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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 112回 数字を使った英語表現

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗
 

高校時代の夏休みに松本清張の「ゼロの焦点」を読みました。私にとって初めての推理小説です。分厚い文庫本でしたが内容が面白く、後半から先は「あと少しで終わってしまう」と思えるほど、引き込まれました。長期休みに大作を読破できたことは、その後の自信となりました。

 

今回は「ゼロ」にちなみ「数字を使った英語表現」を見てみましょう。


zero in on … (〜に集中する)

 

They zeroed in on the president’s statement. (彼らは社長の声明に集中しました。)

 

zeroは「ゼロ」のことですが、動詞でも使えます。「メモリをゼロに合わせる」という意味です。zero in on … は句動詞で「〜に集中する」という意味になります。同様の意味でhome in on … というフレーズもあります。「集中する」以外にも「〜に銃などのねらいを定める」という語義も存在します。

 

「ゼロ」はzeroのほかにohnaughtなどと言います。電話番号で「03」を“oh three”と言うこともあるのですね。「0.6」をpoint sixとして「ゼロ」の部分を言わないこともあります。なお、テニスの試合で「0」はloveですよね。

なお、名詞のzeroには「つまらない人、影響力の無い人」という意味もあります。zero-toleranceは「ゼロ容認」、つまり「ささいな違反であっても罰則を適用する」ということです。

 


count to ten (心を落ち着ける)

 

I know you are frustrated, but just count to ten. (いらだっているのはわかるけれど、とにかく心を落ち着かせて。)

 

tenは数字の「10」ですが、count to tenで「心を落ち着ける」という意味になります。深呼吸して10を数えれば冷静になれますよね。tenはもともとラテン語のdecemから来ています。そこから派生したdeci-はメートル法で「10分の1」のこと。面積の単位deciare(デシアール)は「10分の1アール」のことです。一方、deca-は「10倍の」という意味です。「10メートル」はdecameterです。

 

ちなみにtake tenは「10分休み、一休み」のこと。I have three tens.は「私は10ドル紙幣を3枚持っている」という意味です。

 


in a million (めったにいない)

 

She is really nice.  She is one in a million.  (彼女は本当に良い人ですよ。彼女みたいな人はめったにいないですね。)

 

millionは「100万」のことですが、in a millionは「めったにいない」という意味です。もともとはラテン語のmille(1000)から来た単語です。距離を表すmileも同じ語源で、「1000歩」を表していました。

 

同様の表現にone in a thousandがありますが、one in a millionの方が強意となります。ちなみに1970年代にアメリカでは“The Six Million Dollar Man(600万ドルの男)”というテレビシリーズが大ヒットしました。

 


a hundred to one (ほとんど確実に)

 

It’s a hundred to one that he will pass the entrance exam. (彼が入試を突破するのはほとんど確実でしょう。)

 

「100」を表すhundredは「hund(100)の数(red)」が語源です。「ほとんど確実に」は他にもa ten to oneがありますが、hundredの方がニュアンスが強くなります。

 

なお、数字の読み方ではandを入れても入れなくても構いません。たとえば547はfive hundred forty-sevenfive hundred and forty-sevenも可能です。なお、時刻の夕方6時、すなわち18時は英語でeighteen hundredと読み、書き方も基本的には1800と記します。

 

ところでイギリスの小学校に通っていたときのこと。その学校は日本のような「校歌」がありませんでした。代わりに校歌のような位置づけで、とある賛美歌が行事ごとに歌われていたのです。その曲名が”Old Hundredth”でした。「詩篇第100編」に基づく賛美歌です。1953年のエリザベス女王戴冠式でも歌われています。その時の編曲者はレイフ・ヴォーン・ウィリアムズ。あの「グリーンスリーヴス」の作曲家です。

 

今月は数字を含む英語表現をご紹介しました。ちなみに通訳者にとって数字の通訳はなかなか大変です。とにかく練習あるのみです。

 

 

 

 

 

 

柴原 早苗
放送通訳者。獨協大学・順天堂大学非常勤講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。
「放送通訳者・柴原早苗のブログ」http://sanaeshibahara.blog.so-net.ne.jp/

 

 

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