通訳・翻訳養成学校のISSインスティテュートでは、キャリアにつながるプロの語学力を養成します。

ISSスクールブログ

アイ・エス・エス・インスティテュートが運営しています。


<< 現地駐在員による〜中国北京便り〜第五回 「北京城の城壁を訪ねて」 | main | ISS派遣サイトでの通訳コラム/翻訳コラム [2014年]第十七回を掲載 >>
『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 59回 旗に関連した英語表現
アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者養成コース講師 柴原早苗

 

 


今年2月に行われたソチ冬季五輪では日本人選手の活躍が目立ちました。表彰台で日本国旗がひらめいたのを見て、その選手の健闘に感動を覚えた方も大勢おられるでしょう。

ちなみに私は幼少期に海外に暮らしており、中学2年生の時に帰国しました。戻ってきて興味深く思ったのが、校庭に設置された旗竿です。日本国旗、市旗、そして校旗用に3本ありました。イギリスの学校にはなかった習慣です。

そこで今回は「」を中心に英語表現を見てみましょう。


1.caution flag

You are doing brilliantly with the new project but can I raise a little caution flag?
(新しいプロジェクトに素晴らしく取り組んでくれていますね。でも、ちょっと忠告しても良いですか?)

caution flag は「警告旗」の意味です。注意を促すために用いられるもので、たいていは黄色い旗が使われます。サッカーでもイエローカードがあるように、黄色というのが警告を意味するのですね。

なお、「旗を掲げる」は英語で raise a flagfly a flag または put up a flag と言います。「国旗掲揚」は hoisting of the national flag とも表現します。hoist は「掲げる」という意味で、hoise(持ちあげる)という古英語から来ています。hoise 自体は引っ張るときの掛け声から生まれた語で、「フレー、万歳」の hurray と語源は同じだそうです。


2.show the flag

I wasn’t keen on attending the party but I decided to show the flag.
(パーティーに参加するのは乗り気でなかったのですが、とりあえず顔を出そうと決めました。)

会合に参加するか否か。これは意外と誰もが悩みますよね。お義理で出なければいけないとなると、ついためらってしまいます。

上記の例文はそのような状況を表しています。show the flag は文字通り訳すと「旗を見せる」という意味ですが、ここでは「とりあえず顔を出す」という語義になります。

元々は「(国や政党などへの)支持を表明する、態度を明確にする」という意味の表現ですが、最近はこうした使い方も見られるようになりました。ことばというのは生き物ですので、昔の辞書にはないとらえ方も時代と共に出てくるのですよね


3.flag out

In order to achieve our sales target, I would like to flag out three key points.
(売上目標を達成するため、3つのポイントを提示いたします。)

flag は名詞だけでなく、動詞としても用いられます。意味は「旗を掲げる、(他と区別できるように)特別の印をつける」です。flag out は「(問題などを)提示する」という意味になります。

ところで flag out はもともと「船を自国旗でなく、便宜置籍国の国旗で登録する」という意味を持ちます。税金などが安いといった理由から、日本の船舶でもパナマやリベリア船籍というケースを見かけますよね。


4.run … up the flagpole

Can I run a new idea up the flagpole so that we can discuss it further?
(さらに協議するために、新しいアイデアを提案しても良いですか?)

flagpole は「旗竿」のことです。run … up the flagpole は「〜を提案し、相手の反応を探る」という意味を持ちます。run … up は「〜を上げる」ですので、「旗竿に上げる」という語義から来ているのですね。ちなみに run … up the flagpole to see who salute とすると「(新たな計画など)の反応をはかる、観測気球をあげる」という意味になります。「観測気球」は軍事用語でも使われますが、「相手の反応を探るために流す声明」という意味もあります。

ところで flagpole(旗竿)ということばが誕生したのは比較的新しく、19世紀終わりとされています。ギネスブックによれば、世界で最も高い旗竿はタジキスタン共和国の首都ドゥシャンベにあり、高さは165メートルだそうです。


今回は旗に関連した英語表現をご紹介しました。わが家には子ども向けの世界地図帳があるのですが、そこには世界の国旗も描かれています。それぞれの国の国旗や由来を見てみると、歴史の重みを感じます。

ひとつの英語表現をきっかけに、みなさんも色々と調べてみて下さい。そうした自立学習が動機づけにつながります。


柴原 早苗
放送通訳者、立教大学・獨協大学非常勤講師。上智大学卒業、ロンドン大学LSE にて修士号取得。ロンドンのBBC ワールド勤務を経て現在はCNNj、CBS イブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。NHK「ニュースで英会話」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。ESAC 英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)。

 

| 『柴原早苗先生のワンランクアップの英語表現』 | 12:30 |

CATEGORIES

RECOMMEND BOOKS


SELECTED ENTRIES

CALENDAR
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< January 2020 >>

リンク

モバイル
qrcode