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受講生限定 「学習相談室」 第1回「冠詞」の使い分け

レギュラーコースの受講生限定で、学習・勉強に関するお悩み・ご相談をお寄せいただく「学習相談室」がいよいよスタート!

第1回目の「質問BOX」への投稿は、「横浜校 英語通訳者養成コース」の受講生の方からいただいた「『冠詞』の使い分け」に関するご質問。

今回、この質問に回答してくださったのは、英語翻訳者養成コース講師で、長年にわたり文法指導の講座を担当され、分かり易い解説で受講生にも人気の成田あゆみ先生です。

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あお受講生からの質問
冠詞(a, the)の使い分け、単数・複数の使い分けがわかりません。英文に慣れようと本を読んでも、筋を追うばかりに集中してしまい、冠詞に気が回りません。具体的なのものは a/the、抽象的なものは無冠詞、ということは知っていても、具体的にも抽象的にも(単数にも複数にも)とれる場合、どう判別したら良いでしょうか?


あお講師からの回答
冠詞の使い分けは難しいですよね。冠詞は日本語ネイティブにとって英語で最も難しい文法項目と言われます(ちなみに、冠詞の次に難しいのは前置詞だと思います)。

ご質問の「具体的にも抽象的にも(単数にも複数にも)とれる場合、どう判断するか」について…これは通訳や翻訳の現場では、話の流れから「えいっ」と判断するしかないと思います。

ところで、ご質問内容に「具体的なものは a/the、抽象的なものは無冠詞」とありますが、「名詞は、冠詞がつくことで形を持ち具体化する、冠詞がつかないと形がなくなり抽象化する」と考えたほうがいいかもしれません。ものが先にあるのではなく、同じものでも冠詞によってとらえ方が変わるイメージです。

例えば chicken は、無冠詞だと形がないので「鶏肉」を意味し(肉片は形がないというのが英語的認識なのです)、a chicken は「ある一羽のニワトリ」を意味します。同じ原理から、school は「制度としての学校」、a school は「ある学校の建物」、war は「戦争という概念」the war は「文脈上、相手がどの戦争かと特定可能な一つの戦争」という使い分けになります。

以上を、日々の読書で少し意識されてみると、だんだん分かってくると思います。そのときは、冠詞の意味を考えることを主な目的にして読むとよいと思います。読む量はせいぜい記事1本分くらいでよく、趣味の読書のように大量に長時間、冠詞を拾うだけのために読む必要はない気がします(それに大変だと思います)。

上の冠詞の説明は『日本人の英語』(マーク・ピーターセン、岩波新書)と『文法がわかれば英語はわかる!』(田中茂範、NHK出版)をベースにしています。冠詞の意味を知りたい質問者の方には、きっと心に響く内容だと思います。

日本人の英語』は30年近く前に出版された本です。私は大学時代にこれを読み、冠詞に関する目の覚めるような説明に、電車を乗り過ごしてしまうほどの感動(?!)を覚えました。『文法がわかれば英語はわかる!』は最近の本です。こちらも the/a/ゼロ冠詞という概念を用いて、冠詞の使い分けの発想を鮮やかに説明しています(この本は冠詞もですが、動詞の説明が目からうろこです)。
冠詞を確認するための読書も、この2冊を読んでからだと、より一層効果があがること請け合いです。

なお、a chicken/chicken の例は、『文法がわかれば英語はわかる!』からの引用のつもりでしたが、この原稿を書くために改めて『日本人の英語』を読み直したところ、初出はそちらであることが判明しました。しかも、この例が爆笑ものなのです。ぜひ同書に直接あたって確認されることをお勧めします。勉強頑張りましょう!


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