要なものをフィルターにかけて捨てることが必要なのです。私はそれが全くできておらず、その結果、直訳調の日本語らしくない文章になったり、本当に言わんとしていることが訳出できていないという散々な結果になってしまいました。また、短いセンテンスでできた役人言葉の処理にも注意し、捨てるべき内容はないか、統合できる内容はないか読み取る力を養わないといけないと痛感しています。

 

また、今回すべての文章において言えることなのですが、私の読解力の低さがこうした結果を招いたと思います。以前在籍していたクラスで、言葉が分からなかったり文章が正しく読めていない箇所は、訳出がぎこちなく直訳調になったり、そこだけおかしな日本語になってしまっているというコメントを先生からいただいたことを思い出しました。分からない言葉をとっさに辞書で引いて、そのまま当てはめてはいけない…。ただ、分からないものは調べなくてはなりません。やはり、総じて私の勉強不足といったところだと感じています。

 


17回目の授業になります。
今回はすべて日中訳の授業でした。私の中国語の文章能力が低いこともあり、訳出というよりは書く事だけで精いっぱいになってしまいがちで、今後の課題が沢山できました。今回は3つの文章がありましたが、3つ目の日本製食品保存用ラップの紹介CMを取り扱った内容が一番難しかったです。同じ内容を訳すにしてもちゃんと着目点があることに気づかなければなりませんでした。

 

先生はこの文章がただの紹介文ではなく、CMの台本であることに着目し、映像で流れることを考えなければならないと、一番のポイントを挙げてくださいました。文章冒頭に「CM台本」と書かれているので、CM台本と分かってはいても、何に着目すべきなのかが私には分かっていませんでした。ここが今回の最重要点ではないかと感じています。

 

これまでの課題では、一部音声アナウンス等を取り扱うこともありましたが、文字を文字に訳す、すなわち、訳出先の媒体は様々ですが文字である場合が多かったのですが、今回はCMという映像であることに着目しなければなりません。先生曰く、文字は一次元、絵画は二次元、そしてそこから三次元は像(映像)であることを察した上で訳出しなければ、原文の文字を流れる映像に当てはめることはできないと教えていただきました。カットとカットのつなぎ目は特にそれが難しく、ただぼんやりと文字のまま訳してしまいがちです。

 

また、商品をもじったダジャレのような言葉の取り扱い方や、物の名詞と思って深く考えもしなかったものが実は商品名であり、正しく取り扱わなければならないことなど、今回も様々な例題やたとえ話などを織り交ぜて解説してくださり、聞いて初めて気づくことも多く大変勉強になりました。「今後の課題」が多くなる一方ですが、次回に生かせられればと思います。

 

 

18回目、今期最後の授業になります。

気がつけばもう18回目、今期最後の授業になりました。研究科は課題配布から5日後が訳文の提出締め切りで、その2日後に授業というサイクルです。これまでのクラスよりもタイトなため、授業が終わったかと思えばすぐにまた次の課題と慌ただしく取り組んでいるうちに、最終回を迎えました

 

授業に先駆け、先生との面談がありました。私はインターネット受講生ですのでSkypeを利用して面談を行います。上記の通り慌ただしく半年間が過ぎてしまいましたが、今期初めと比べて成長した箇所等、半年間の成果を客観的にお話し下さり今後の励みになりました。また、来期の学習内容や個人的に日頃から気になっていた勉強方法等、直接お話しできる機会をもつことができて良かったと思います。

 

今回の授業は中日訳主体の授業でした。これまで学んだポイントや注意点に気づいていながらも適切に訳出できていなかった部分もありましたが、文字や書かれていることのみに注目するのではなく、書かれていないこと、伝えたいことに注意して訳出できた箇所もあり、自分の考え方や処理の仕方が間違っていなかったことを実感できて安心しました。ただ、やはり気づけなかったポイントもあり、最終回にして「なるほど」と納得させられる部分も多かったと思います。

 

以前短編小説の日中訳で学んだ「ト書き(会話文の間に入る説明)」ですが、今回は中日訳になりますので原文の「ト書き」を消したり、主語を無くすことでより日本語らしく読みやすい文章になることに注意します。また、会話文の語尾や語気に変化をつけて発言者の職業が特定できるようにすることで、ト書きを無くすことが可能になります。先生は小説「金色夜叉」のダイヤモンドを見た老若男女のト書きのない会話文を例に出して説明してくださいました。この部分は私も知っていたのですが、翻訳を学ぶ者の目線で読むと、大変勉強になると改めて実感しました


また、何の気なしに訳出した言葉一つについても、何故その言葉を選んだのか、その言葉の持つ意味のみならずイメージはどんなものなのかを考えなければならないことを軽視してはならないなど、今後の課題も多く残っていると思います。

 

 

【 まとめ 】

課題配布〜授業までのスケジュールがタイトな上、授業も密度の濃い内容で半年間ついていくだけで精一杯でしたが、理由づけて翻訳することを中心に様々なポイントを体系的に学ぶことができたと感じています。今期初めの頃、先生が授業はただの添削の機会ではなく翻訳のポイントや注意点など、「何故そう訳すのか、何故その言葉を選択するのか」を掘り下げて学ぶことであるとおっしゃった通り、原文を掘り下げて読み砕いたり、両言語間の特徴をとらえながら訳出することの難しさ、大切さを感じながら学べたと思います

 

また、インターネット受講ではありますが、通学生と同じ内容の授業を受けることができ、学期末の面談等では先生とお話しできる機会もありますので、遠方に住まう私でもハンデなく受講できる機会に恵まれたのは本当にありがたいと思います。また、翻訳を学んでいたり、実務についている知人友人もおらず、気になる事や相談したい事があった際、教務の方が時間を割いてお話しくださったこともあり、大変心強いと感じました

 

思い返せば、中国語学習の一環として軽い気持ちで始めた翻訳の勉強ですが、気がつけばのめり込み、まだまだ足りない部分や課題も多くありますが、これからも楽しむことを忘れずに多くの発見に向き合っていきたいと思います。

 

上手く伝えきれなかったこともあるかと思いますが、今回の授業レポートを通して授業の内容や雰囲気等を感じ取っていただければ幸いです。つたない文章ではありましたが、半年間お読みいただきありがとうございました。

 

 

| 授業体験レポート | 09:41 |

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