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講師インタビュー 第12回: 望月暢子先生(中国語翻訳)

講師インタビュー第12回は、東京校中国語翻訳コースをご担当いただいている翻訳者の望月暢子先生です。

<望月先生のプロフィール>
慶応義塾大学法学部政治学科卒業。1990年代に2年間、上海・華東師範大学に留学。現在、ビジネス翻訳を中心に、社会科学分野の出版翻訳、映像翻訳などに従事。ほかに岩波書店「現代中国事典」の人名・地名130項目を執筆。2000年からアイ・エス・エス・インスティテュート東京校中国語翻訳コース講師。


・翻訳者を志されたきっかけは何ですか?
「志す」というほど立派な心がけはなかったのですが、読むこと、書くこと、調べることが好きで、中国という国に関心があったので、自然と翻訳の道に入っていったという感じです。お金にならない勉強の翻訳でも完璧を目指すしつこさ、もっと正確に理解したいと思う好奇心、それに注意深いこと、そういうところがこの仕事に向いていたのだと思います。

・最近携わられたお仕事をご紹介ください。
CCTV制作の教養番組「鑑真」(全10話)の中国語ナレーションに日本語字幕をつける仕事です。(2008年4月からBS11で放映)日本の寺を紹介したり、日本人の住持にインタビューをする場面も多いため、間違いがないように気を遣いました。たとえば、住持に対する敬称は中国語では一律に「長老」ですが、日本語では宗派によって「長老」「長臈」「管主」などと訳し分ける必要があります。寺の建物の名前や建造年、由来なども、中国語の原文は間違っていることが多いので、お寺に電話をして確認したりもしました。なにしろ、「鑑真は孝謙天皇と皇太子に…」(孝謙天皇は独身で子供はいない)などというナレーションも飛び出すので、気が抜けないのです。
文字数の制限の中で、必要な情報を正しく、わかりやすく、おもしろく伝えるという、字幕の醍醐味を満喫した一作でした。

・初めてお仕事で翻訳されたのはどのような内容のものでしたか?
大学卒業後、ある学術学会の事務局で仕事をしながら中国語と中国事情の勉強をしていた頃、学会の研究者の方から人口問題の資料を翻訳してみないか、と声をかけて頂きました。内容は一人っ子政策に関する統計や政府の通達などです。日本語の関連資料を読み、できあがった訳文は専門家の方にチェックして頂きました。誤訳をしないようにと緊張するあまり日本語が不自然になり、ずいぶん直されたのを、今でも恥ずかしく思い出します。

・翻訳の仕事の中でよくぶつかる問題点、またその解決方法を教えてください。
原文の内容や固有名詞がわからないとき、いかに調べるかが一番の問題です。インターネットでだいたい間に合いますが、短時間で探すにはコツが必要です。
技術的な文書などで(日本語でも)内容がわからないときは、自分で調べるより専門家にきくほうが早い、と最近は実感しています。親戚、友人、その家族、など「歩く辞書」のネットワークを早くから構築しておくことをお勧めします。

・翻訳者を目指されている方々にひとことお願いします。
翻訳は言葉を使った「表現」である点で、音楽や美術と共通するものがあります。演奏家が楽譜から作曲家の頭の中で鳴っていた音楽を読み取り、それを技術を駆使して再現するのと同じように、翻訳も原文から作者の意図を読み取り、別の言語で再現します。機械的に単語を置き換える作業ではなく、だからこそ楽しい。より深く読み、より美しく表現するために、両国語の構造や要素の違い、表現の型の違いなどにも注目してみてください。また、PCスキル・環境、辞書類の整備などに対する投資を惜しまないこと。必ず役に立ちます。
 


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