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授業体験レポート:2018秋【中国語編】第8回 「正しく伝えるということ」

ISSスクールブログで人気の授業体験レポートは、この秋で15シーズン目を迎えています。2018年秋期では、英語通訳クラスと中国語翻訳クラスから、それぞれレポートしていただきます。今学期の終わりまで、どうぞお付き合いください!今回は中国語翻訳者養成コース研究科1のAさんのレポートをお届けします。

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第15回目の授業になります。

今回の授業は日中訳、中日訳両方からなるものでしたが、その中でも特に使用説明文の日中訳(今回は衣類の洗濯時の取り扱い)が難しく感じました。先生の課題の特徴でもあるのですが、一つの原文につき複数パターンの訳出を求められることがあります箇条書きと文章形式、音声アナウンスバージョンとパンフレットバージョン等。訳文の使用目的によって訳し方を変えなくてはなりませんので、それぞれの文章形式の特徴を考えた上で訳を構成しなければなりません。また、そこには当然ながら両言語間の文章の特質の違いもあります。授業では主にそうした点に焦点を当てて学ぶことができたと思います。

 

これまでも何度も言われてきたことですが、原文を読む際には「書いてあること」「書きたいこと」「書いてはいないこと」に注意しなければなりません。つまり、そのまま訳出すると直訳調というだけでなく、本来伝えるべきことが伝わらず、場合によっては読み手が全く違う文脈として理解し誤解を生んでしまうこともあるからです。ですから、訳出の際は「必ず目的に沿った」訳文を考えなければなりませんし、そのためには訳出後の言語の特徴もしっかりと把握しなければならないと感じています。今回の例を挙げれば、表示マークの説明文ですので「〜しないでください」という表記が目立ち、ついうっかりと「请注意〜」としてしまいがちなのですが、そうではなく注意を促す、提案するような言い方を考えなければならないのです。つい文字ばかりに気を取られて、何のために書かれた文章なのか、その目的を見失いがちでしたので注意したいと思います。

 

また、原文を読み解いていくうちに、原文である日本語の文章自体に違和感があるという声がクラスメイトや先生から上がりました。恥ずかしながら私は全く気にも留めていなかったのですが、確かに言われてみれば何かの影響を受けたかのようなたどたどしい部分があるかもしれないと感じます。先生曰く、中国語に引きずられた日本語の文章であるとか。実際に翻訳の仕事に従事していると、よく原文自体に違和感のあるものに出会うこともあると話してくださいました。その際には「半改半译」と言って、訳出しながら原文のおかしなところも直さなければならないのだとか。授業では、このように実体験を踏まえた翻訳者の仕事についても説明してくださいます。先生方は翻訳者としても活躍されていらっしゃいますので、貴重な体験談や裏事情的なものも知ることができ、これもまた授業の魅力であり楽しみの一つでもあります。

 

| 授業体験レポート | 12:56 |

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