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授業体験レポート:2018秋【中国語編】第7回 「気づくことの難しさを知る=受講の醍醐味」

ISSスクールブログで人気の授業体験レポートは、この秋で15シーズン目を迎えています。2018年秋期では、英語通訳クラスと中国語翻訳クラスから、それぞれレポートしていただきます。今学期の終わりまで、どうぞお付き合いください!今回は中国語翻訳者養成コース研究科1のAさんのレポートをお届けします。

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13回目の授業になります。

今回は日中訳、中日訳の両方がありそれぞれ文芸翻訳からなる授業でした。原文を読む際、ついサラッと読んでしまいがちなのですが、話には「オチ」がありそれを場面場面でどのように訳し分ければ話自体の面白さや特徴を表せるのかという点について学びました。特に今回はショートショートと呼ばれる特別に短い小説だったため、ストーリー展開のテンポも速く、そういった部分での表現の工夫も大切だと感じました。

 

いつもの通り、とても密度の濃い授業でしたが、今回は文芸翻訳ならではの留意点を教えていただき、訳出の際に全く気づかなかったこともあり目からうろこが落ちました

 

まず始めに、慣れ親しんでいる言葉は疑いも無く読み進めてしまうので注意が必要です。言葉に隠されている意味を意識しないと読み落としてしまいます。また、訳出の際に文章を一度全て読み終えてから訳しますが、その時点で翻訳者はストーリーの「オチ」を知ってしまっていますから慎重にならなければなりません。本来まだオチが分からない場面でネタばらしをしてしまう恐れがあるからです。またそれと同じ理由で、題名のつけ方も注意を払う必要があるとのことでした。

 

もちろん、言葉ではっきり表せばネタがバレてしまうことは当然なのですが、気をつけていないとちょっとした言葉選びや表現の仕方で読者に感づかれてしまいます。そういう点でも、これまで学習してきた「言葉選び」の重要さと、文芸作品に取り組むことによって改めてその難しさを痛感しました。

 

今回課題として選ばれた日中訳・中日訳それぞれの文章は、共に「オチ」があり、それをどの時点で読者に気づかせ、読者の知るところとなるのかを取り扱ったものでした。訳出する際は全く気づかなかったのですが、先生の解説を聞いてそれを知ると、「あぁなるほど」とパソコンの画面を前にしながら(←インターネット受講の為)先生の考えられた授業の構成に驚きの声を漏らしてしまいました。通学クラスのクラスメイトの皆さんも同じ気持ちだったようで、驚きの声が聞こえてきました。

 

14回目の授業になります。

今回の授業は課題が出された際に予告があった通り、「中国語原文の並列に並べられた言葉をどう扱うか」に重きを置いた授業でした。この「並列」に関しても、今期の授業で何度も学習してきた内容で、中国語の特徴でもありますので、避けては通れない重要ポイントになると思います。

 

ただやはり、授業を受ける度に「またやってしまった、気づけなかった」と思ってしまうのは、そもそもその「並列」に並べられた文章に疑いを持たず、また文章全体とのバランスや構成を考えずにやみくもに訳してしまっていたからだと気づきました。今回は何故その並列の文章ではだめなのか、ダメなのであればどのようにまとめればいいのかを体系的に学べました

 

日本語、中国語の特徴の一つとして、日本語は当たり前のことは書きませんが、中国語は全ての情報を書き出し、時間や登場人物も全て時系列に並べると先生はおっしゃいます。また、それこそが中国語の文法でもあると教えてくださいました。そして、まずこの点を十分に頭に入れておかないと、直訳調のダラダラと文字を並べた訳出や、いつ、誰が…と時系列に淡々と並べられた子供の日記のような文章になりがちなのです。

 

ではどのように処理すべきなのか、先生は課題文の他にもいくつかのパターンを説明してくださいました。日本語の文章でも例を挙げる場合はありますが、2〜3個にとどまりますのでそれを目安にすること、そして同系列の言葉、例えば林業や漁業等は産業とまとめることができるなど。こうしたポイントや方法を知ることで、見逃してしまった箇所に気づき、より分かりやすく訳出する助けとなるので、大変勉強になりました。

 

今回の訳出ではうまく処理が出来なかった部分や気づけなかった部分が多くありましたが、他のクラスメイトの皆さんの訳文を参考に、どういうまとめ方があるのかを知りました。また、先生からは、細かく訳出すると妙にその部分だけ生活感が出てしまう、別の話題にそらされてしまう可能性があるため、文章全体の構成から考えることも必要だということを学べたと思います。

 

| 授業体験レポート | 10:33 |

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