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『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 86回 スポーツ用語を使った英語フレーズ
アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗
 


イギリスに暮らしていたころの夏の風物詩の一つがテニスのウィンブルドン選手権でした。ロンドン郊外のウィンブルドンで行われる試合に全国民が熱狂していましたね。私は小学校時代にイギリスに暮らしていたのですが、決勝戦の日だけは先生が特別にテレビを教室でつけて下さり、皆で観戦をしたものでした。そしてウィンブルドンが終わると、スコットランドで行われるゴルフ「全英オープン」と続き、少しずつ秋の気配がイギリスでは見られるようになります。

 

数か月前にもスポーツ関連フレーズをご紹介しましたが、今年の夏はリオ五輪!せっかくですので、今月ももう少しスポーツ系の用語を見てみましょう。

 

 

1.plain sailing 順風満帆

 

Since we have made a difficult decision, please bear in mind that it will not be plain sailing in the days ahead. (難しい決断を下した以上、今後数日間は順風満帆でないことを覚えておいてください。)

 

plain sailingは「順風満帆」という意味です。海事用語では「平穏航海」と言います。また、「平面航法」という意味もあり、この場合のスペルはplane sailingともなります。「順風満帆」という意味で使われるようになったのは18世紀半ばのようです。ちなみに日本語の「順風満帆」の「順風」は「追い風」のことで、「満帆」は「帆をいっぱいに張ること」です。こうして英語と日本語を比べて語源までさかのぼってみると、微妙な違いが分かり、面白いですよね。

 

sailingに関連してもう一つ。sailorは「船員」のことですが、a good sailorは「船酔いしない人」、a bad sailorは「船酔いする人」という意味です。

 

 

2.skate over … 〜への言及を避ける

 

The politician answered the question at length but he skated over the details.(その政治家は質問に対して長々と答えましたが、詳細への言及は避けました。)

 

skate over … は「〜への言及を避ける」という意味です。スケート靴を履いて滑る際、スーッと滑ることになりますよね。その様子から生まれた表現で、比較的新しいフレーズです。

 

ところでskateの原義は「竹馬」です。スポーツとしての「スケート」は英語でskatingと言います。よって、冬季五輪の競技名であればfigure skatingspeed skatingとなります。

 

skateを使った表現ではイギリス英語にput one’s skates onがあります。これは命令形で用いるフレーズで、「急ぐ」という意味です。

 


3.dance attendance on … 〜の機嫌をとる

 

The little boy expected his friend to dance attendance on him all the time so the other boy was quite annoyed.  (その小さな男の子は友達にいつも機嫌をとってもらいたいと期待していました。よって、友達はかなり腹を立てていましたね。)

 

attendanceは「出席、出席者、付き添い」という意味です。dance attendance on …シェイクスピアが「ヘンリー6世」の中で使った表現で、「〜の機嫌をとる」です。ちなみに英語では「ご機嫌取り」を意味する単語があります。たとえばapple-polisher, keep … sweet, curry favour with … などです。

 

ところでイギリスの小学校に通っていたころ、毎朝先生が出席をとっていたのですが、
この出欠確認をイギリスではregistrationと言っていました。「出席をとる」はtake the registerまたはdo the registerとなります。アメリカではtake attendanceです。

 


4.paddle one’s own canoe 自力でやっていく

 

Although help was available, she decided to paddle her own canoe. (助けはあったものの、彼女は自力でやっていこうと決めました。)

 

canoeはパドルでこぐ丸太船の総称で、「カヌー」のことです。日本語では「カ」にアクセントがありますが、英語の場合、「ヌー」を強く読みます。発音要注意の単語です。paddle one’s own canoeは「自力でやっていく、自立してやっていく」ということです。ちなみにカヌーと似たもので「カヤック(kayak)」がありますよね。この違いはパドルの形にあるのだそうです。


以上、今月はスポーツ関連の表現をご紹介しました。今年はサッカーのユーロ2016を始め、夏のリオ五輪と盛りだくさんですよね。スポーツ観戦を通じて英語表現も取り入れたいと思っています。

 


柴原 早苗
放送通訳者、獨協大学非常勤講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSE にて修士号取得。ロンドンのBBC ワールド勤務を経て現在はCNNj、CBS イブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「ニュースで英会話」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC 英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)。
 

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 09:00 |

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