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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 111回 体の動作にちなんだ英語表現

アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗
 

東京オリンピックまであと2年となりました。大会ロゴマークが決まったり、ボランティアの募集が本格化したりと、人々の気持ちも五輪に向けて動き始めています。ちなみに「オリンピック」は名詞として使う場合、the Olympicsとなり、定冠詞のtheと複数形のsが付きます。Olympianは「オリンピック選手」の他に「超然とした人」を指します。

 

今回は「体の動作にちなんだ英語表現」をご紹介しましょう。


all walks of life (あらゆる職業の人々)

 

The party was a great success.  We had people from all walks of life. (パーティーは大成功でした。あらゆる職業の人々が来場しました。)

 

「様々な社会的地位の人々」を英語でall walks of lifeと言います。walkは「歩行」という意味の他に、「分野、社会的地位、職業」などの語義もあります。walk自体は基本単語ですが、実にたくさんの意味を有するのですね。他にも「遊歩道、野球のフォアボール、牧羊場」などがあります。また、シギの一団を指すこともあります。一方、an honest walkは「正直な暮らし方」という意味です。実に多様であることがわかります。

 

ところでダンスの種類にcakewalkがあります。「ケーキウォーク」は「気取ったようなステップのダンス」のことです。もとはアメリカの黒人の競技で、優勝者にはケーキが贈られたことから名づけられました。ドビュッシーのピアノ組曲「子供の領分」には「ゴリウォーグのケークウォーク(Golliwogg’s Cakewalk)」という曲が収められています。みなさんも一度は耳にしたことがあるはずの有名な旋律です。

 


a run on meat (肉のすごい売れ行き)

 

Thanks to the TV commercial, the butcher had a run on meat. (テレビコマーシャルのおかげで、その食肉店では肉がすごく売れました。)

 

肉の注文が殺到することを英語でa run on meatと言います。runは「走る」「走ること」以外にも「生産量、発行部数、大量需要、通貨の下落」など、多様な語義を持っているのです。have the run of … は「〜を自由に使える」、on the runは「逃走中の、急いで、多忙で」です。一方runnerはカナダ英語で「ランニングシューズ」を指します。

 

ところで今年の夏は世界各地で異常気象が見られます。7月下旬にはアメリカのカリフォルニア州で大規模な山火事がありました。ニュースではrun for one’s life(一目散に逃げる)という表現が出ていました。

 


every step of the way (ずっと、絶えず)

 

Don’t worry.  I will guide you every step of the way. (心配しないで。ずっと案内してあげるから。)

 

every step of the wayは「絶えず、ずっと」という意味です。stepの元の意味は「歩いていく」という意味で、stampと同じ語源です。また、「一歩の距離」という意味もあり、たとえばa short step from hereは「ここから少し行った所」です。

 

ところで以前、イギリスで道に迷い、人に尋ねました。その時、“It’s about 300 feet from here.”との答えが。1フィートが感覚的にわからず、一瞬戸惑ったことがあります。でも考えてみれば、人の一歩というのはだいたい同じはずですよね。インターネット上の単位変換サイトに入力すると、「91.44メートル」と出てきました。

 


a leap in the dark (向こう見ずな行動)

 

Are you sure you really want to quit your job?  It sounds like a leap in the dark. (本当に仕事を辞めるの?向こう見ずな行動に聞こえるけれども。)

 

leapは「跳躍、飛躍」という意味です。この表現は文字通り訳せば「暗闇の中の跳躍」。確かに、真っ暗な場所でピョーンと跳び上がるのは怖いですよね。ゆえに「向こう見ずな行動、暴挙」という意味で使われています。

 

アポロ11号の月面着陸の際、アームストロング船長が“one giant leap for mankind”(人類にとっては大きな飛躍である)と述べたのは有名です。1969年当時は宇宙がまだまだ遠い時代でした。日本でもテレビで同時中継され、多くの人々が感銘を受けています。

 

なお、leapでもう一つ。子どもの遊びの「馬跳び」は英語でleapfrogです。leapfrogは動詞で使うと「人や事業などに先んじる、優位に立つ」という意味になります。

 

今回はwalkrunleapstepの4つを使った表現を見てみました。暑さが一段落すれば、スポーツの秋がやってきます。私は夏の間敬遠していた早朝ウォーキングを再開する予定です!

 

 

 

 

柴原 早苗
放送通訳者。獨協大学・順天堂大学非常勤講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。
「放送通訳者・柴原早苗のブログ」http://sanaeshibahara.blog.so-net.ne.jp/

 

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