通訳・翻訳養成学校のISSインスティテュートでは、キャリアにつながるプロの語学力を養成します。

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ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」第18回:塚崎正子先生(英語翻訳者養成コース)

 

1966年、日本で最初の同時通訳者養成学校(当時の名称:アイ・エス・エス通訳研修センター)としての開設以来、アイ・エス・エス・インスティテュートは、第一線で活躍する通訳者・翻訳者を養成してまいりました。

 

創立50周年記念として、これからISSで学習を始めてみようとお考えの皆様や、ISSで学習中の受講生の皆様へ向けて、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師から「応援メッセージ」をいただきました。本スクールブログにて、「応援メッセージ」を一つずつご紹介いたします。

 

通訳・翻訳訓練を始めてみたいけれどあと少しの勇気がでない皆様、学習を長年続けているからこその伸び悩みを感じている皆様、ぜひ、ご一読ください!

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「翻訳で求められる、あなたの人間力!」

         塚崎正子先生(英語翻訳者養成コース)

 

 

私が講師の仕事をするようになったのは、ひょんなことがきっかけでした。

 

大学時代に英語を専攻していた私は、卒業後、電機メーカーの海外部門に配属され、社内翻訳を経て、フリーランスの実務翻訳者となりました。その後、ISSに登録をし、現在に至るまで仕事を頂いています。

 

そんな中、とある日、ISS社内のエレベーターでたまたま、当時の私の担当コーディネーターと、スクール担当者が乗り合わせて、講師を探しているとの話が出たそうです。コーディネーターの方は私が英語の非常勤講師をしていたことを思い出し、話をつなげてくれました。

 

それが2003年のことでした。思いもかけぬ形で引き受けたこの仕事ですが、性に合ったのか、気が付いたら今年で13年目、担当した受講生も延べ250人から300人!!

 

そんな中でも特に印象に残った方々のお話をしたいと思います。

 

ある年、受講生の中に、メーカーを定年退職されたばかりの男性がいらっしゃいました。横浜校の受講生の典型的なパターンは契約社員なり正社員なりで働いている30歳前後の女性で、男性は年に数名程度しかいませんでしたので、かなり目立っていました。さらにその方は、受講されるまでメールやインターネットの経験がほとんど無きに等しかったようです。今でこそ、課題提出はメール添付が必須ですが、当時はまだファックスなどによる提出も認められていました。確か、最初の頃は、毎回、手書きの原稿を持参されていました。もちろん、翻訳作業に伴うインターネットを使っての調べものもできませんでした。

 

そんな状態で始められたものの、その後、翻訳の勉強と並行してPCのスキルを習得し、インターネットを駆使できるようになりました。文字通り、第二の仕事生活の始まりでした。翻訳者に定年はありません。60歳を過ぎてからでも遅すぎることはないと思います。それまでに培った経験や知識を活かせるのが、翻訳だと思います。

 

また、私は通常の春期と秋期のレギュラーコースのほかに、夏と冬に短期コースを担当していますが、ある年のサマーコースは、かなり異色でした。10人くらいの受講生の中に、リーダーシップをとる方が複数いらしたこともあったと思いますが、なぜかこのメンバー、わずか2回の授業、トータル6時間の間にすっかり意気投合していました。2回目の授業は、お互いに活発に意見交換し、こちらもすっかり乗せられて、かなり濃密な授業になった記憶があります。さらに終了後には打上げをし(私も声をかけていただき、ちょっと顔をだしました)、その後も交流は続いていたようです。

 

翻訳者として仕事をしていく際は、原則的に自己解決の世界です。自分の翻訳が良かったか、悪かったか、他人はどんな翻訳をしているのか、ほとんど分かりません。自分が信じることを、自分なりの方法で進めていくしかありません。

 

ですから、まだ翻訳を勉強中の段階で多様な人と関わり合いを持って、他人はどのようだとか、自分の翻訳はどこが良いのか、悪いのかを、知ることはとても貴重な経験です。そういう意味で、このサマーコースの受講生の方は皆さん、非常に刺激的な時間を共有し、翻訳を勉強していく上での財産を得たのではないかと思います。

 

10年以上にわたり受講生の方を見てきて、私がアドバイスできることとして、これから翻訳の勉強を始めようと考えている方は、まず、社会人としての一般常識、経験を大切にしてください。翻訳のソース言語となる英語や日本語は、必ずしも分かり易いもの、論理だったものではありません。それを自分の中で十分に消化して、ターゲット言語に翻訳していく際に役立つのが、語学力に加え、その人が持つ経験や知識です。ネットで調べれば大丈夫と、思われるかもしれませんが、調べてもそれを活かせなければ意味がありません。経験や知識こそが、ソース言語の行間を埋めてくれます。

 

次に、スクールに通い始めたら、講師はもちろん、受講生仲間と大いにコミュニケーションをとりましょう。仲間といっても、性別や年齢、バックグラウンドが違うと、思ってもみなかった視点を得ることができます。また、英日翻訳なら用いる日本語が違ってきます。上でお話しした定年退職後の男性。こちらがハッとするような言葉を使われることがありました。そんな時、私は講師をしていてラッキーと思ってしまいます。

 

最近は受講生専用のメーリングリストがあり、クラスによっては情報交換も活発のようです。縁あって5か月間、一緒に勉強する仲間なのですから、ぜひ活用してほしいですね。

 

翻訳は非常に人間くさい仕事だと思っています。だから何年やっても面白いのかもしれません。ぜひ、一度、翻訳の世界をのぞいてみてください。

<禁無断転載>

 

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<塚崎正子先生のプロフィール>
お茶の水女子大学文教育学部外国文学科英文学(当時)卒業。電気メーカーに入社後、フリーランス翻訳者となる。移動体通信、コンピュータ、医用機器を中心とした分野に関する各種マニュアル、学術論文、契約書などの英日/日英翻訳を手がける。アイ・エス・エス・インスティテュートでは総合翻訳科・基礎科1&2レベルを担当。

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