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『中国語表現コラム〜更上一層楼(更に上へと)』 第2回「烟酒不分家(タバコと酒をシェアしましょう)」


2015年10月より新しい連載がスタートしました。ネイティブがよく使う自然な中国語表現を毎月テーマ毎にご紹介する「中国語表現コラム〜更上一層(更に上へと)」。中国語ビジネスコミュニケーションコースご担当の張意意先生が執筆します。すぐに使えるフレーズがたくさん詰まっていますので、みなさまのお役に立つこと間違いなしです。どうぞお楽しみください。
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日本人サラリーマンに対して、「ケチだ」というイメージを持つ中国人がいます。なぜかと理由を尋ねると、たいていは「ひとりでタバコを隅っこでこっそり吸う。」という答えが返ってきます。これに対し、「こっそり」しているつもりはないし、普通にタバコを吸っているだけなのにどうして嫌われるか、と日本人にはキツネにつままれたような気持ちになるかもしれません。

実は、中国では「烟酒不分家」という言葉があります。直訳すると、「タバコと酒に関しては、わが家の物或いはよその家のものというように区別をしないのだ。」つまり、タバコとお酒はシェアするもので、独り占めしてはならないと言う暗黙のルールがあります。また、タバコとお酒は切っても切れない存在であり、お酒を飲むと、タバコも吸いたくなるとこの言葉を解釈することもありますが、前者の「シェアするもの」という意味で使われるケースが圧倒的に多いです。

中国は古代から早くもお酒を醸造する国の一つです。『漢書食貨誌』に酒は「天の美禄」との記載があります。食糧が豊かではない古代では、お酒は(中国の神様)やご先祖に捧げるものとして、お祭りでしか使われないものでした。しかしだんだんと物が豊富になるにつれ、友人や親戚を招待して飲みものとして普及するようになりました。

お酒は、その殺菌作用や血の巡りをよくする効果から病気の予防や治療としても使われるようになり、また、脳を興奮させるため、宴会を盛り上げ、人間関係の潤滑油の役割も果たしてきました。

丸いテーブルを囲み、同じお皿に箸を突っ込む中国人にとって、お酒は、心を開き、仲間を増やし、関係を築くために欠かせられない存在となっています。お酒のおかげで、本音で語り合い、後輩が先輩に敬意を表し、仲間意識を確認することが出来ます。「無酒不成席(酒がないと、宴会とは言えない)」と言われるように、冠婚葬祭だけでなく全ての会食にお酒がなくてはならないものとなりました。そして、丸いテーブルが象徴しているように、テーブルに置かれたお酒はそのテーブルを囲む人々が分かち合うものとなってきました。

一方、タバコは16世紀後半から17世紀初期に、フィリピンや台湾から福建省、広東省一帯に入り、中原地域に広まったもので、「洋煙」と呼ばれました。そして1915年に北洋軍閥政府が『全国煙草公売暫行簡章』と『煙酒公売桟組織法』を実施し、酒とタバコを一緒に管理規制するようになりました。タバコもお酒も規制され、簡単に手にすることが出来なくなり、貴重品として扱われました。そこで持っているものがそれをみんなとシェアすることで、仲間意識をアピールすることとなります。

お酒の場合は、「感情深一口闷,感情浅舔一舔」(情があれば、一気飲みをし、情がなければ、軽く口付程度)との言われがあるように、「乾杯」と杯をぶつけて飲み干すことを繰り返すことによって、友情を確かめ、深めていきます。

タバコの場合も、相手がタバコを吸っても吸わなくても、勧めるのが礼儀です。通常、吸う人は1本もらって口に銜え火をつけ、たまに、もう1本をもらって耳にかけておきます。吸わない人も勧められたらもらうのが習慣で、耳にかけ、一緒に煙の中で会話に花を咲かせます。タバコをシェアすることによって、相手との距離が縮み、親しみを感じます。1本のタバコには日本人が想像できないほど大きな役割があります。決して軽く見てはなりません。

このように、中国ではタバコとお酒をシェアすることで仲間と扱われるようになります。タバコとお酒はシェアするものだという考えはとても大切なので、ビジネスに役立つようフルに活用してみてはいかがでしょうか。

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張 意意
証券会社、コンサルティング会社で通訳・翻訳者として活動するとともに、アイ・エス・エス・インスティテュートで「ビジネスコミュニケーションコース」を担当。企業や業界のニーズを把握し、中日間のコミュニケーションを円滑に進めるために、受講生に最新の動向を紹介しながら、指導を行っている。
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丸中国語ビジネスコミュニケーションコース丸
   コース案内動画はこちら
※張意意先生からのメッセージもありますので、ぜひご覧ください!

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| 「中国語表現コラム〜更上一層楼(更に上へと)」 | 14:00 |

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