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ISS講師が語る「私を支える○△□」 第4回 張意意先生の「私のデビュー戦&座右の銘」


本連載では、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師に、自らの“通訳者・翻訳者人生”(少し大げさですが…)を振り返りながら、現在の自分を支えている「言葉」や「モノ」、「出来事」について語っていただいています。

○「言葉」=座右の銘、△「モノ」=こだわりの逸品、□「出来事」=私のデビュー戦(初仕事)

ISS講師がこの3つからテーマを選んで語ります。第4回目は、中国語ビジネスコミュニケーションコース講師、張意意先生の「私のデビュー戦&座右の銘」です。

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生活に溶け込む翻訳と通訳

「通訳と翻訳の仕事は何時からされているのですか」、とよく聞かれますが、正直なところ、正確な答えはありません。なぜなら、通訳と翻訳とは包装された完成品を決まった日に発売するのではなく、常によりよい訳を出すために、勉強する過程にいるからです。

また、外国語を勉強するためには使うことが大事なので、私の場合は日本語を習い始めた頃から一言、一文と自分の分かる範囲で、中国語と日本語の翻訳と通訳を始めたと思います。言葉の通じない人たちを助けると同時に、勉強にも役立ちました。報酬をもらってなかったことから、仕事とは言えないかもしれませんが、間違いなく、今日の仕事と直接つながっているものです。

外国語を勉強し始めたころから、学んだことを実践したい気持ち、言葉が通じなくて困っている人たちのために役に立ちたいという思いで、日本語科以外の先生や同級生、その後の会社の上司、同僚、顧客、及び知人、友人、通りすがりの困っている人たちのために通訳や翻訳をしてきました。道に貼ってある案内、レストランのメニュー、商品のラベルや説明、新聞ニュース、テレビ番組、論文、書類等々。

「助かった」「よくわかりました」「なるほど」などの言葉をいただいて感じる、違う国の言語を理解した喜び、褒め言葉は、学校の成績表、仕事の報酬と同じ、遣り甲斐を感じさせられ、時にはそれ以上の価値があるように嬉しく思います。

翻訳通訳は決して習うだけで身に付けられることではないし、実践だけで上達するものでもないのです。勉強しながら実践し、実践しながら勉強という、勉強と実践の繰り返し或いは同時進行の毎日です。言葉は生きているもので、日々変化し続けています。新しい技術、新しいトレンドに連れ、新しい表現が流行りだし、言葉の意味も変化しています。

また、翻訳通訳の仕事は自分の空間における創作作業ではなく、発信者の言葉を忠実に、簡潔に、流暢に受信者に伝わるように変換する作業なので、発信者と受信者の立場に近づく努力も必要です。

言い換えれば、発信者と受信者の知識、語彙、思考をより正確に把握し、異国の言語で表現する作業なので、他人は持っているけれど自分の持っていないものを素早く吸収、身に付ける努力も必要です。

更に、特定の人の通訳や特定の翻訳をするだけではないので、たくさんの人から知識を吸収し、たくさんの分野を勉強しなければなりません。

このように、翻訳通訳をしているうち、他人の持っているものをも身につけることができ、自分を豊かにするきっかけにもなります。

衣食住から哲学、人生観までハードウェア、ソフトウェア、バーチャル、各分野に亘る交流が盛んになっている今日、通訳と翻訳のニーズも、範囲も拡大する一方です。毎日新しいことを吸収し、人との繋がりを広め、行動範囲を広げる未知の世界に常にチャレンジするのが翻訳と通訳の素晴らしいところだと思います

自分の好きな言葉の一つとして、論語にある
知之為知之、不知為不知、是知也。」(これを知るをこれを知ると為し、知らざるを知らずと為す、是れ知る也)です。

翻訳や通訳をする時、自分の知らない言葉、わからない事に度々出会ってしまいます。この場合、素直に自分のわからないところを認め、謙虚に他人に学び、補っていくよう努力することがとても大事だと思います。素晴らしい訳文は勿論大事ですが、それより素直で努力する気持ちで次の仕事に繋いでいくものだと思います。


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張 意意(ちょう いい)
ビジネスコンサルタント。中国北京外国語学院卒業。証券会社を経て、現在、コンサルティング会社経営。現役通訳者、翻訳者としても活躍中。張意意先生が担当する、中国語ビジネスコミュニケーションコースの詳しい情報はこちら
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