通訳・翻訳養成学校のISSインスティテュートでは、キャリアにつながるプロの語学力を養成します。

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ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」 第24回: 成田あゆみ先生(英語翻訳者養成コース)

 

1966年、日本で最初の同時通訳者養成学校(当時の名称:アイ・エス・エス通訳研修センター)としての開設以来、株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートは、第一線で活躍する通訳者・翻訳者を養成してまいりました。

 

創立50周年記念として、これからISSで学習を始めてみようとお考えの皆様や、ISSで学習中の受講生の皆様へ向けて、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師から「応援メッセージ」をいただきました。本スクールブログにて、「応援メッセージ」を一つずつご紹介いたします。

 

通訳・翻訳訓練を始めてみたいけれどあと少しの勇気がでない皆様、学習を長年続けているからこその伸び悩みを感じている皆様、ぜひ、ご一読ください!

 

                      

 

 

 

 

 

           

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「一流の人は謙虚である -それをいつも再確認できる場所」

         成田あゆみ先生(英語翻訳者養成コース)

 


ISSとの出会いは1997年にさかのぼります。当時、大学院で行き詰まっていた私はある日、「このままではいけない。1年だけ翻訳者になるための勉強をしよう、それで芽が出ないなら他のことを考えよう」と思い立ち、朝日夕刊の広告欄を見ながら3校の翻訳学校に資料請求を行いました。そのなかで最初に資料を送ってきたISSと、2番目に送ってきた某に申し込み、半年間は2つの翻訳学校に通い、2期目からはISS一本に絞りました(その理由はのちほど)。


ISSインスティテュートは当時「ISS通訳研修センター」という名称で、翻訳コースは翻訳事業部(当時)の小会議室が教室でした。ワープロで訳文を作成してファックスで提出、ネットはなく、電子辞書は出始めたくらいの時代です。今より英語も実務翻訳の世界も、世間にとって謎に包まれていました。


クラスメートと一番町から四ツ谷駅まで歩きながら「一体どうやったら仕事がもらえるんでしょうね?」と語り合ったものです。お金はなく、先の見通しもなく、でも妙に高揚感のある日々でした。

 

1期目の途中で、翻訳事業部のチェッカーの方に声をかけて頂き、初めてOJTのお仕事を頂きました。なにしろ正社員経験のない大学院落ちこぼれの私です、打診の電話を頂いたときは、こんな私でも人さまの役に立てることがあるのだと、受話器を置いてからわんわん泣きました。


OJTの内容はスクリーン印刷に関する社内報の翻訳でした。検索というもののない当時のこと、スクリーン印刷の用語を調べるのは大変で、「印刷用語英和辞典」5000円を思い切って買ったりと四苦八苦しました。こうして私の仕事人生は、それが始まったという自覚もないまま、就活も新人研修も経ずに動き出しました。


今もチェッカーさんの赤の入った当時の訳が手元にあります。やたらと気合いの入った若い訳です。

 

2期目の途中で、受講生に回ってきた求人募集広告に応募し、派遣翻訳者に。数年間、いくつかの会社に社内翻訳者として勤務した後、派遣事業部(当時)の方が翻訳事業部につないでくださり、初めて実務翻訳の案件を頂きました。幸いにもおめがねにかなったようで、以後フリーランスになり、現在に至ります。その後ほどなくして、講師の仕事も頂くようになりました。

 

おかげさまで、講師歴も気付けばかなり長くなりました。ここ数年、受講生の方々のスタンスがずいぶん変わったように思います。昔は英語力をステータスのあるアクセサリーのように捉えた「労せずお洒落に、他人から羨まれる仕事をしたい」人、あるいは英語で百戦錬磨の仕事歴がある方が「まあ翻訳で小遣いくらいは」というケースが少なくありませんでしたが(このようなスタンスではとても務まらないくらい、実務翻訳は地味でハードな仕事です)、最近は「年を取っても長く続けられるようなスキルを身に付けたい」という方が増えているように思います。一生自活していくには今何をすべきか、真剣に考え、少しずつ動いている方が多く、とても励まされています。

 

ISSインスティテュートの講師の方、そして教務スタッフの方々は、翻訳技術をステータスではなく、職人技術ととらえています。その姿勢に応えなければと、ある時は目一杯背伸びをし、ある時は引っ張ってもらってここまで来ました。実は某で「ある一流ホテルのフレンチの料理人は、技術を盗まれないよう、鍋に洗剤を流してから皿洗い係に渡すのよ」と皮肉を言われましたが、ISSではむしろ、日本の通翻業界のトップパフォーマーの仕事ぶりを折に触れて垣間見ることができました。一流の人は惜しみなく与え、そして謙虚である。それをいつも再確認できることが、ISSとの縁が長く続いた最大の理由だと思います。

 

教室で出会った受講生の方が翻訳者になるケースも次第に増えてきました。自分より少し若い翻訳者の真摯な姿勢からも、この仕事に就く者のあるべき姿を教えてもらっています。

 

自分なりの行き詰まりを経て転向し、「こんな私でも」の思いだけで突っ走ってきた…私のISS人生(?)を総括するとこんな感じになります。振り返ると勢いだけは人一倍ありました。


組織に属する機会を逃したまま、翻訳という引きこもり系の仕事に就いてしまった私にとって、ISSで出会った方々――翻訳者や講師仲間、受講生の方々、そしてコーディネーターやスクールの教務スタッフの方々は、変化を続ける翻訳業界において立場の違いを超えて支え合ってきた”同志”と呼べる存在です。ここは同志の縁が驚くほど長く続く、不思議なスクールです。

 

これからもISSがそのような場所であり続けることを願います。そして、同じ志を持つ方と、教室で新たに出会えることを楽しみにしています。

<禁無断転載>

 

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<成田あゆみ先生のプロフィール>
1997年ISS通訳研修センター(当時)入学、派遣翻訳者を経て、2000年よりフリーランス英語翻訳者。アイ・エス・エス・インスティテュート英語翻訳者養成コース講師。
 

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| ISSインスティテュート創立50周年記念 | 09:00 |
ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」 第23回: 七海和子先生(中国語通訳者養成コース)

 

1966年、日本で最初の同時通訳者養成学校(当時の名称:アイ・エス・エス通訳研修センター)としての開設以来、株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートは、第一線で活躍する通訳者・翻訳者を養成してまいりました。

 

創立50周年記念として、これからISSで学習を始めてみようとお考えの皆様や、ISSで学習中の受講生の皆様へ向けて、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師から「応援メッセージ」をいただきました。本スクールブログにて、「応援メッセージ」を一つずつご紹介いたします。

 

通訳・翻訳訓練を始めてみたいけれどあと少しの勇気がでない皆様、学習を長年続けているからこその伸び悩みを感じている皆様、ぜひ、ご一読ください!

 

                      

 

 

 

 

 

           

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「『やってみよう!やってみたい!』とISS」

         七海和子先生(中国語通訳者養成コース)

 

 

現在はフリーで通訳・翻訳をしておりますが、私もかつてはここの生徒でした。ISSで多くのことを学び、得難い友人と出会い、そして今はここで講師をしていることに不思議な縁を感じています。

 

私がISSに行ってみようと思ったのは、無料体験レッスンがきっかけでした。それまで語学学校に通ったことのなかった私は「ついていけるか」「雰囲気になじめるか」その他諸々の不安でいっぱいでした。が、授業の内容が豊富で面白く、恐れていたスパルタ授業でもなく、とにかく「楽しかった!」という印象しか残らなかったのです。そこから、「できるかな」から「やってみよう!やってみたい!」と心は動き、今に至ります。

 

その後、基礎科2→通訳科1→通訳科2へと進みますが、授業となれば楽しいばかりではありません。授業で良いパフォーマンスをしようとすれば、予習・復習・十分な事前準備は欠かせません。先生やクラスメートの前では良い訳出を披露したい、という若干の虚栄心もあります。でも、できない。そんなジレンマに苦しんだことも多々ありました。

 

しかし、ISSの講師陣の熱心さ、内容豊かな教材、向上心旺盛なクラスメートに支えられ、ISSに在籍していた期間は、授業そのものが、そして中国語だけでなく、学習することが本当に楽しかったのです。


本来飽きっぽい性質の私が、なぜやる気を持続させることができたのでしょう。それは、ISSのキャリアサポートと授業カリキュラムにあると思います。

 

まずはOJT制度。これは日ごろの学習成果をビジネスの現場で実践できる機会です。私も通訳科1在籍中に経験しました。それまで、授業には毎回現場に行くつもりで臨んでいました。つまり、自分で十分だと思える準備をし、授業当日は仕事の現場とみなし、臨場感を持って通訳をするようにしていたのです。が、やはり本当の仕事の現場は雰囲気が違います。私のOJTはテレビ局の中国人観光客への街頭インタビューの通訳だったのですが、いつもと違う環境、テレビ局スタッフとの協調、知らない方へのお声がけなど、教室では味わえない現場の醍醐味を実感しました。この時、事前準備がドンピシャリで、すべてが初めてづくしだったにも関わらず、あまり緊張せずに通訳することができ、授業の実用性の高さを改めて認識しました。通訳の現場に触れたことが大きな刺激となり、更に良いパフォーマンスを目指そうと、その後も気が緩んだり、中だるみすることなく授業に臨むことができました。

 

次に授業カリキュラム。私は通訳科2終了後、もっと中国語の構成力を高めたいと思い、翻訳コースを履修しました。この授業も非常に実践的で私にとって収穫が大きいものでした。必要な授業を必要な時に選択できることもISSの大きな魅力でしょう。

 

今は講師として、受講生の前に立っていますが、皆さんの積極的な授業態度が印象的です。授業前に自主的に勉強会を開くなど、お互いに助け合って学習していく姿勢をとてもうれしく思っています。この勉強会、私が在校しているときもやっていました。中国語母語と日本語母語の生徒でお互いに発音を直したり、訳出の工夫をしたり、成語の問題を出し合ったり。また、通訳には幅広い知識が必要だからと、日本史の勉強もしていました。この勉強会は今でも懐かしく思い出されます。みんなで成長していこうとするのはISSの文化なのでしょうか。とてもすばらしいことだと思います。

 

現在、通訳も翻訳もしておりますが、どの仕事でも基本になっているのはISSで学んだことです。常に現場を意識した授業構成のおかげで、今の仕事ができているのだと感じています。

 

さて、私の拙文をお読みの方の中には、これからISSで学習を始めてみようかと考えている方や、すでにISSで学習中の方もいらっしゃるでしょう。迷っている方、とにかくここで始めてみませんか!私の文章では、ISSの魅力は存分に伝わらないかもしれません。でも、ここは、学ぶ楽しみがぎっしりつまったところです。あなたも是非、体感してください。

 

そして、現在学習中の皆さん。私は語学の勉強は終わりのないトライアスロンだと思っています。皆さんもご存知の通り、トライアスロンはバイク・スイム・ランのどれかで息切れしてしまっては全距離を走りきることができません。通訳・翻訳の勉強も同じです。語学だけではだめで、幅広い知識がないと的確な訳出ができません。通訳・翻訳の学習とは、多岐に渡る学習や努力が必要な耐久競技なのです。皆さんも、私たちと一緒にこの長いレースを走っていきましょう。つらくなったらペースを落としてもかまいません。やめないことが大切なのです。そんな皆さんの道標、あるいは伴走者になれれば幸いです。

 

<禁無断転載>

 

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<七海和子先生のプロフィール>
駒澤大学文学部国文学科卒業。大学卒業後、出版社勤務を経て、日本の物流会社の北京事務所にて自動車物流、倉庫管理を担当。アイ・エス・エス・インスティテュートで通訳訓練を受け、現在はフリーランスの通訳者・翻訳者として稼働。アイ・エス・エス・インスティテュートでは基礎科2レベルを担当。

 

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| ISSインスティテュート創立50周年記念 | 09:00 |
ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」 第22回: 豊田実紗先生(英語翻訳者養成コース)

 

1966年、日本で最初の同時通訳者養成学校(当時の名称:アイ・エス・エス通訳研修センター)としての開設以来、株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートは、第一線で活躍する通訳者・翻訳者を養成してまいりました。

 

創立50周年記念として、これからISSで学習を始めてみようとお考えの皆様や、ISSで学習中の受講生の皆様へ向けて、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師から「応援メッセージ」をいただきました。本スクールブログにて、「応援メッセージ」を一つずつご紹介いたします。

 

通訳・翻訳訓練を始めてみたいけれどあと少しの勇気がでない皆様、学習を長年続けているからこその伸び悩みを感じている皆様、ぜひ、ご一読ください!

 

                      

 

 

 

 

 

           

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「丁寧に訳すこと」

         豊田実紗先生(英語翻訳者養成コース)

 

 

大学院でフランス語や英語の判例や法律文献を読む機会が多く、当時から法律そのものよりも、外国語の文章を読むことがとても好きでした。当初は法律系の仕事に備えて複数の資格を取得しましたが、どうしても納得がいきませんでした。「私はいったい何をやりたいのか?」と自問自答した結果、自分自身がやりがいを持てて一生できる仕事は、語学に関わる仕事だ、と気づきました。色々と調べてみると、これまで文芸や映像のイメージが強かった「翻訳」に、法律などのビジネス分野に関わるプロの翻訳者さんが数多くいらっしゃることを知りました。もともとの知識のある法律系の翻訳ならば、これから訓練してスキルを磨いていけば仕事ができるかな、と思い、翻訳学校の実務翻訳の講座で学習を始めました。

 

翻訳会社のトライアルにも、翻訳講座を受講している最中から、どんどん応募していきました。たとえ合格できなくても、翻訳業界で実際に取り扱っている文書を垣間見ることができて、とても勉強になりました。トライアルは、回数を重ねるごとに自然と徐々に慣れていくので、やはり勇気を出して応募していくことが重要だな、と当時を振り返って、そのように感じます。私がはじめてトライアルに受かったのは、実務翻訳の上級コースの受講中のときでした。京都の文化や寺社仏閣などについて外国人観光客向けに英訳するプロジェクトがあり、その英訳の翻訳者を募集していたので、そちらに応募しました。実はこのトライアルでは「翻訳者としては一定レベルに若干、達していなかった」という評価でした。しかし、相当惜しいレベルだったようで、そちらの翻訳会社さんから「よかったら翻訳前の準備作業(日本語文の固有名詞や動詞などに見合った英単語を探してデータベース化する作業・単語調査)をしませんか?」と、お声をかけていただきました。もちろん、私は「ぜひやらせてください!」と即答しました。

 

このお仕事が実績に加わったことで、その後、他の翻訳会社の翻訳チェッカーや翻訳者のトライアルに合格して、在宅フリーランスの翻訳者や翻訳チェッカーとして登録できることが、急激に増えました。仕事の内容も、当初は翻訳チェッカーとしての細かい仕事が多かったものの、徐々に短めの文章から翻訳作業を依頼されるようになりました。やはり、些細な仕事も断らないでコツコツ丁寧にこなしていけば、自然と新しい大きな仕事に繋がっていくのだと思います。

 

私は今現在、ISSインスティテュートの翻訳講座の講師として、おもに契約書の翻訳や翻訳チェックの講座を担当しております。

 

生徒さん達はとても真摯な態度で、一生懸命に授業に臨んでくださっています。そのため、皆さんの熱心で真剣な様子を感じながら講義を進めていくことができて、いつも私自身が皆さんの積極的で情熱的なパワーからエネルギーをいただき、とても感謝しています。課題も毎回、とても真面目に取り組んで課題を作成・提出してくださっています。実際に翻訳の仕事をすると提出期限厳守となるので、日頃から提出期限を守ることを気にすると、自分で予定や計画を立てる力が育っていく気がします。これは実際に在宅フリーランスとして翻訳の仕事をするうえで重要なことです。

 

私は、いつも生徒さん達に「適切な語句を用いながら、原文に忠実に訳すこと」が大事、とお話しています。難しいことですが、それには「丁寧に訳すこと」が必要となります。「丁寧に訳そう」と心がけてみるだけでも、相当改善できます。実際に仕事をし始めると、どうしても納期に追われてしまい、ひとつひとつの作業が雑になりがちです。そのため、翻訳を勉強している段階から早めに習慣づけておくことを、お勧めします。常に丁寧に取り組みながら翻訳作業をしていけば、必ずご依頼主や翻訳会社から信頼していただけて、仕事の依頼も増えていくはずです。

 

翻訳の勉強をしている最中は、どうしても壁にぶつかってしまうことが何度もあります。思うように上手に訳すことができない、翻訳会社のトライアルに合格できないなど、悔しい思いをすることが多いかもしれません。そういった際には、翻訳の勉強を始めた当初の「なんとしても翻訳の仕事をしたい!」といった熱い気持ちを思い出してみてください。

 

常に努力しながら自分自身を信じて、一歩ずつ前進していくことが大切です。

 

実際に翻訳の仕事をしてみると、やりがいのある、社会のお役に立てる仕事だなと、実感できることが多いです。私自身も、常に努力して翻訳スキルを磨きながら、翻訳の仕事を一生続けていきたいと思っています。受講生の皆さんと一緒に、翻訳を勉強することができるのを、今後も楽しみにしています。

<禁無断転載>

 

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<豊田実紗先生のプロフィール>
青山学院大学大学院 法学研究科(フランス法専攻)修士課程修了。法律関連の資格を複数取得した後、それらの知識を活かしつつ語学に関する仕事に就きたいと決意し、翻訳学校にて実務翻訳の講座を受講。現在は、在宅フリーランスの翻訳者として、おもに法律文書・行政分野を中心に、その他、経済・金融、観光・文化芸術分野などの翻訳に携わっている。アイ・エス・エス・インスティテュートでは、法務翻訳や翻訳チェッカートレーニングクラスを担当。

 

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| ISSインスティテュート創立50周年記念 | 09:00 |
ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」 第21回: 徳久圭先生(中国語通訳者養成コース)

 

1966年、日本で最初の同時通訳者養成学校(当時の名称:アイ・エス・エス通訳研修センター)としての開設以来、株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートは、第一線で活躍する通訳者・翻訳者を養成してまいりました。

 

創立50周年記念として、これからISSで学習を始めてみようとお考えの皆様や、ISSで学習中の受講生の皆様へ向けて、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師から「応援メッセージ」をいただきました。本スクールブログにて、「応援メッセージ」を一つずつご紹介いたします。

 

通訳・翻訳訓練を始めてみたいけれどあと少しの勇気がでない皆様、学習を長年続けているからこその伸び悩みを感じている皆様、ぜひ、ご一読ください!

 

                      

 

 

 

 

 

           

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「知的好奇心を刺激される仕事」

         徳久圭先生(中国語通訳者養成コース)

 


私はかつてISSインスティテュート東京校で、通訳者になる前となってからの二回、通訳者養成コースに通いました。東京都内には日中・中日通訳の訓練を行っている民間の通訳者養成学校が三つありますが、実はそのすべてに通った経験があります。現在ISSで授業を担当している立場の私が言うと単なる「身内びいき」になりますが、それでも当時、通訳の訓練機材が一番充実していて、講師の先生方や教務スタッフの皆さんが一番親身になって生徒を応援してくださったのは、やはりISSだったという印象が残っています。

 

通訳者としてのデビューも、ISSの人材派遣事業部(当時)からお声がけを頂いた台湾への長期派遣案件でした。都合三年近い時間、日本企業がプラントの建設を行っていた台湾のエネルギー関連企業で働きましたが、文字通り朝から晩まで通訳と翻訳ばかりしているという、「駆け出し」の通訳者としては願ってもない(そしてクライアントに対してはいささか申し訳なくもある)環境で、ずいぶん鍛えられました。派遣の期間中、ISSからは定期的に日本の雑誌の差し入れなどがあり、一時帰国の際にも様々なアドバイスを頂き、とても励みになったことを覚えています。

 

ISSでお世話になった恩師は、通訳者という職業を「知的好奇心を刺激される面白い仕事」だと仰っていました。フリーランスで稼働する現在、自らも日々それを実感しています。通訳者がうかがう仕事の現場は、多くの場合がその業界における「最先端」の現場です。業界の専門家が様々な国から集まり、何らかの話題を巡って話をするのは、その話題が「最先端」であるためにまだ共通の知見や翻訳書などがなく、意見や情報を交換し、議論を行うためです。けれどもお互いの言葉が通じない。だから通訳者が呼ばれるのです。

 

通訳者はそんな現場で、まだ世の中には知られていないような「最先端」の内容を目の当たりにし、人類が営々と積み上げてきた知の「最先端」に立ち会うことができます。もちろん通訳者には守秘義務がありますので、それを他人に伝えることはできませんが、そんな現場に立ち会えるのは通訳者の「役得」であり、とても知的好奇心を刺激される仕事だというわけです。

 

もちろん「最先端」ゆえに、困難も数多くつきまといます。話し合いの現場に出席しているのは、その業界の専門家ばかり。でも通訳者は全くの門外漢なのです。もちろん事前に準備と予習を重ねて仕事に臨みますが、その業界の専門家に知識でかなうはずがありません。そんな門外漢である通訳者がしかし、「最先端」の話題が飛び交う現場の一番前に進み出て、その内容を二つの言語を使いつつ専門家に向かって話さなければならないのです。

 

ゆえに仕事の前には極度の緊張に晒されますし、逃げ出したくなることもしばしばです。それでも現場に向かうのは「知的好奇心」が恐怖に勝るからであり、そんな現場に立ち会って、最新の知見をやりとりする双方の橋渡しができることに大きな喜びを感じるからです。

 

ぜひISSインスティテュートでの訓練を足がかりにして、この刺激的な世界に飛び込んでいただきたいと思います。私もまだまだ「駆け出し」ですが、諸先輩方を見習い、精進を重ねたいと思っています。

<禁無断転載>

 

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<徳久圭先生のプロフィール>
大学卒業後、サラリーマンを経て中国に留学、その後アイ・エス・エス・インスティテュート中国語通訳者養成コースで訓練を受け、社内通訳者等の経験を積み、フリーランスの通訳者・翻訳者に。アイ・エス・エス・インスティテュートでは通訳科1レベルを担当。

 

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徳久圭先生が担当されるサマーコースのご案内

   台湾華語リスニング特訓
   東京校: 9/3(日) 15:00〜18:00
 
 短期コース2017サマーでは、入学金・レベルチェックテストは不要です。
 受講特典あり!クラスの詳細、お申込みはこちらから:
 https://www.issnet.co.jp/courses/c_i_short.html#feature1

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| ISSインスティテュート創立50周年記念 | 09:00 |
ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」 第20回: 寺田容子先生(英語通訳者養成コース)

 

1966年、日本で最初の同時通訳者養成学校(当時の名称:アイ・エス・エス通訳研修センター)としての開設以来、株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートは、第一線で活躍する通訳者・翻訳者を養成してまいりました。

 

創立50周年記念として、これからISSで学習を始めてみようとお考えの皆様や、ISSで学習中の受講生の皆様へ向けて、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師から「応援メッセージ」をいただきました。本スクールブログにて、「応援メッセージ」を一つずつご紹介いたします。

 

通訳・翻訳訓練を始めてみたいけれどあと少しの勇気がでない皆様、学習を長年続けているからこその伸び悩みを感じている皆様、ぜひ、ご一読ください!

 

                      

 

 

 

 

 

           

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「勉強を楽しんで!」

         寺田容子先生(英語通訳者養成コース)

 

 

ISSグループ創業50周年をきっかけに、自らの生徒時代をしみじみ振り返る機会を得ました。そもそも私には、放送への興味も無ければ、通訳になるつもりも全くありませんでした。なぜ通訳学校の門を叩くことになったのか。それは「英語の勉強に役立つだろう」程度のことを考えたからでした。その時、曜日の都合でたまたま選んだクラスがISSに当時開講されていた放送通訳クラスだったのですが、この偶然がきっかけとなり、放送の世界を志すことになりました。普通は順番が逆なのでしょうね。

 

実践的な訓練を繰り返す授業の中で、訳すこと、話すこと、放送通訳という分野の面白さに魅了されていきました。授業でのパフォーマンスは的外れな間違いだらけで、恥ずかしい思いをすることも多々ありましたが、その緊張感がかえって心地よく、毎週授業に通うのが楽しみでならなかったことを今でも覚えています。

 

現在は逆の立場、緊張感を与える方にまわっています。こちらが課す厳しい課題に真剣に応えてくださる受講生の皆さんの姿勢は、私のインスピレーションの源であり、常に元気を頂いています。

 

放送通訳という分野は、海外のニュースを日本国内で放送する際に外国語の元音声にかぶせて日本語の音声を発信する仕事です。一般的なイメージの通訳とは異なる特殊性があると言われますが、そのひとつが同時通訳中のブレーキングニュースでしょう。テロ、事故、訃報、もちろん明るいニュースなど、話題にもよりますが、報道機関が速報で伝えるということは、それだけ重大性もあるということ。一層の集中力と、普段の勉強が試される、抜き打ち試験のようなものでして、恐怖の瞬間でもあり、醍醐味であると思います。

 

もうひとつ、特徴と言えるのが、公共の電波に乗せても支障のないデリバリーが求められる点です。滑舌、話し方、声の調子など、プレゼンテーションの時点で気を配らねばならぬことが多々あります。何より、視聴者の役に立つパフォーマンスを心がけたいものだと思います。

 

ただ、どのような形態の通訳でも、“聞き手の立場に立つ”という点が大切なことに変わりはありません。授業を受けている時は、とにかく、聞き取ろう、正確に訳そう、ということに没頭してしまい、話し方にまで気が回らない方が多く見受けられますが、英日にしろ、日英にしろ、訳文は素晴らしいのにデリバリーがいまひとつ…というケースほど、もったいないなぁと思うことはありません。

 

では、一体どうすればよいのか?色々対策は考えられます。まずは自分のパフォーマンスを自分で聞いてみてください。自分の声を録音したものを聞くのは、気恥ずかしいし面倒くさいかもしれません。でも、“聞き手の立場に立つ”一番手っ取り早い方法です。是非、お願いしたいと思います。

 

一方で、教えているこちらの方が羨ましくなってしまうほどの、表現力をお持ちの生徒さんにも、数多く出会います。クラスの中で、自分が働く現場で、文学や芸術、感情の機微を繊細な表現で置き換える方を見ると、惚れ惚れしてしまいます。「私なんかもはや仕方がない」「言葉のセンスは生来の才能だしね」「いやいやあきらめてはいかん」などと思うこともしばしばです。

 

現在、すでに通訳の勉強をなさっている皆さんは、続けていていいのかと、また、通訳に興味を持っている皆さんは、始めようかどうしようかと、迷うことがあると思います。不安や躊躇があるのも当然のこと。私自身は、この道と決めて迷いが消えたのは、最初に通ったクラスで感じたワクワクがあったからでした。才能があるわけでなく優等生でもなく、先生には随分お手数をおかけした生徒だったとは思いますが、とにかくスリリングで楽しく、凡ミスの羞恥心を吹き飛ばす(?)爽快感がありました。今は、それを日々の仕事の中に感じながら、プレッシャーを吹き飛ばしています。通訳訓練を経験する中で、そんな高揚感を共有していただければ、嬉しく思います。

<禁無断転載>

 

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<寺田容子先生のプロフィール>
フリーランスの放送通訳者として、CNN、BBC、NHK衛星放送等、テレビ放送での同時通訳および時差通訳を中心に活躍中。アイ・エス・エス・インスティテュートでは主に基礎科・プロ通訳養成科1レベルを担当。

 

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| ISSインスティテュート創立50周年記念 | 09:00 |
ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」 第19回: 辻直美先生(英語通訳者養成コース)

 

1966年、日本で最初の同時通訳者養成学校(当時の名称:アイ・エス・エス通訳研修センター)としての開設以来、株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートは、第一線で活躍する通訳者・翻訳者を養成してまいりました。

 

創立50周年記念として、これからISSで学習を始めてみようとお考えの皆様や、ISSで学習中の受講生の皆様へ向けて、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師から「応援メッセージ」をいただきました。本スクールブログにて、「応援メッセージ」を一つずつご紹介いたします。

 

通訳・翻訳訓練を始めてみたいけれどあと少しの勇気がでない皆様、学習を長年続けているからこその伸び悩みを感じている皆様、ぜひ、ご一読ください!

 

                      

 

 

 

 

 

           

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「ISSとのつながり 〜これまでとこれから〜」

         辻直美先生(英語通訳者養成コース)

 


十数年以上前に遡りますが、当時は正社員として金融機関の社内通訳を務めながら、たまたま近くに学校があり、通いやすい場所にあったISSに通学を決めました。フルタイムで働きながらの通学は、余暇時間をほとんど勉強に充てなければならず、週末も休めないタフな日常でしたが、仕事にも直結してキャリアアップにもなるというモチベーションも働いて厳しいながらもなんとか数年間通学を継続することができました。他の通訳学校にも短期間籍を置いた時期がありましたが、ISSで長く続けられたのは、教務の方々の細やかなフォローと学校のアットホームな雰囲気が、緊張感のある授業との絶妙なバランスだったからではないかと思います。

 

基礎科2(現プロ通訳養成科1)のレベルから入りましたが、通訳科(現プロ通訳養成科2・3)から同時通訳科と進級するにつれて、課題の量も倍増して復習が追い付かなくなる週も出てきました。上のレベルにいくにつれて、通訳のプロとして稼働しているクラスメートも増え、刺激となる一方でプレッシャーも高まりました。数年間通っていると、徐々に惰性で通っているのではないかと疑問に感じ始める時期が来るのですが、その辺りからが、自己満足で終わるのか、本当に自分に厳しくキャリアの礎を築けるのかの分かれ目かもしれません。振り返ってみると、当時医学関係の基礎用語を一通り教材でカバーされていたことや、相当量のサイトラの課題を授業でこなした経験が貴重でしたし、当時のクラスメートや先生方と現場でお会いする機会もあり、いまだに学校時代に築いた財産の有難みを感じています。

 

 私は、社内通訳としていくつかの業界での経験を積んだ上で、30代半ばにフリーランスとして独立しましたが、会社員として培った経験や人脈は確実に今も役立っていると感じます。機が熟するタイミングは、人それぞれ。焦りを感じた時期もありますが、その時が来れば自然の流れで自分が納得する決断ができるはずです。

 

 通訳でなければ体験できなかったこと、出会えなかった人達、行くはずもなかった場所がたくさんあり、この仕事に就いて本当に幸せだと常々思います。一方で、フリーランスとして独立すると、全ては自己責任。会社員時代と違って誰も守ってはくれません。自己管理能力、対人能力、社会性やマナー、多少嫌な目にあってもめげない精神力などいろいろな要素が求められる仕事だと思います。また社内通訳との違いは、突発的な状況への対応力、その時々の業界やお客様のタイプによって毎日異なる状況判断が求められる点も挙げられます。

 

 講師として、またISSにお世話になるようになってから、違う視点も生まれました。受講生の皆さんの前向きな姿勢や、向学心に刺激を受けることも多々ありました。教える立場になってからの方が学ぶことが  多かったように感じます。通訳業務は目に見える形で残ることはほとんどありませんが、次世代を担う受講生の方々に少しでも自分の体験・知識を伝えていけたら幸いです。これから2020年のオリンピック開催、観光立国の推進に向けて益々訪日外国人が増えることが見込まれ、通訳需要もここ数年また持ち直しているように感じます。これからの5年間は、独立されて間もない通訳の方々にも新しい分野での経験を積む好機になると思いますので、是非このチャンスを逃さずに様々な分野実績を積み上げていただきたいと思います。

<禁無断転載>

 

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<辻直美先生のプロフィール>
ロータリー財団奨学生としてペンシルバニア州立大学大学院にてスピーチコミュニケーションの修士号取得。帰国後外資系金融機関等の社内通訳を務めながら、アイ・エス・エス・インスティテュート東京校に学び、フリーランスの通訳に。通訳実績は多岐にわたり、経済、金融、不動産、航空、特許分野以外にも内閣官房長官プレスコンファレンス等を担当。2006年よりアイ・エス・エス・インスティテュート東京校、横浜校にて主に基礎科レベルを数年間担当。

 

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| ISSインスティテュート創立50周年記念 | 09:00 |
ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」 第18回: 塚崎正子先生(英語翻訳者養成コース)

 

1966年、日本で最初の同時通訳者養成学校(当時の名称:アイ・エス・エス通訳研修センター)としての開設以来、株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートは、第一線で活躍する通訳者・翻訳者を養成してまいりました。

 

創立50周年記念として、これからISSで学習を始めてみようとお考えの皆様や、ISSで学習中の受講生の皆様へ向けて、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師から「応援メッセージ」をいただきました。本スクールブログにて、「応援メッセージ」を一つずつご紹介いたします。

 

通訳・翻訳訓練を始めてみたいけれどあと少しの勇気がでない皆様、学習を長年続けているからこその伸び悩みを感じている皆様、ぜひ、ご一読ください!

 

                      

 

 

 

 

 

           

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「翻訳で求められる、あなたの人間力!」

         塚崎正子先生(英語翻訳者養成コース)

 

 

私が講師の仕事をするようになったのは、ひょんなことがきっかけでした。

 

大学時代に英語を専攻していた私は、卒業後、電機メーカーの海外部門に配属され、社内翻訳を経て、フリーランスの実務翻訳者となりました。その後、ISSに登録をし、現在に至るまで仕事を頂いています。

 

そんな中、とある日、ISS社内のエレベーターでたまたま、当時の私の担当コーディネーターと、スクール担当者が乗り合わせて、講師を探しているとの話が出たそうです。コーディネーターの方は私が英語の非常勤講師をしていたことを思い出し、話をつなげてくれました。

 

それが2003年のことでした。思いもかけぬ形で引き受けたこの仕事ですが、性に合ったのか、気が付いたら今年で13年目、担当した受講生も延べ250人から300人!!

 

そんな中でも特に印象に残った方々のお話をしたいと思います。

 

ある年、受講生の中に、メーカーを定年退職されたばかりの男性がいらっしゃいました。横浜校の受講生の典型的なパターンは契約社員なり正社員なりで働いている30歳前後の女性で、男性は年に数名程度しかいませんでしたので、かなり目立っていました。さらにその方は、受講されるまでメールやインターネットの経験がほとんど無きに等しかったようです。今でこそ、課題提出はメール添付が必須ですが、当時はまだファックスなどによる提出も認められていました。確か、最初の頃は、毎回、手書きの原稿を持参されていました。もちろん、翻訳作業に伴うインターネットを使っての調べものもできませんでした。

 

そんな状態で始められたものの、その後、翻訳の勉強と並行してPCのスキルを習得し、インターネットを駆使できるようになりました。文字通り、第二の仕事生活の始まりでした。翻訳者に定年はありません。60歳を過ぎてからでも遅すぎることはないと思います。それまでに培った経験や知識を活かせるのが、翻訳だと思います。

 

また、私は通常の春期と秋期のレギュラーコースのほかに、夏と冬に短期コースを担当していますが、ある年のサマーコースは、かなり異色でした。10人くらいの受講生の中に、リーダーシップをとる方が複数いらしたこともあったと思いますが、なぜかこのメンバー、わずか2回の授業、トータル6時間の間にすっかり意気投合していました。2回目の授業は、お互いに活発に意見交換し、こちらもすっかり乗せられて、かなり濃密な授業になった記憶があります。さらに終了後には打上げをし(私も声をかけていただき、ちょっと顔をだしました)、その後も交流は続いていたようです。

 

翻訳者として仕事をしていく際は、原則的に自己解決の世界です。自分の翻訳が良かったか、悪かったか、他人はどんな翻訳をしているのか、ほとんど分かりません。自分が信じることを、自分なりの方法で進めていくしかありません。

 

ですから、まだ翻訳を勉強中の段階で多様な人と関わり合いを持って、他人はどのようだとか、自分の翻訳はどこが良いのか、悪いのかを、知ることはとても貴重な経験です。そういう意味で、このサマーコースの受講生の方は皆さん、非常に刺激的な時間を共有し、翻訳を勉強していく上での財産を得たのではないかと思います。

 

10年以上にわたり受講生の方を見てきて、私がアドバイスできることとして、これから翻訳の勉強を始めようと考えている方は、まず、社会人としての一般常識、経験を大切にしてください。翻訳のソース言語となる英語や日本語は、必ずしも分かり易いもの、論理だったものではありません。それを自分の中で十分に消化して、ターゲット言語に翻訳していく際に役立つのが、語学力に加え、その人が持つ経験や知識です。ネットで調べれば大丈夫と、思われるかもしれませんが、調べてもそれを活かせなければ意味がありません。経験や知識こそが、ソース言語の行間を埋めてくれます。

 

次に、スクールに通い始めたら、講師はもちろん、受講生仲間と大いにコミュニケーションをとりましょう。仲間といっても、性別や年齢、バックグラウンドが違うと、思ってもみなかった視点を得ることができます。また、英日翻訳なら用いる日本語が違ってきます。上でお話しした定年退職後の男性。こちらがハッとするような言葉を使われることがありました。そんな時、私は講師をしていてラッキーと思ってしまいます。

 

最近は受講生専用のメーリングリストがあり、クラスによっては情報交換も活発のようです。縁あって5か月間、一緒に勉強する仲間なのですから、ぜひ活用してほしいですね。

 

翻訳は非常に人間くさい仕事だと思っています。だから何年やっても面白いのかもしれません。ぜひ、一度、翻訳の世界をのぞいてみてください。

<禁無断転載>

 

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<塚崎正子先生のプロフィール>
お茶の水女子大学文教育学部外国文学科英文学(当時)卒業。電気メーカーに入社後、フリーランス翻訳者となる。移動体通信、コンピュータ、医用機器を中心とした分野に関する各種マニュアル、学術論文、契約書などの英日/日英翻訳を手がける。アイ・エス・エス・インスティテュートでは総合翻訳科・基礎科1&2レベルを担当。

 

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塚崎正子先生が担当されるサマーコースのご案内

 四葉のクローバー短期コース2017サマー
 「はじめての実務翻訳訓練」


 [横浜校] 9/2・9(土)10:00-13:15(休憩15分)(全2回)

 [インターネット] 9/3〜 9/19 スマートフォン、タブレット端末対応

 
   ※インターネットクラスの授業動画は通学クラスの方もご視聴いただけます。
      復習や欠席された際の補講用としてご利用ください。


 短期コース2017サマーは、入学金・レベルチェックテストは不要です。
 受講特典あり!クラスの詳細、お申込みはこちらから:
 https://www.issnet.co.jp/courses/e_t_short.html#feature2
 

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| ISSインスティテュート創立50周年記念 | 09:00 |
ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」 第17回: 張意意先生(中国語ビジネスコミュニケーションコース)

 

1966年、日本で最初の同時通訳者養成学校(当時の名称:アイ・エス・エス通訳研修センター)としての開設以来、株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートは、第一線で活躍する通訳者・翻訳者を養成してまいりました。

 

創立50周年記念として、これからISSで学習を始めてみようとお考えの皆様や、ISSで学習中の受講生の皆様へ向けて、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師から「応援メッセージ」をいただきました。本スクールブログにて、「応援メッセージ」を一つずつご紹介いたします。

 

通訳・翻訳訓練を始めてみたいけれどあと少しの勇気がでない皆様、学習を長年続けているからこその伸び悩みを感じている皆様、ぜひ、ご一読ください!

 

                      

 

 

 

 

 

           

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「更上一層楼 (更に上へと)」

張意意先生(中国語ビジネスコミュニケーションコース

                         

 

ビジネスコミュニケーションコースの開講と共に、ISSインスティテュート東京校でお世話になることになり、早四年になろうとしています。毎期、新しく入学される生徒さんもいれば、ずっと継続して一緒に勉強している方もいます。大学生や社会人が大半で、忙しい勉強や仕事の合間に、中国語能力を磨き、更に仕事に役立てようと努力をされています。


皆さん中国語検定2級以上のレベルですが、更に上達しようと、語感、細かいニュアンスの聞き分けや適切な語彙の選択、ネイティブ流の表現方法、中国語の発想法や物事の考え方を身に付け、中国人と同じテーブルを囲んで同等にディスカッションできるようになることを目標としています。


大学での勉強や留学の勉強とは違い、ここでの勉強は目標、問題点をはっきりと認識し、錆びることのないよう、勉強のペースをキープするのにも有効です。

 

語学は知識ではなく、能力なので、知って終わりでは使いものにはなりません。筋トレと同じく、理論を分かった上で、毎日の鍛錬も欠かせないものです。


特に、社会人になると、ちょっとした間違いや、用語の選択などを教えてくれる人はほとんどいなくなってしまい、ただ通じているということだけで仕事をし、交流しているつもりでも、ニュアンスが違うことで、うまくいくはずの仕事がまとまらなかったり、契約できる商談が流れたりするケースも出てきます。


それに、言葉は時代と共に変化しているもので、今の世界において、漢字を使っている言葉は中国語と日本語だけですので、他の言語よりもお互いに影響し合っています。大量の日本企業やサブカルチャーが中国に進出するようにより、企業名や商品名だけでなく、合理的な日本語、トレンディーな日本語、例えば、「企画」、「営業中」、「突っ込み」などが今の中国の一般大衆の日常生活に定着するようになりました。


自分の中国語のレベルはどれぐらいなのか、どのようにすれば上達できるのか、学習方法には問題がないのか、ネイティブとどこが違うのか、なぜなのか、などの質問に回答を求めるなら、学校が最も心強いサポーターと言えます。

 

さらに、自分の人生をより充実させ、視野を拡大する人生設計においても、生涯学習が欠かせないものになってきています。自分に最適な中国語の勉強の場を求めるとき、ISSは最高の選択だと思います。


ISSをお勧めするのはまず、教室は通いやすい都心に立地し、室内は明るく清潔で、とても居心地のいい学習環境を備えています。新聞や参考書が並んでいるラウンジで休憩しながら違うクラスの生徒さん達との交流もでき、アットホームな温かい雰囲気が漂っています。


教務スタッフもとても親切で、アドバイスをしたり、質問に対応したり、いつも笑顔で接しています。


ところで、ここで強調したいのは、生徒さんの平均的レベルが高いことです。中国語には「水漲船高」、つまり水面が高ければ、自分の船が自然に高い水準に置かれるとの謂れがあります。学習の環境はとても大事だと思います。よい環境の下で、お互いに刺激し合い、相手の長所を吸収し、共にさらなる進歩を成し遂げられるものと思います。


通訳コース、翻訳コースでは、日中両国ネイティブの先生が授業を担当し、直感と論理の両面から中国語を分析しながら、理性と感性ともに磨いていくことができます。


独特の様々な修辞法など中国語の持つ美しさを味わい、重厚な文化背景を探求し、楽しく緊張感のある授業で、自分自身でも自在に中国語を操ることができるようになることを目標としています。

 

昨今、中日関係はギクシャクしており、ビジネスチャンスが減ったと言われたりもしますが、日本からの輸出額が1991年の約86億ドルから2012年の約1447億ドル、輸入額も同じ約142億ドルから約1889億ドルに増えていることは覆すことのできない事実です。


交流の規模が拡大するにつれ、摩擦も多くなってしまうのは当然のこと。その摩擦を円満に取り除くためには正確に気持ちを伝え、理解できる人材が必要不可欠です。


2020年のオリンピックに向け、日本の国際化は一層拡大し、日中間の交流、ビジネスの展開もより一層盛んとなるでしょう。


「欲窮千里目,更上一層楼(美しい景色を見るためには、一段と高く登らなければならない)」


輝かしい将来に向けて、最高の学習環境の下で、一緒により一層自分をグレードアップしようではありませんか。

<禁無断転載>

 

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<張意意先生のプロフィール>
証券会社、コンサルティング会社で通訳・翻訳者として活動するとともに、アイ・エス・エス・インスティテュートで「ビジネスコミュニケーションコース」を担当。企業や業界のニーズを把握し、中日間のコミュニケーションを円滑に進めるために、受講生に最新の動向を紹介しながら、指導を行っている。

 

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| ISSインスティテュート創立50周年記念 | 09:00 |
ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」 第16回: 田村安子先生(英語通訳者養成コース)

 

 

1966年、日本で最初の同時通訳者養成学校(当時の名称:アイ・エス・エス通訳研修センター)としての開設以来、株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートは、第一線で活躍する通訳者・翻訳者を養成してまいりました。

 

創立50周年記念として、これからISSで学習を始めてみようとお考えの皆様や、ISSで学習中の受講生の皆様へ向けて、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師から「応援メッセージ」をいただきました。本スクールブログにて、「応援メッセージ」を一つずつご紹介いたします。

 

通訳・翻訳訓練を始めてみたいけれどあと少しの勇気がでない皆様、学習を長年続けているからこその伸び悩みを感じている皆様、ぜひ、ご一読ください!

 

                      

 

 

 

 

 

           

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「ISSと共に歩んだ日々」

         田村安子先生(英語通訳者養成コース)

 

 

私がISSに入ったのは1973年頃でした。当時ISSは新宿通りを挟んで今の場所の反対側、半蔵門寄りにありました。一階が洋画のギャラリーで、私はギャラリーの経営者だった画家について油絵を習っていました。あるとき、五階に通訳学校の看板が出ているのに気付き、上がって行きました。ちょうど下の娘が大学に入り、専業主婦としては子育て責任という表看板がなくなっていましたので、大学時代以来遠ざかっていた英語を学んでもいいと考えました。学校は五階のフロアだけで、右手に教室が一つ、左手に事務室という簡単なものでした。部屋で一人、入学試験を受けました。日本語で答える日本語の試験は問題が数枚、文章の他にことわざなどで、漢字で埋っていました。英語は簡単な英文の日本語訳と、カセットテープでニュースを数分、終わるといくつ話題があったか聞かれました。「三題」と答えると八題だったということでした。配点は日本語も英語も同じで、日本語がほぼ満点、英文の日本語訳で積み増して、辛うじて合格しました。

 

授業の構成は初級、中級、上級各一クラス、生徒はそれぞれ20人あまり、先生二人が担当でした。私は午後の初級クラスに週二回通いました。クラスメートは大学生や通訳志望の20代の女性が多く、私はず抜けて年長でした。教材は今と似たようなもので、生徒が訳し、先生がフィードバックを行います。私は経済や法律が好きで学者の論文などを読んでいたので教材は面白く、授業の後、娘のような年代の女性とお茶を飲むのを楽しんでいました。

 

中級クラスの女性の先生は20代で通訳教育を受け、30代で第一線で活躍という理想の経歴でしたが、私の年齢を聞いて「40歳になった自分なんて考えられない」と言われました。普通ならショックを受けるかもしれませんが、私は20歳の頃、24歳と聞くと年輩に感じた覚えがありましたから気になりませんでした。もう一人の男性の先生は60歳に近いビジネスマンで、私の文のまとめ方と日本語訳が良いと言われました。捨てる神あれば、拾う神ありでした。上級クラスになり、ISSの創立に関わった女性で私とほぼ同年輩だった先生から、あなたは通訳になれるから頑張りなさいと言われ、心底驚きました。それから真剣に勉強しました。学期の後半ではブースで同時通訳の訓練を受けました。最後の試験の結果、上級クラスと中級クラスの先生方の合議で、一人だけ研修科に残ることを許可されました。研修科とは、上級の上のクラスで、好きな授業に出られるというもので、先生方の推薦が必要でした。許可証には「英語は多大な努力を要す」とただし書きがついていました。英語に優れたクラスメートは大勢いました。研修科に残れないと辞めていく人もいましたが、皆通訳になり、その後いろんな会議で顔を合わせることになりました。自信がなかった私の場合は、研修科入りがなかったら通訳にならなかったでしょう。ただし書きについては会議の現場を通じて真剣に向上に取り組みましたが、常に引け目がつきまとい、解放されるのに20年近くかかりました。

 

会議通訳になって数年して仕事が順調に入るようになった頃、ISSから講師として呼ばれ、若い生徒と付き合うことになりました。生徒は私が学んだ頃と異なり、会社勤めの傍らという人が多数になりました。企業側から派遣される男性社員が一時かなりいましたが、仕事の後の授業で、よく居眠りをしていました。宇宙飛行士の毛利さんがミッションに参加するため、アメリカに行く前には特別のプログラムが組まれて、教室で一対一で集中授業をしました。珍しく風邪をひいていた私は必死で声を出したのを覚えています。毛利さんは大変素直でした。

 

何も知らずに入ったISSは、日本で初めて開かれた会議通訳の養成校でした。地味に真面目に生徒を育ててきた学校だと思います。振り返ると二十数年顔を出してきて、通訳するとはどういうことか、私の考えのままに教えてきました。私がISSで学んだことは、言葉を通じて他者と共感するということ、言葉の枝葉にこだわるより相手の真意を理解することでした。加えて会議の通訳で得た技術を生徒に伝えようとしてきました。他の先生方がどのようにされたか分かりませんが、それぞれの先生から生徒が何を吸収するのか、生徒に任せるのが、ISSのやり方でしょうか。

 

言語を通じて人を理解するのは人間の特権です。人に対する共感を抱くことができ、人生が豊かになります。日本語は情緒に富み、また理論的です。また長い豊かな歴史があるので、日本語で育った人は他の歴史のある言語の豊かさを理解できます。言葉を通じて人生を豊かにする手段を提供してきたISSが50周年を迎えたと聞き、感慨がありました。学校のおかげで私の人生が楽しく豊かになりました。また生徒との交流を通じて学校に関われたことを感謝しています。

<禁無断転載>

 

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<田村安子先生のプロフィール>
国際会議や産業分野でのビジネスの合併を含む各種交渉、セミナー、国家間の通商、貿易摩擦交渉など、フリーランスの通訳者として幅広い分野で活躍中。アイ・エス・エス・インスティテュートでは主に上級レベルを担当。

 

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| ISSインスティテュート創立50周年記念 | 09:00 |
ISSインスティテュート創立50周年記念「ISS講師からの応援メッセージ」 第14回: 立花直子先生(英語通訳者養成コース)

 

1966年、日本で最初の同時通訳者養成学校(当時の名称:アイ・エス・エス通訳研修センター)としての開設以来、株式会社アイ・エス・エス・インスティテュートは、第一線で活躍する通訳者・翻訳者を養成してまいりました。

 

創立50周年記念として、これからISSで学習を始めてみようとお考えの皆様や、ISSで学習中の受講生の皆様へ向けて、プロの通訳者・翻訳者として活躍されているISS講師から「応援メッセージ」をいただきました。本スクールブログにて、「応援メッセージ」を一つずつご紹介いたします。

 

通訳・翻訳訓練を始めてみたいけれどあと少しの勇気がでない皆様、学習を長年続けているからこその伸び悩みを感じている皆様、ぜひ、ご一読ください!

 

                      

 

 

 

 

 

           

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「スキルを身に付けてプロの道へ」

         立花直子先生(英語通訳者養成コース)

 

 

大学生の頃、スポーツの国際大会スタッフのアルバイトで、思いがけず記者会見場に連れて行かれたのが初めての通訳の経験でした。帰国子女ではありましたが、英語で苦労した記憶はまだ鮮明で苦手意識があり、実践的な日本語も身に付いていませんでした。通訳をするためには語学力だけでなく、背景知識、正しい理解力、主旨を正確に伝える情報の伝達力などが必要であることを言われるまでもなく強く認識させられる苦い体験となりました。通訳の仕事は「自分には務まらない」と思った一方で、通訳のニーズがあることを意識するようになりました。


同じ現場にはプロの通訳者もいらっしゃいました。スキルを発揮し、活躍なさっている姿は当時大学生の私にはとても印象的でした。その方がISS出身者であることが分かり、通訳スキルを身に付けるためには訓練が必要だと現実的に考えるようにもなりました。

 

ISSのカリキュラムは多岐に渡っているので、語学や通訳スキルのついでに知っておくべき時事や一般常識など、社会人としての教養も学べる機会だと期待して入学を決めました。一石二鳥というわけです。通訳学校なのに、動機が不適切だったのでは?と言われてもおかしくありません。でも当時まだ通訳者になろうとは思っていませんでした。

 

当時は週二日制のコースがあり、いざ授業が始まると単語テストの準備や授業の復習などに追われる毎日となりました。課題や授業はかなり難しく、出来の悪い生徒だったと思います。どこに行くにも(もうめったに見かけることはなくなった)カセットプレーヤーに教材を入れて持ち歩き、時間を惜しんで勉強をしました。のちにやはりその姿を見なくなったMDを使うようになって、その後やがて現在のようなデジタル化がされました。入学してすぐに35周年を迎えたことを覚えていますから、年月の流れとオーディオ環境の進化を感じます。授業についていくのに必死でしたが、知識が増え、新聞やニュースが理解できるようになり、TOEICなどの点数が上がり、語学力がついていくのを実感していました。

 

忙しくも充実していて、おそらく人生で最も勉強した時期だったのではないかと思います。細かくレベル分けされて同じクラスになったクラスメートやOJTの現場で一緒になった同志との交流も大きな励みになり、そういった「戦友」との親交は今に続いています。実際、年齢や経歴はバラバラでも、「ISS出身者は仲が良いですね」と言われることが多いように思います。


その頃、すでに企業内で翻訳の仕事に就いていましたので、授業で習った表現を仕事でそのまま活かすことができ、授業と仕事の相乗効果や、実践的な学習に夢中になりました。

 

仕事で徐々に通訳の機会が増え、「自分には務まらない」と思っていた通訳の仕事がいつの間にか現実になっていました。派遣社員から、契約社員、正社員へとキャリアアップし、さらに転職を経てフリーランスへと転向しました。

 

通訳の仕事を通して、様々な分野で活躍する人物との出会いがあり、政治家や企業のトップなどと同席をする機会もあれば、企業の中のさまざまな業務や部門などの現場に寄り添うこともあります。それぞれの言語の耳となり声となり、言語を超えて理解を深めるお手伝いができた時は、プロとしてささやかな達成感と喜びを覚えます。

 

現在、通訳の仕事の傍らで担当している入門科(執筆当時)の授業では、実践的な教材を使い、シャドウイング、リプロダクション、クイックレスポンスなどの基礎訓練を取り入れて、訳出のテクニックまでを指導しています。シャドウイングによって聴く力と話す力を養い、リプロダクションによって話の内容を理解して、情報を整理して、再現する力を身に付ける。これらの基礎訓練は、訳出と同様もしくはそれ以上に大切です。更に教材をやりっ放しにせず、学習する習慣を身に付けることが総合的な力に繋がると考えて、復習にも重点を置いています。

 

通訳学校の勉強は決して楽なものではありませんが、長年にわたり多くの優秀な通訳者を輩出してきた実績に裏付けされたISSのノウハウやシステムを活用した勉強や訓練は、しっかりと取り組んだ分だけ力が付きます。学期修了後に振り返っていただくと、開講前と比べての成長を改めて実感していただけることでしょう。同じ志の受講生と共にクラスを一つの研鑽の場として切磋琢磨し、頼りにされる優秀な通訳者を目指していただきたいと、学び始めた頃の自分の姿を重ねています。

<禁無断転載>

 

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<立花直子先生のプロフィール>
小学校入学までをドイツ、中学・高校をアメリカで過ごす。立教大学英米文学科を卒業。1999年アイ・エス・エス・インスティテュート入学。在学中より保険会社、銀行等で社内通訳・翻訳者として10年以上の経験を積む。同時通訳科を経て、現在は保険、金融、IT、経営、スポーツ、エネルギー等の分野で活躍するフリーランス会議通訳者。アイ・エス・エス・インスティテュートでは主に基礎科レベルを担当。

 

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| ISSインスティテュート創立50周年記念 | 09:00 |

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