通訳・翻訳養成学校のISSインスティテュートでは、キャリアにつながるプロの語学力を養成します。

ISSスクールブログ

アイ・エス・エス・インスティテュートが運営しています。


<< 講師紹介: 柴原智幸先生(英語通訳者養成コース) | main | ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」第7回:鋲眸智子先生(英語翻訳者養成コース) >>
授業体験レポート:2016秋【中国語編】第6回 「新たな気持ちで」

ISSスクールブログで人気の授業体験レポートは、この秋で11シーズン目を迎えています。2016年秋期では、英語通訳クラスと中国語翻訳クラスから、それぞれレポートしていただきます。今学期の終わりまで、どうぞお付き合いください!それでは、中国語翻訳者養成コース本科1クラスのUさん、よろしくお願いいたします。

-------------------------------------------------------------------

 

授業体験レポートをご覧の皆さん、こんにちは。
新しい年を迎え、新たな気持ちで授業に取り組んで行きたいと思います。

 

今回は第6回のレポートということで、11回目(中日翻訳)12回目(日中翻訳)の講義についてお伝えします。

授業も後半戦に入り、課題の内容が徐々にレベルアップしてきているように感じます。また、11回目と12回目の課題は、ちょうど両方ともが医療に関する内容で、それほど専門的ではないものの、少しハードルが高いなと感じました。

 

これは基礎科の時にも先生がおっしゃっていたことですが、英語翻訳の業界では通常、例えば金融、医療、機械など専門分野に特化して、自分の得意とする専門分野のみの翻訳を行うのですが、中国語翻訳の市場は英語翻訳に比べてかなり規模が小さいため、分野を限ってしまうと仕事の量も限られてしまうそうです。そのため、中国語翻訳者はできるだけ幅広い分野について、ある程度のレベルで翻訳ができる能力を身につける必要がある、とのことでした。

 

本科1の課題は様々な内容を取り扱っているので、それぞれの分野やスタイルの原文をどのように訳すかという点でもとても勉強になると思います。

 

11回目(中日翻訳)の課題は、免疫力に関する内容でした。原文は専門用語もあまりなく、比較的読みやすい文章でしたが、日本語に訳す際に工夫が必要な所が多くありました。

 

まず、授業の中で受講生のみなさんも質問されていたのですが、中国語の「;」(分号)の記号は私たち日本語ネイティブにとってあまり馴染みがなく、この記号を使って書かれた中文を解釈したり、実際にこれを使って中文を作文するのがなかなか難しいと感じています。

 

ちょうどこの回の課題では文中に「;」が多く使われていて、先生からも詳しい説明がありました。基本的に、「;」は文中で節を並べて示す並列の意味で使われます。これに対して「,」(逗号)は、節を時系列的に並べて示す意味があるので、前後の順序の関係が示されるそうです。先生からは、中国語の文章を読むときには、先に記号をチェックして、文の構造を確認した方がよいというアドバイスもいただきました。

 

また、私の訳文の中で日本語としてぎこちない表現になってしまっている所もいくつか指摘をしていただきました。まず、原文の中で「过度疲劳透支健康」という表現があったのですが、確かに私は訳した時にここの意味をあまり理解しないまま訳していたと思います。先生の説明によると、この「透支」は本来は金融関係の単語で、あるべき物がマイナスになる、目減りするといった意味があります。ですから上の中国語は、「過度の疲労が健康を害する」のように訳すのが適切なのですが、私は「体が負担できないほどの疲労」と訳してしまいました。この他、原文の「科学的生活方式」という表現を、私は「科学的根拠に基づいた生活スタイル」と訳したのですが、本来の原文は、例えば「健康的な」や「規則正しい」といったことを「科学的」という言葉で表しているので、この「科学」に引っ張られてしまうと、日本語として分かりずらい文になってしまうとのことでした。


また12回目(日中翻訳)の課題は、リハビリテーションに関する文章でした。こちらも特に専門的な内容というわけではありませんでしたが、やはり中国語での表現の仕方や語句の選び方などに注意を要しました。

 

先生からは、日本語の「機能」という単語の訳し方について注意がありました。原文には「機能訓練」という単語が出てくるのですが、ここの「機能」は中国語の「功能」に相当するものなので、直接「机能」を使って訳してはいけないとのことでした。中国語で「功能性的障碍」と言うと、例えば腕を挙げられない、動くと痛いと言った運動機能の障害を意味するそうです。これに対して中国語の「机能」は、例えば糖尿病はインスリンを分泌する機能が阻害されるといったような機能障害を表す時に使われます。

 

また日本語は主語が示されていない文や、受動文で表現する文が多いのですが、訳出する時はあえて主語を入れて分かりやすくしたり、受動文を能動文に変えて表す方が分かりやすいということもあります。

 

例えば、原文に「・・・心筋梗塞で入院すると・・・安静が命じられたものです。」という文があります。原文では主語が示されていないのですが、訳例では主語を加えてさらに能動文で表現しています。(・・・对于心肌梗塞住院的患者医生一般都要求其卧床静养・・・)確かにこの方が中国語としてとても分かりやすい文になっていると思います。

 

今回の2回の課題では、やはり自分の中国語に対する理解がまだ十分でないと実感しました。もう一度訳例や他の受講生の皆さんの訳文を参考にしながら復習したいと思います。

 

| 授業体験レポート | 09:00 |

CATEGORIES

RECOMMEND BOOKS


SELECTED ENTRIES

CALENDAR
S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>

リンク

モバイル
qrcode