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「北京から見る日中翻訳業界」 第6回 「中国人はなぜ日本の炊飯器が好きなのか」
春節あけて初回のブログです。

今年は中国人の訪日観光客による「爆買い」なんて言葉が生まれるほど日本のメディアでも注目されていました。

特に話題になったのは中国メディアでも報道されましたが、電子炊飯器と温水洗浄便座で、中国でも安くて実用に耐えるものが売っているのに、なぜ日本に行ってまで、友人知人の分まで1人でいくつもの炊飯器を買ってくる必要があるのかってことでした。たしかに日本米を軟水で炊くなら日本の炊飯器だとまるで違うという日本人の声はあります。でも中国の水は基本が硬水ですし、日本米は輸入品がありますけど普通の米の10倍ですよ。

主な理由として一つには同じメーカー・ブランドでも、あるいは同じMade in Chinaでも、海外で販売されているものが信頼されているということはあると思います。日本でもかつて、同じ日本メーカーでも日本国内向けは1年で壊れるのに海外に輸出されたものは10年使えるなんて話題があったことを思い出しますね。化粧品などは中国人女性にとって日本旅行のマストバイ、同じメーカーの中国国内向け商品が、中国各都市のワトソンズ(ドラッグストアの名称)で安く売られているにもかかわらずです。

二つ目の理由として、中国国外で販売されているものの購入を考えた場合、同じ商品でも中国で購入する方が高くつくケースは多いことがありそうです。中国でも大人気のiPhone6は日本で87,800円の機種が、中国で買うと6,088元約118,000円です。これでも3割以上違うわけですが実は差異としては小さいほうです。モノによっては2倍、3倍になることも珍しくなく、温水洗浄便座などは日本の4倍の値段で売られているものもあるそうです。iPhone6だって品薄の時は瞬間風速で2万元(30万以上!)にまでなりました。

さて、これほどの差になると出てくるのが上記でも少し触れましたが転売屋です。もちろん正規のルートで売れませんけれど、例えば「タオバオ」で日本進口(日本からの輸入)とか原装(輸入品)とか代購(代理購入)とかで検索したらいっぱい出てきます。なかには商品がニセモノでないことの証拠として、日本のアマゾンでの発注画面を掲載しているような出品者もいます。どれがホンモノでどれがニセモノかの判断は、購入者のレビューを見たり、QQ(中国のチャット)で出品者とチャットして探ったり、値段が相場から見て妥当かを検討したりして判断します。日本で買えばニセモノかどうか疑う必要がありませんね。これが三つ目の理由と言えそうです。

タオバオといえば昨年にNY上場したことで話題になったアリババ・グループのECサイトですが、ニセモノや不正規品が多いことも指摘されていました。中国のECサイトは他にもテンセント(騰訊)が運営する京東(JD.COM)や、アマゾン中国など多数ありますが、上記のような、相場を知りたいという場合、一つの判断基準として申し上げますと、京東やアマゾンにはTradosのパッケージ版や、1本10元のWindows8のシリアルキーなんてものは出品されていませんが、タオバオにはあります。Windows8が10元と思う人も、SDL社は中国に限ってパッケージ版を販売していると考える人もいないでしょうけど、こういった背景事情を知っていることは翻訳の精度をあげることにとても大切だと思うところです。

ちなみに炊飯器、私は日本から持ってきたものを使っています。中国の東北米はかなり日本米に近くて、結構美味しく炊けるのです。

 
| 【中国語翻訳コース】 | 12:00 |

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