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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 96回 「鳥」の語を用いたフレーズ
アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗
 

先日興味深い本を読みました。おかべたかし・文、やまでたかし・写真の「似ていることば」(東京書籍、2014年)です。この本には写真つきで似ている単語が紹介されており、それぞれの違いが説明文となっています。たとえばフクロウとミミズク、あるいはイモリとヤモリ、特徴と特長など、日本語には似ている語がたくさんあるのですよね。とても参考になり、眺めていて楽しい一冊でした。

 

ちなみに「トリ」にも色々な表記があります。「酉」は十二支に出てくるトリですし、「鳥」は鳥類の総称、鶏はニワトリで食材の表記でおなじみです。こうした変化を注目してみると、あらためてことばの奥深さを感じます。

 

今回は「鳥」のフレーズを4つご紹介しましょう。

 

 

1. pigeon 責任

 

It’s not my pigeon.  Somebody else should take full responsibility in this matter. (それは私の責任ではありません。誰かがすべての責任をその件に関して負うべきです。)

 

pigeonは「ハト」のことですが、one’s pigeonは「責任、本務」という意味になります。pigeon自体はひな鳥の鳴き声の擬音語から生まれた単語です。ちなみに「ハト愛好家」はpigeon-fancierと言うのだそうです。ロンドンのトラファルガー広場にはおびただしい数のハトがいますが、せっせとエサをやる人がいましたっけ。懐かしく思い出します。

 

 

2. keep an eagle eye on … 〜を注視する

 

We had better keep an eagle eye on the market movement. (私たちは市場の動きを注視せねばなりませんね。)

 

eagleは「ワシ」のことで、eagle eyeは「厳しい監視、鋭い眼力(の人)」という意味です。「観察眼の鋭い」はeagle-eyedという形容詞になります。ワシの特徴を表した表現です。ちなみにhave eyes like a hawkは「目ざとい、何も見逃さない」です。こちらはhawk(タカ)を用いています。

 

1969年に月着陸を達成したのはアポロ11号。月着陸船の名称は「イーグル号」でした。eagleはアメリカの国家の象徴としても使われ、1933年までは10ドル金貨として「イーグル金貨」もありました。なお、ゴルフ用語の「イーグル」も同じくeagleです。

 


3. as the crow flies 直線距離で行けば

 

The towns are about 2km apart as the crow flies. (町と町の間は直線距離で行けばおよそ2キロメートル離れています。)

 

as the crow fliescrowは「カラス」です。カラスは目標物に向かって直線で飛ぶことからこの表現が生まれました。crowも擬音語から生まれた単語です。

 

crowを用いたフレーズには上記の他にeat crow(余儀なく誤りを認める)やStone the crows!(まさか!)というものもあります。「カラス」の類語にはraven(ワタリガラス)もあるのですが、こちらは不吉の兆しとされています。

 

ところでロンドンにはRavenscourt Parkという公園があります。こちらの由来を調べたところ、18世紀にこの土地を購入した人物の家紋にravenが描かれていたのだそうです。日本の家紋はシンプルなものが多いですが、イギリスの家紋(coat of arms)には植物や動物などがよく描かれています。

 


4. a night owl 夜型

 

I am a night owl.  I can really concentrate on my studies! (私は夜型なんですよ。勉強に本当に集中できるんです!)

 

a night owlは「夜型」のことです。ちなみに「私は朝型だ」はI am a morning personと言います。こちらの方がシンプルですよね。owlは夜に活動することから、上記の表現が生まれました。

 

ところで「ミミズク」は同じフクロウ科でも頭側に耳のように見える長い耳羽を持っています。英語でミミズクはhorned owlです。一方、漢字で書くと「ミミズク」は「木菟」で、「菟」はウサギのことだそうです。

 

いかがでしたか?春から夏にかけても色々な鳥が見られますよね。朝のウォーキングが楽しくなりそうです。

 

 

柴原 早苗
放送通訳者、獨協大学非常勤講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSE にて修士号取得。ロンドンのBBC ワールド勤務を経て現在はCNNj、CBS イブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「ニュースで英会話」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC 英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)。

 

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