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ISSライブラリー 〜講師が贈る今月の一冊〜 第25回 : 青山久子先生(中国語通訳)
評価:
東京都総務局総合防災部防災管理課,東京都
東京都総務局総合防災部防災管理課
¥ 135
(2015)

 

先生方のおすすめする本が集まったISSライブラリー
プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師に、「人生のターニングポイントとなった本」「通訳者・翻訳者として必要な知識を身につけるために一度は読んでほしい本」「癒しや気分転換になる本」「通訳・翻訳・語学力強化のために役立つ参考書」等を、エピソードを交えてご紹介いただきます。

今月の一冊は、英語通訳者養成コース講師、青山久子先生ご紹介の『東京防災』(東京都総務局総合防災部防災管理課  (著), 東京都 (著), かわぐちかいじ (寄稿)、2015)です。

 

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首都直下地震が30年以内に発生する確率は70%、南海トラフ地震は70〜80%と言われています。また、日本列島では地震のリスクのない場所は無いと言っても過言ではありません。大地震が発生すれば生活・交通・通信インフラが長期にわたり麻痺する恐れがあります。

 

『東京防災』は、東京都が2015年9月に、都内の全世帯に配布した防災用のハンドブックです。また、販売もされており、東京都民でなくても購入可能で、Kindle版は無料でダウンロードできます。災害に備えてどのような準備が必要か、発災時にどのような行動をとるべきか、また起こり得る各種災害について見やすい形でまとめられています。是非災害が起きる前に一度目を通しておかれる事をお勧めいたします。

 

「自助、共助、公助」という言葉を聞かれたことのある方も多いかと思います。「公助」とは発災後に自治体から提供される支援を指しますが、大規模災害においては自治体の機能が損なわれたり、インフラが損壊することにより、支援が被災地に届くまで1週間程度かかる事が想定されます。そのために必要なのが、自分で自分の身を守り、また地域コミュニティで助け合って公的な支援が届くまでの1週間を生き延びるということです。

以下、自助、共助のポイントをいくつか示したいと思います。

 

【自助】
・小さな笛(ホイッスル)を身に着ける。
携帯のストラップになるタイプの商品もあります。万が一地震で瓦礫の下敷きになったり、電車の事故などで下敷きになった際、声を出すよりも体力を使わずに助けを求められます。

 

・揺れを感じたら「潜れ!つかめ!よく見てろ!」。
落下物から身を守りやすい机の下などに潜り、机の脚をしっかりつかみ、周りの状況を観察しましょう。まずは自分の身を守り、火の始末はその後です。慌てて火を消そうとして怪我をしたり、煮物をかぶって火傷をする恐れがあります。都市ガスは震度5の揺れを感知すると自動的に弁が締まりストップします。

 

・家具の固定、ガラス飛散防止措置をとっておく。
家具が倒れ、ガラスの破片が飛び散ると、家屋に損壊がなくても家にとどまれなくなってしまいます。災害時には避難所生活と考えがちですが、避難所の生活条件は衛生面、安全面において劣悪です。出来る限り避難所に行かなくて済むよう、自宅を安全な環境に整えておきましょう。避難所に食料だけ貰いに行くという利用の仕方も可能です。

 

・自宅に十分な備蓄食料を用意する。
備蓄は1週間分と言われていますが、常に冷蔵庫に多めに食品をストックし、古い物から消費するようにして行けば、冷蔵庫の食品で3〜4日はしのげるでしょう。その上で数日分の保存食を用意しておけば良いのです。保存食も試食をし、気に入ったものをストックされると良いでしょう。また、大人1人につき、1日3Lの飲料水が必要と言われています。

 

・非常時の連絡方法について家族であらかじめ話し合い、決めておく。
一般的にはショートメッセージなどでいち早く、回線が混み合う前に簡潔に安否を伝えるようにすると良いでしょう。家や家族の状況が確認できていれば、無理をして帰宅困難に陥るという状況は避けられます。

 

・集合住宅の場合、トイレは使用可能の確認が取れるまで水を流さないようにしましょう。消臭機能のついた簡易トイレ(洋式トイレにかぶせて使える)が市販されていますので、用意しておくと良いでしょう。ペット用のシートも役に立ちます。使用後は一般ごみと一緒に捨てず、自治体の指示に従いましょう。

 

・オフィス家具や機器の固定も忘れてはなりません。
揺れが激しいとコピー機がフロアを走り、大変危険です。キャビネットの上に隙間ができないようにしましょう。またオフィスのデスクも隣同士のデスクの脚を結束用ベルトなどで固定するなどしておくと安定します。

 

【共助】
・日頃から近所付き合いを大切にする。
日頃から積極的に挨拶をし、地域のお祭りなど行事に参加されると良いでしょう。お隣や同じフロアにどんな方がお住まいか知っておくと、いざという時に地域のお年寄りや障害者の避難に協力したり、地域の方々と消火活動を行う時に役立ちます。

 

・地域の防災訓練などに参加する。
コミュニティによっては、安否確認の方法、広域避難場所への移動経路、災害時の役割分担などが詳細に検討されているところもあります。

 

災害から身を守るために知っておくべきことはまだまだあります。是非機会がありましたら、ご自身の災害に対する備えを見直しておかれることをお勧めします。

 

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青山久子

東京出身。日本で4年制大学(中国文学専攻)卒業後、北京の大学に2年間留学(国際経済専攻)、帰国後フリーランス通訳・翻訳者として活動。万博通訳コンパニオン、気象会社の気象・海象予測担当を経て現在会議通訳・放送通訳、企業向け中国語講習などに従事。気象予報士、防災士。

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| ISSライブラリー 〜講師が贈る今月の一冊〜 | 09:22 |

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