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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 89回 建築用語を用いた英語表現
アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗
 

日本は世界の中でも有数の祝日大国と言われています。ハッピーマンデーの導入もあり、連休も増えましたよね。私は「記念日」に関心があり、毎朝目が覚めると今日は何の記念日かなと考えます。ちなみに11月11日は「公共建築の日」だそうです。国会議事堂が昭和11年11月に完成したこと、また、建築物が4本の柱からなっていることからこの日に制定されたそうです。

 

今月は建築関連用語を用いた英語フレーズを見ていきましょう。

 


1.burn one’s bridges 後戻りできない状況を作る

 

You should consider before you make a big decision.  You shouldn’t burn your bridges. (大きな決断をする前にじっくり考えた方が良いですよ。後戻りできない状況を作ってはならないのですから。)

 

burn one’s bridgesは「後戻りできない状況を作る」「これまでの関係を完全に絶つ」という意味で、略式表現として使われます。bridge自体には「橋」という意味がありますので、文字通り訳せば「自分の橋を燃やす」となり、そこから派生しました。

 

bridgeは中学で学ぶ基本単語で、原義は「梁、丸太」です。ドイツ語のBrückeも同じ語源から来ているそうです。なお、固有名詞としてbridgeを使う際には通例無冠詞となりますので、London BridgeManhattan Bridgeのように用いられます。一方、川(river)はthe Hudson Riverやthe River of Rhineのようにtheを付けます。

 

 

2.a pillar of strength 頼みの綱

 

When we were in a crisis, she was a pillar of strength. (私たちが危機に陥った際、彼女は頼みの綱でした。)

 

「頼みの綱」は英語でa pillar of strengthと言い、文字通り訳すと「強さの柱」です。類似表現にa pillar of supporta tower of strengthがあります。日本語では「綱」を使いますが、英語の場合「柱」や「塔」となるのが興味深いところですよね。ところで日本語では「柱」を「1本、2本」と数えますが、英語の場合、one pillartwo pillarsです。

 

pillarは「柱」以外にも「柱状のもの」「大黒柱」という意味があります。また、pillarboxは「円柱形の郵便ポスト」で、イギリスでよく見られる赤い郵便ポストを指します。ちなみにアメリカのmailboxは文字通り「箱」型になっていますので、こうした単語からもその形状を想像することができます。

 


3.proclaim O from the rooftops 〜を公にする、〜を声高に叫ぶ

 

I passed my entrance exam!  I want to proclaim that from the rooftops! (試験に合格した!そのことを声高に叫びたいです

 

proclaim O from the rooftopsは「〜を公にする」という意味で、proclaimのほかにshoutcrypublishなどが使えます。rooftopは「屋根」のことですが、ここではrooftopsと複数形なることにも注意しましょう。roofを使った表現にはほかにもgo through the roof(物価などが急高騰する)、hit the roof(ひどく腹を立てる)、under one’s roof(人の世話になって)などがあります。

 

roofの複数形はroofsですが、発音は「ルーヴス」とvの音になります。calf(子牛)の複数形はcalvesとスペルが変わりますし、proof(証拠)の複数形はそのままproofsとなり、発音もにごりません。こうした違いも調べてみるのも楽しいですよね。

 


4.go up the wall 腹を立てている

 

I shouldn’t be late or my mum will go up the wall. (ママが腹を立ててしまうから、遅刻してはいけないわ。)

 

go up the wallは「腹を立てている」という意味です。先ほどご紹介したhit the roofとほぼ同じ状況を指します。wallは「壁、塀、城壁、障壁」のことですが、「言葉の壁」「10秒の壁を破る」などの「壁」ではbarrierを使います。また、「ここだけの話」はwithin these four wallsです。あえてwallと具体的に表現するのですね。

 

ところで1979年にマイケル・ジャクソンが発表した5作目のアルバム・タイトルは“Off the Wall”。ジャケットカバーには壁の前でマイケルがポーズを取っている写真が掲げられています。まさにwall(壁)がそこにはあるわけですが、一方のoff the wallには「常軌を逸した、常識はずれの」というくだけた意味もあります。ちなみにマイケルの妹ジャネットは2016年10月に第一子の妊娠を発表しました。50歳でママになるということで話題になっています。


今月は建築関連のフレーズをご紹介しました。ちなみにインターネットの記念日関連サイトを調べたところ、「屋根の日」は8月8日、「橋の日」は8月4日だそうです。

 

 

柴原 早苗
放送通訳者、獨協大学非常勤講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSE にて修士号取得。ロンドンのBBC ワールド勤務を経て現在はCNNj、CBS イブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「ニュースで英会話」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC 英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)。

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 09:00 |

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