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中国語通訳者・翻訳者養成コース 創立50周年記念特別セミナーレポート「通訳・翻訳のための中国語学習法」


9月24日に翻訳者養成コース顧問で、「日本語ネイティブのための中国語力強化」クラス担当講師でもある王浩智先生による体験参加型セミナー「通訳・翻訳のための中国語学習法」を開催しました。概要は次の通りです。


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まず初めに「翻訳の仕事とは何か」ということについてのお話がありました。

 

丸業務としての翻訳とは委託業務であり、忠実義務がある。
丸翻訳は仕事としては受け身であり、立ち位置がはっきりしない。
丸翻訳者が仕える主人とは、翻訳会社とクライアントのため、両者の間でバランスを取る必要がある。クライアントには中国人社員がいることがあり、訳文について突っ込んだ質問をされることがある。また、クライアントの需要に合わせるため、訳の幅が必要になってくる。
丸翻訳者としての精神衛生を保つためにも学習法を確立することが必要である。

丸考え方の整理、自己認識、広い視野を持つことが大切である。

 

翻訳者としての「精神衛生を保つ」というところに注目しました。先生は長くフリーランスの翻訳者として仕事をされているので、いかにすれば長く続けていくことができるか、ということをしっかりと考えておられるようです。

 

次に「翻訳力向上の方法」についての説明がありました。

 

丸原文と訳例を対比して読んでみる。一例だけではなく、複数の訳を読むのがポイント。訳者が違うことよって、様々な訳のバリエーションがあることが分かる。
丸より良い訳を自分で考えてみる。自分で気づかないとものにすることはできない。
丸自分の苦手なこと、間違えた部分をノート(記録)するようにする。

 

当たり前のようですが、やはり自分の頭で考え、悩み、自分なりの答えを導き出すことが重要なのですね。実際、通訳翻訳の現場では、自分で何とかするしかないわけですから、普段から問題意識を持って考えていくことが大事ということがよく分かりました。「失敗したことを記録して、二度同じ間違えを繰り返さないことが大事」という先生もおりました。これも大切なことなのですね。

 

次は「翻訳評価力」という項目についてのお話です。


丸自らに色々と説明できるようにする。講師ではないけれど、仮に講師の立場に立ってみて、生徒(クライアント)を納得させられる説明ができるか考えてみる。
丸自分で疑問、質問ノートを作ってみる。安易に答えを求めずに、自分の中で考え導き出す、気づくことが大切。

 

ここでも自分で考えることが大切ということを強調されていました。「安易に答えを求めない」という先生の言葉がとても印象に残りました。

 

終盤には「通訳・翻訳の仕事を廃業せずに長く続けるために」というお話がありました。

 

丸言語学の入門書を読んで理論武装する。翻訳について語る言葉が必要。専門用語を追っていくことでより理解を深め、「語る言葉」を増やしていくことができる。
丸平子義雄著「翻訳の原理」がおすすめ。日本語/中国語の世界だけにこだわらずに、英語、フランス語翻訳関係の方が書いた良い書籍は大いに参考になる。

 

こちらも訳文について説明を求められた時に、いかにして相手を納得させることができるか、に関わることです。セミナー冒頭にもありましたが、翻訳者の立ち位置は難しく、立場的に弱いので、心が折れそうになることもあると思います。長く続けるためには自分の学習法を確立し、理論武装することが大事ということがよく理解できました。

 

最後にいくつかの練習方法の紹介がありました。

 

丸あまり机にかじりついて勉強するのではなく、例えば次のような方法を試してみる。
丸日本語から日本語への言い換え練習をたくさんする(翻訳は日本語と中国語の言い換え)。
丸ボキャブラリーの最も簡単な増やし方として、目の前のものを片端から訳してみる。
丸重要なことは頭の回路を常に活発にしておくこと。

 

参加した方々からは次のような声が寄せられました。

 

「質問にも的確・丁寧にお答えいただき、今後翻訳を続ける上で、非常に勉強になりました」
「最高のセミナーでした!ありがとうございました」
「王先生の話が聞けて満足でした。非常に面白かったです」

 

今後もみなさまのお役に立つセミナーを企画してまいります。

 

 

 

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