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授業体験レポート:2015春【中国語編】第7回 「臨場感」

ISSスクールブログで人気の授業体験レポートは、この春、8シーズン目を迎えています。2015年春期では、英語翻訳クラスと中国語通訳クラスから、それぞれレポートしていただきます。今学期の終わりまで、どうぞお付き合いください!今回は、中国語通訳者養成コース基礎科2の滴水さんのレポートをお届けします。

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全18回のうち、14回目にあたる日文中訳の授業は、前週学んだ商談通訳の内容を、日本側担当者と通訳、中国側担当者と通訳の二手に分かれて、同学(クラスメート)たちの前で通訳する演習でした。

以前にもこの形式の演習をしていたので、中国語ネイティブの同学が担当者役で日本語を話す時は原稿を読むのではなく、内容を理解した上で、自然な日本語で会話することを心がけるように、また、通訳役は、より自然な中国語への訳出が求められました。

同学の訳を聞いていると、日ごろの努力もさることながら、言葉に対するセンスも非常に重要であると感じます。センスは、先生がいつも仰るように日本語、中国語を問わず多くの文章に触れ、それらの言葉を自分で使いこなすことによって磨かれます。私は自分の手持ちの中国語表現が少ないため、訳しながら知っている数少ない表現を使い回すことに疲れてしまいました。

翌週の授業は江戸東京博物館での通訳実習でした。日文中訳の先生、中文日訳の先生、教務の方も来られ、中文日訳の先生がガイド役で日本語の案内を行い、生徒がそれを10分交代で通訳します。日文中訳の先生は生徒たちの通訳をチェックし、教務の方がタイムキーパーをしてくださいました。欠席者もいたので、生徒6人にスタッフ3人とは大変豪華な布陣です。

館内の案内から始まり、江戸の歴史、文化の説明や、模型の詳細な説明など、内容は多岐に渡りました。

一般のお客様もいる館内で、実際に団体を案内するように、通訳をしていく10分はとてつもなく長いものに感じられました。固有名詞はそのまま中国語の発音にしても意味が分からないので、適宜説明を加えなければなりません。その為には、より豊富な表現が必要で、私はまたしても自分の表現力の少なさを感じずにはいられませんでした。

訓練を終えて全員で振り返りを行いました。ガイド役の先生の日本語の案内は非常に分かりやすく、興味深いものでしたので、中国語ネイティブの同学は特に目を輝かせて、日本の江戸の歴史や文化に大変興味を持ったという感想と共に、先生はどのように下調べを行ったのかという質問も挙がりました。

この実習の前に博物館まで下見をしに来た別の同学は、自分でも通訳の手応えを感じたようでした。確かに教室の中でのパフォーマンスより活き活きとして、先生からの総括でも下見の効果が出たと好評でした。

同学の感想や先生の総括を聞きながら、私は改めて通訳の臨場感について考えていました。

ガイド役の先生の日本語の説明は、非常によく練られていて、日本独特の歴史や文化を端的に理解するためのポイントが絞り込まれていました。

その通訳に必要なものはテンポ(間)であり、伝える声のトーンであり、表現力でした。それらのどれが欠けても、先生が準備された心に響く力強い日本語の内容を中国人に伝えることはできないのでした。

教室の中とは違った臨場感のある実習はとてもくたびれましたが、それはとても心地よい疲労感でもありました。
 

| 授業体験レポート | 12:00 |

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