通訳・翻訳養成学校のISSインスティテュートでは、キャリアにつながるプロの語学力を養成します。

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ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」第6回:川瀬三千代先生(英語通訳者養成コース)

 

1966年、日本で最初の同時通訳者養成学校(当時の名称:アイ・エス・エス通訳研修センター)としての開設以来、アイ・エス・エス・インスティテュートは、第一線で活躍する通訳者・翻訳者を養成してまいりました。

 

創立50周年記念として、これからISSで学習を始めてみようとお考えの皆様や、ISSで学習中の受講生の皆様へ向けて、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師から「応援メッセージ」をいただきました。本スクールブログにて、「応援メッセージ」を一つずつご紹介いたします。

 

通訳・翻訳訓練を始めてみたいけれどあと少しの勇気がでない皆様、学習を長年続けているからこその伸び悩みを感じている皆様、ぜひ、ご一読ください!

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「通訳訓練に挑戦するあなたへ贈る3つのキーワード」

         川瀬三千代先生(英語通訳者養成コース)

 

 

ISSグループ創業50年…私はちょうどその半分を共に生きてきたのだと、改めて気づきました。生徒としては、土曜本科(現プロ通訳養成科3)と同時通訳科で、中休みも入れて足掛け3年半お世話になりました。2年目頃からは講師の仕事もさせていただき、四半世紀が過ぎました。思い出話は尽きませんが、今回はこれから厳しい道をあえて選択したあなたに、はなむけの言葉として3つのキーワードをお贈りします。

 

きっとあなたの頭には今、「努力」をいう言葉が浮かんでいることでしょう。もちろんです。でも、「努力」はすべての大前提なので、今回のキーワードには含みません。いうなれば、努力を「見える化」するためのヒント、となりましょうか。

 

キーワードその1:「時間を作る」…私が生徒だった頃は、ちょうど子育て真最中だったので、勉強時間の確保が大きな問題でした。当時の写真を見ると、寝不足で顔がむくんでいます。でも、それがなんでしょう。数年後にはちゃんと元に戻りました。すでにフリーで通訳の仕事もしておりましたので毎日が時間との戦いでしたが、時間が確保できた時に実行する勉強メニューをあらかじめ考えて過ごしていたと記憶しています。15分ある!よし、シャドウイングしよう。30分取れる、よし、単語定着を頑張ろう!しめしめテキはお昼寝だ!1時間復習ができるぞ…今でいうゲーム感覚で、徹底的に「時間のニッチ」を活用していましたね。もちろん真夜中の静かな数時間は大変貴重でした。基本的に生活と仕事と子育てに必要な時間以外はすべて、勉強に充てました。当然ながら、当時の流行の歌もテレビドラマも映画も、何も知りませんし、いわゆるママ友は1人もできませんでした。以前からの友人・知人にも不義理をしました。でも、それがなんでしょう。昔からの親友は、今でも親友です。講師の仕事をする中で「先生、やる気はあっても時間がないんです」という言葉を何度聞いたことか。でもそれは、本当の「やる気」ではありません。時間を作る覚悟がないなら、通訳訓練はストレスになるだけです。あなたの時間はどこに作れますか?

 

キーワードその2:「環境を作る」…15分時間ができた!シャドウイングだ!よいしょ。テープレコーダー(当時の機材です)を出して、カセットを選んで…とやっている間に5分が過ぎてしまうことに気づきました。居間の隅に勉強コーナーを作り、筆記用具・開いたノート・機材(すでにカセット入り)その他必需品を並べ、「時間ができた!」と思ったときには間髪をいれず椅子にすっぽり身を収めることにしました。15分確保!すっぽり。ボタンをポンでシャドウイング。30分ある!すっぽり。カセットをちゃちゃっと交換して復習の続き。「やろう!」と思ってから10秒後には開始する環境を整えたことが、私には有効でした。あなたの環境はどこにありますか?

 

キーワードその3:「自分が自分のトレーナー」…バレリーナを目指すなら、毎日黙々とバーレッスンをするでしょう。ピアニストになりたいならハノンのような音階練習で毎日必ず指を動かすでしょう。通訳訓練においても「日課」をこなす必要があります。何を日課とするか、決めるのはあなたです。自分の中に客観的な「トレーナー」の目を持ちましょう。英語/日本語のインプット/アウトプット、リテンション訓練、授業のトピックレビュー、知識獲得も狙った新聞音読等々、材料には事欠きませんね。「このジャンルの知識、欠如していない?」「この前の授業で指摘されたミス、直せているかな?」「ちょっと乗らないなぁ。メニューがマンネリ化しているかも。新風を吹き込んでみるか」…あなたを励まし、時にはなだめて「日課」に向かわせてくれる冷静なトレーナーはどこに?そう、あなた自身の中にいます。

 

冒頭でも申し上げたように、あなたは厳しい道を選びました。時にはしんどく感じるでしょう。でも「できた!」と実感できる時もあります。いろいろな思いをしながら、それでも1本「芯」の通ったことを日々続ければ、人生は変わる。通訳訓練はその「芯」をあなたにくれるかもしれない。私の場合はそうでした。

 

通訳訓練は「伝える力」を総合的に鍛えるものです。しかしこれまで、多くの生徒さんは「伝えるツール」としての英語のコマンドを大幅に上げる必要がありました。上記の「日課」を実践した結果、思わぬところでその副次的効果を発見した生徒さんの声をご紹介しましょう。Aさん:「シャドウイングを毎日したら、800点台だったTOEICが一気に100点上がりました。」Bさん:「外資への転職に成功しました。英語面接の時、『主語は絶対に変えるな!』という先生の顔が浮かびました。」(その時浮かんだ私の顔は、きっと鬼の形相だったことでしょう。許します。)すでに通訳として活躍していたCさん:「先生、この前の仕事で、苦労した単語テストの経済用語がポンポン出てきました。あきれるほどの驚きでした。」

 

再度申し上げますが、楽な道ではありません。私にとってもそうでした。ある日など、準備万端整え、さあ授業に臨もうと思っていた矢先、家族の急な事情でやむなく欠席しなければならなかった時の無念さ。でも、やりきれない思いを抱えていた真夜中、突然ファックスが鳴り、「今日の授業では、こんなことをやったよ〜」と、クラスメートから詳細な授業内容が送られてきました。その時のファックスのカタカタ…という音を私は忘れていません。またある日、無残な結果に終わった仕事から打ちひしがれて帰宅した後、不覚にも涙した私の背中を懸命にさすってくれた娘の小さな手のひらの感触を、私は忘れていない。形は違っても、あなたを支えてくれるものはきっとあると私は信じます。

 

実はキーワードは他にもたくさんあるのですが、それについてはご縁があったら又の機会に。願わくは数年後のあなたが、あなた自身のキーワードを発見していますように。健闘を祈ります。

<禁無断転載>

 

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<川瀬三千代先生のプロフィール>
アイ・エス・エス・インスティテュート同時通訳科修了。フリーランスの通訳者・翻訳者として、環境、土木関係、ビジネスミーティング、海外向けニュース編集通訳など、幅広い分野で活躍。アイ・エス・エス・インスティテュートでは当時主に基礎科レベルを担当。

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