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継続受講の方限定セミナー「通訳現場でのケーススタディ〜成功と失敗から学んだこと〜」


9月27日(木)、東京校にて英語通訳者養成コースの特別セミナー「通訳現場でのケーススタディ〜成功と失敗から学んだこと」を、2018年【秋期】10月開講レギュラーコースに継続受講のお申し込みをされた在校生の方限定で開催いたしました。

 

担当講師はラジオ講座(現在は終了)でもお馴染みの柴原智幸先生。第一線で活躍する現役の放送通訳者であり、当校英語通訳者養成コース本科3(英日)を担当されています。

 

今回のセミナーでは、秋レギュラーコースのスタートにあたり、学習のヒントやモチベーションアップに繋がればとの思いから、実際の放送通訳の現場の話を中心に、成功や失敗例から学んだことなどをお話しいただくとともに、柴原智幸先生の通訳パフォーマンスを見ていただく機会を設けました。また、参加者の皆様には、事前課題(動画を見て放送通訳の原稿を作成)にも取り組んでいただきました。

 

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セミナーの主な内容は以下の通りです。

 

1. ゴールを意識できていますか?目標とするパフォーマンスは?
2.「伝える」ということを意識していますか?
3.「評価されたがり」からの卒業
4. 柴原先生の体験談(失敗と成功例)
5. 放送通訳について・概略
6. 11年前の柴原先生に挑戦(放送通訳を体験してみよう)
7. 柴原先生のパフォーマンス視聴とコメント・質疑応答

 

前半では、通訳学校での学習あたり、大切な心構えなどを熱く語っていただきました。ご自身が通訳者になるきっかけから、受講生として通った通訳学校時代のお話、そしてプロデビュー後の失敗談と盛沢山な内容でした。中でもいくつか印象に残った言葉をご紹介したいと思います。

 

学習者としてのメンタリティからの卒業
通訳学校は“英語上級者学校”ではなく、プロを養成する場。通訳というサービスを提供し、対価を得るためにはどうしたら良いか?を学ぶための場所。“どうやったら褒められるか”ばかりに意識が向きがちになるが、毎回の授業では“これをどう現場で活かせるのか”を考えながら授業に臨むべきであり、自分の力でなんとか対価を得るために、どうしたら良いか、というメンタリティが必要である。「どう評価していただくか」から「どう人のお役に立てるか」という意識改革が重要になる。

 

あれもこれもの精神で
「おすすめの教材や勉強法を教えてください」といったご質問をよく受けるが、通訳は答えが一つとは限らないもの。これをやったから大丈夫、あの学習法さえやれば良いといった答えもない。 また、“対策”と“学び”を混同されている人を多く見受けるが、通訳は決まった正答が1つではないので、試験対策のように勉強しても全然足りない。貪欲にあれもこれもと色々な学習方法や教材を模索し、とにかく自分に合っているかどうかを試してみる、そして学び続けるのがプロというもの


スランプに陥った時に…“長所は他人が決める”
通訳力をレベルアップするための最善の方法、それは自分と向き合い、自分に足りないものが何かを見つけ、その足りないものを補強することが正攻法になるが、スランプに陥った時に自分の弱点と向き合うのは辛いもの。そんな時はクラスメイトや先生に良かった点、悪かった点を聞いてみること。特に良かった点は2人以上から指摘されれば、自分では気づきにくいが、それは立派な長所である。スランプの時にはその長所を伸ばす努力をすればおのずと突破口が見えてくるはず。

 

前半ではこれらのモチベーションアップ、学習のヒントとなるキーワードが沢山お話の中で出てきました。真剣にメモを取りながら先生のお話を食い入るように聞いている姿が多く見られたのが、とても印象的でした。

 

セミナーは後半の課題発表へと移っていきます。放送通訳についての説明と準備、仕事の内容、現場の様子を話していただいたあとに、参加者の皆様に事前課題の“時差通訳”に挑戦していただきました。この場面が盛り上がりのピークとなりました。各自で事前に準備していただいた原稿(日本語訳)を動画に合わせて通訳するボイスオーバーをしたあとで、良い点と悪い点を互いにコメントしあいました。次に全体を4チームに分け、チームごとに代表者が前に出て時差通訳を披露。その場で先生からのフィードバックがありました。代表となった方々は在籍クラス(レベル)が様々でしたが、それぞれとても素晴らしいパフォーマンスを披露されていました。

 

最後に事前課題と同じ動画での柴原智幸先生のパフォーマンスを見ていただきました。プロの無駄のない、誰が見ても理解しやすい表現、淀みない語りに、会場からは思わず「お〜」といった歓声が上がりました。

 

今回のセミナーでは、柴原先生は「放送通訳の現場で頭が真っ白になってしまい、全く言葉が出なかった」時のお話など、ご自身の「失敗例」を多く語られましたが、参加者の方からは「失敗談だけでなく、成功例のお話も聴きたい」とのお声もありました。先生は謙遜されていましたが、これまで沢山の失敗を乗り越えて現場の第一線で活躍されている現在の先生のお姿こそが、まさに“成功例”そのものだと思います。

 

参加者の皆様にとってもそれぞれに沢山の気づきがあったことと思います。厳しい言葉の中にも、受講生お一人おひとりの成長を切に願う熱い思いがよく伝わる、充実したセミナーになったのではないでしょうか。

 

ご参加いただいた皆様からの声の一部をご紹介します。

 

・通訳としてのメンタリティを持つということを今まで意識してなかったので気をつけたいなと思いました。

・体験談を伺い勇気づけられました。少しずつしか進めませんが、学び続けていきたいと思います。

・放送通訳について少しわかり、パフォーマンス訓練も面白かったです。プロとアマの心構えの違いも認識出来ました。

・熱いお話が聞けて良かったです。先生の訳がキレイで日本語にうまく訳せるのが素敵だなと思いました。

・身が引き締まりました!

・勉強法はないとおっしゃりながらも、お話の中にたくさんのヒントが散りばめられていた気がします。

 

当日ご参加いただきました継続受講生の皆様、ありがとうございました。間もなく開講を迎える秋学期では、また気持ちを新たに、ご自身の目標に向かって一歩ずつ着実に学習を進めていただければ幸いです。

 

| イベントアルバム | 09:08 |
中国語ビジネスコミュニケーションコース特別セミナーレポート「ビジネスで間違えやすい数字・単位に関する表現」

9月15日、多くの方にご参加いただき「ビジネスで間違えやすい数字・単位に関する表現」というテーマでセミナーを開催しました。講師は中国語ビジネスコミュニケーションレベル2担当の張意意先生です。ためになる色々なお話がありましたが、今回はその一部をご紹介いたします。

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まず、口語の数字の聴き取りの際に注意すべきこととして、次の例がありました。

 

中国語の口語では下記のように数字を話すことがあります。
16,000を一万六 、1,600を一千六、160を一百六
10,006は一万零六、1,006は一千零六、106は一百零六

 

このように省略されることがありますが、間違えないように気をつけましょう。
もし通訳でメモ取りをしている時に聴き誤って書いてしまうと、誤訳につながります。ビジネスで数字の誤訳は絶対に避けたいことです。


数字についてよく聴き取れない時は、紙に書いてもらうなど、必ず確認するようにしましょう。

 

次に漢数字や漢字での数字の表現についてのお話がありました。

漢数字(大字)の書き方も覚えておきましょう。お金の金額や契約書など数字が改変できないようにするために複雑になっています。


1   2   3   4   5   6   7   8   9  10
壹、貳、參、肆、伍、陸、漆、捌、玖、拾

 

漢数字ではありませんが、漢字が数字を表している例です。

1⇒ 孤 寡 単 独
2⇒ 双 対 両 並

 

大きな数についての紹介がありました。慣れていないと咄嗟には分からなかったり、そのまま通訳してしまう人もいるので、注意すべきポイントと思います。経済ニュースや関連の話題によく出てきそうです。

 

日本語の「一兆」は大陸では「一万憶」と表現されます。ただし、「一兆」と読むときもありますので、注意してください。台湾では日本と同じ「一兆」です。

 

次は天文学的に大きな単位の紹介です。使うことはないと思いますが、参考までに知っておくとよいでしょう。

 

兆⇒1,000,000,000,000
以下4桁ずつ増えていきます⇒京⇒垓⇒秭⇒穣⇒溝⇒澗⇒正⇒載⇒極

 

参加者の方から「数字を正確に聴き取れない」という質問があり、これに対して先生は、正確に聴き取るためには、単語一つ一つを追いかけるのではなく、話の輪郭を捉え全体を理解するように心がけることが大事です、と説明しました。

 

中国語と日本語の数字表記の方法は基本的に同じですが、だからこそ違う部分はしっかり覚えて間違えないようにしたいですね!

お忙しいところ参加されたみなさん、ありがとうございました。


アイ・エス・エス・インスティテュートは今後もみなさまのお役に立つセミナーを企画してまいります。次回をお楽しみに!

 

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| イベントアルバム | 13:17 |
英語翻訳コース特別セミナーレポート「『金融・IR翻訳』分野で仕事を獲得するための3つの条件」

9月12日(水)、東京校にて、英語翻訳者養成コース秋期特別セミナー「金融・IR翻訳分野で仕事を獲得するための3つの条件」と金融・IR翻訳クラスの体験レッスンを同時開催いたしました。


ご担当は、集中コースでも熱意あふれる講義と丁寧かつ細やかなフィードバックで大好評の小林久美子先生です。小林先生は外資系金融機関での勤務を経て、現在は株式会社翻訳センター専属の金融・IR翻訳者として活躍中です。


先生の自己紹介に続いて、本日のテーマについてお話がスタート。仕事を獲得し、そして継続的に仕事を依頼され続ける翻訳者になるための必須条件を3つ挙げていただきました。

 

 

「依頼事項・指示を理解する」

最初に挙げられたのは、訳出作業に入る前に、クライアントおよび翻訳会社からの依頼事項・指示を理解すること。そして、訳出作業では、依頼事項を完璧にこなすことです。

 

当たり前のことですが、納期は厳守。そして、依頼事項の凡例を忠実に守らなくてはなりません。数字の表記の統一、過去の訳文、社内用語や専門用語の踏襲などの依頼は、必ず翻訳会社から指示があります。当然これらを確認してから翻訳を始めるわけですが、作業が始まってからも疑問点や懸念事項は出てきます。この場合、迅速かつ臨機応変に対応することが求められます。

 

例えば、疑問点が案件全体に大きな影響を与えると思われる場合は、翻訳会社のコーディネーターを通じてクライアントに至急確認します。微細な懸念事項であれば、訳出ファイルに申し送りを添えて納品するなどします。翻訳作業はプロジェクトの一部であることが多く、そのあとに別の作業が続くことがほとんどです。時間的なロスを生じさせないようにすることを意識しましょう。

 

また、翻訳とは直接関係はありませんが、フォントやレイアウトといった「見た目」についても、丁寧に作業をすることで翻訳を含めた仕事全体が評価され、依頼が続くようになります。

 

 

「誰に向けて翻訳するのか」
訳出において、原文の書き手および読者、すなわち「誰に向けて翻訳するのか」を把握し、それを踏まえて表現や訳文のトーンを配慮することが必要です。また、依頼原稿のみを機械的に訳すのではなく、原文箇所の前後や背後の状況、専門用語・業界用語の意味、過去訳や類似例等を、依頼指示がなくても、自ら分析・調査を行った上で翻訳することが求められます。

 

例えば、株主総会の招集通知であれば、書き手は招集会社で読者は株主や投資家、市場関係者等になります。また、新製品の開示資料であれば、書き手は会社で読者は投資家、債権者、消費者等になりますね。これらをふまえた上で、過去に翻訳依頼文書と同類の文書等を出しているのかをウェブサイトで検索、調査します。招集通知なら、過去の訳出表現等を分析し忠実に踏襲します。組織変更や人事異動の発表の場合、過去の人事異動、会社の組織(部門名・役職位等の名称)を検索・分析し、用語を確認し訳文に反映させます。

 

求められる「技術力」

最後に、求められる「技術力」について伝えていただきました。原文の把握力とその力を支える専門的な知識や用語の理解と適用、そして土台となる翻訳力について説明がありました。

 

挙げていただいた例は、原文把握力や状況を正確に把握する力、的確な文章構成力、専門用語の分析・調査と対訳語の正確な適用など「当然と思えること」が並びましたが、小林先生の翻訳業務に対する真摯な姿勢が伝わるお話でした。参加者のみなさんはこれらのひとつひとつの重要性を再認識されていた様子でした。

 

これからも、実務で役立つ、仕事につながる情報を発信してまいります。

 

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小林久美子先生による「専門別翻訳科・金融IR翻訳」クラスの体験レッスン動画をご視聴いただけます。クラスの受講をご検討いただく際に、ぜひご確認ください。

 

※動画配信中「金融・IR翻訳クラス体験レッスン」はこちら

 

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| イベントアルバム | 08:00 |
英語翻訳コース特別セミナーレポート「プロ翻訳者に求められるスキルとは」

9月7日(金)、東京校にて、英語翻訳者養成コース秋期特別セミナー「プロ翻訳者に求められるスキルとは」と、ビジネス英訳科・基礎科クラスの体験レッスンを同時開催いたしました。


講師は目黒智之先生。日英翻訳を専門に、第一線で活躍する現役フリーランス翻訳者で、当校のビジネス英訳科・基礎科クラスの指導をご担当されています。今回のセミナーでは、日英翻訳のお話を中心に、プロ翻訳者に求められるスキル、またスキルを磨くための学習アドバイスについてお話しいただきました。

 

 

●プロ翻訳者として必要な7つのスキル

今回は、7つのスキルを取り上げてお話をしていただきました。和文英訳だけでなく、英文和訳にも共通するポイントが多数あります。

 

 ̄儻賣蓮´調査能力 A杼力、柔軟性 て本語力 ゥ灰鵐團紂璽織螢謄薀掘次´自己管理能力 Ь鐚院▲泪福次∋兩

 

●7つのスキルの説明と学習アドバイス

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TOEICを目安とすると、最低限800〜850以上は必要です。文法的に間違った英文はプロ翻訳者として許されないので、翻訳の土台となる英語力が求められます。


しかし、TOEIC満点近い方がみな完璧な英文が書けるかというと、そうでもありません。過去の受講生の事例をみると、一定のスコアを超えると、実際の英語力には大差ないことが多いです。英語力に加え、他のスキルを持っているかどうかで翻訳の実務対応力に差がついてきます。TOEICのスコアはあくまでもひとつの目安に過ぎません。

 

とはいえ、世の中にはTOEIC満点近いハイスコアを持ったビジネスパーソンがいくらでもいます。そうした方々が自分で翻訳する時間がないので、外注するというケースも少なくないのです。プロ翻訳者として請け負う以上は、やはりそれ以上の英語力がないと自信を持って仕事ができないでしょう。

 

具体的な英語力強化についてのアドバイスは以下のとおりです。

 

文法が不安な方
TOEICや大学受験などの対策本を活用し、文法問題に取り組むことをおすすめします。英文法書を読み込むのは相当な時間がかかるので、忙しいビジネスパーソンの場合は、まず問題集に取り組んで、スコアの低い文法事項、弱点を明らかにし、集中的に穴埋めしていく方が効率的です。

 

英作文・翻訳が初めての方、不慣れな方
大学受験用の英作文の参考書を活用し、日本語原文と英語訳例を読み比べ、解説を読み込んでいくといいでしょう。

 

ある程度は英訳に慣れているが、行き詰まりを感じていたり、さらなるレベルアップをめざす方
公式な対訳がある文章を探して自分で訳出に挑戦し、公式英訳と見比べてみましょう。たとえば新聞社説や企業HP、マニュアルなどがおすすめです。

 

また、日ごろ英文を読むときも、ただ意味を理解するだけでなく、自分が書くときに参考になるヒントはないか意識して読むようにしましょう。たとえば、冠詞にフォーカスして読んでみる、抽象名詞の使い方を意識する、whoseやwhomなどの関係副詞の使われる頻度をチェックしてみる、動詞のing形を拾い出して分析するなど、さまざまな文法事項を意識して読む習慣が身に付くと、自分の表現力や構文力の幅が広がります。

 

また、語彙力を増やしたいときは、ある程度のレベル以上になると単語集を暗記するよりも、知っている単語の類義語を調べ、微妙なニュアンスの違いや、使われるシチュエーションの差異を明確にすることをおすすめします。類義語をたどっていくことで表現の幅も増え、訳語選択の精度がぐんと上がります。


調査能力
翻訳は単なる言葉の置き換えではないので、原稿の書かれた背景を正確に理解する必要があります。調査能力の高さは非常に重要です。

 

また、特定の分野の専門知識や背景知識を持っていると大きな強みになります。たとえば、新製品発売のプレスリリースなどを依頼された場合、まず依頼主企業のホームページをチェックすべきです。また類似製品や類似企業のホームページも参考にします。こうした翻訳前の調査の目的は2つあります。まずは内容を把握することです。どのような企業・製品・サービスなのか、背景知識をまず理解します。2つ目は、単語や文体などスタイルを設定するためです。過去にその企業がどのようなプレスリリースを出しているのかチェックして、文章スタイルを統一する必要があります。ビジネス翻訳では、前例踏襲を要求されることがほとんどです。会社を主語にするのか、商品を主語にするのか、用語はどのように統一しているのかなど、前例を把握した上で、シチュエーションに適した構文や単語を選択していきます。


A杼力・柔軟性
翻訳、特にビジネス文書の和文英訳の場合、原稿を書いた執筆者はプロの物書きではなく、ビジネスパーソンの場合がほとんどです。忙しい中、急いで仕上げた原稿も多いです。わかりにくい文章になっていたり、社内だけで通用するような略語が盛り込まれていたり、原文の解釈に悩むケースも珍しくありません。そんな時、調査能力と関連して、豊かな想像力が重要になります。

 

書き手は何を伝えたくてこのような文章になっているか?どのように修正すれば狙い通りの文章になるのか?など、執筆者の気持ちになって意図を汲みとり、わかりやすく読者に届ける必要があります。「誰が誰に向けて、どのような目的・意図で作成された文章なのか」を明確に意識し、文章の流れ、文体や訳語選択など全体のスタイルを組み立てていきます。原稿の目的や依頼主の意図に柔軟に対応することは、プロ翻訳者として求められる重要なスキルです。

 

想像力を豊かにするためには、やはり好奇心旺盛な人が向いています。翻訳ではニュースや話題になっている旬なトピックを扱うことも多いので、常日頃いろいろな分野に幅広くアンテナを張り、感度が高い人は有利です。さまざまなトピック、やわらかい文章、かたい文章に柔軟に対応できると仕事の幅も広がります。


て本語
意外と母語である日本語が弱い方が多いです。TOEICハイスコアなのに残念な英訳をしてしまうタイプはこの傾向があります。原文の行間が汲み取れていない、背景知識を知らない、調べていないなど、日本語原文を深く読み込めていないのです。そうすると表面的な文字だけを置き換えた小手先の英訳になってしまいます。日本語力が高くないと原文の理解が不十分になり、結果、英訳のクオリティも低くなるということです。

 

翻訳するためには日本語の特徴を客観的に理解しておく必要があります。そのためのアドバイスは講義内でもふんだんに行っています。たとえば、日本語の厄介な特徴は、主語を明示しないことです。また英語のようにSVO、SVCなど順序立てて記述されておらず、「誰が何をどうする」を明確に意識して、情報を整理しながら読まないと、英訳は困難です。英訳する下準備として、日本語の原文をリライトしたり、登場人物の相関図をイメージしたり、主述関係をメモしたりと、自分なりに工夫する習慣をつけておくと、徐々に頭の中で整理しながら読めるようになってきます。

 

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翻訳者は指定のフォーマットで訳文の納品を求められます。納品方法もさまざまです。ファイルの圧縮やWEB上でのアップロード、セキュリティ対策など、最低限のコンピュータリテラシーがないと仕事になりません。近年では翻訳支援ソフトの活用を要求されることも増えてきました。今後は、取引の多いエージェントが推奨するソフトの操作方法をマスターする必要性も高まってくるでしょう。ファイルのやりとりや翻訳支援ソフトについては、クライアント依存が多く、都度覚えていくしかないので、講義中ではほぼ触れません。新しいことを自ら積極的に吸収していく姿勢が大事になります。

 

自己管理能力
プロ翻訳者として一番重要なのは、自分の翻訳スピードを把握し、クライアントに迷惑をかけないような慎重な納期設定を行うことです。自分が稼働できる実時間、作業スピードを把握し、無理なく依頼を引き受けないといけません。信用ベースの仕事なので、納期を守ることを第一に、目標の日にち、時間を設定し、逆算して動く習慣をつけましょう。

 

また、自分がどれくらいの量をこなせるかということは、収入にも直結します。安定的な収入を得るためには、できるだけ固定の仕事を増やしていくことが望ましいですが、その上で、単発の仕事をどの程度引き受けられるかどうかは、仕事のボリューム、スケジュール調整などの管理能力が肝になります。もちろん、睡眠や運動などの体調管理や、適度な息抜きの仕方も重要ですが、そうしたことについては、たくさんハウツー本が出ていますので、参考になさるといいでしょう。

 

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あらゆる仕事に共通しますが、翻訳も当然、作業に関わるまわりの人への配慮とマナーは重要です。訳文を納品して終わりではなく、その後の工程にも配慮して最低限レイアウトを整えて見栄えを良くする、申し送りのレターをつけるなどのマナーが求められます。また、納期を守れないと信用を失ってしまいます。たとえ数分でも納期に遅れそうな可能性があるなら、必ず事前に連絡しないといけません。フリーランス翻訳は電話やメールのやりとりのみで取引することも多いです。顔の見えない関係性だからこそ、尚更ビジネスマナーには気をつけて、お互いに気持ち良く仕事が出来る信頼関係を築きたいものです。

 


●ビジネス英訳科・基礎科体験レッスン

 

体験レッスンでは、短文の和文英訳を行いました。つまずきがちなポイントは、やはり日本語原文の解釈でした。ついつい原文の単語に引きずられて、表面的な文字の置き換えになってしまうようです。たとえば、「最初の契約書では〜」と始まる文章。多くの方が直訳し、「The first contract」を主語にしていましたが、目黒先生から「”First”ということは、この後に、”Second”、”Third”と続いていくのでしょうか?」という指摘が入りました。この場合は、最初の契約書と改訂版の契約書を比較しての話が続いていくことが予想されるため、「The original contract」と訳す方がベターと解説がありました。言われてみると、「確かにそうだな」と思うのですが、訳しているときはそこまで気づかないことが多いのです。

 

他にも、「アメリカでは〜」と始まる文章の場合、即座に「In America」と訳して文頭に持ってきがちですが、主語を先にもって来た方がわかりやすいので、文章の順番を変える工夫をした方が良い、日本人は前置詞から始まる文章を書きがち、など陥りがちなパターンとその改善点を多数ご紹介いただきました。


体験レッスンを通して、「単語の置き換えではなく、原文の意図を理解することが重要という意味が分かった。自分の読み込みが浅いことに気づかされた。」などの感想をいただきました。ぜひ、今回得たヒントを活かして、日々の学習やお仕事に活かしていただければと思います。

 

 

●おわりに
7つのスキルと学習アドバイスについて、実体験と具体的な事例をたくさん盛り込んでお話しいただき、かなり情報量の多い、濃い内容のセミナーでした。さまざまなトピックがありましたが、多くのスキルに共通するのは、「品質の高い訳文を納品するために妥協しないプロフェッショナルな意識・姿勢」だと感じました。「品質の高さ」には、クライアント、読み手への配慮と、訳者の仕事に対する姿勢が強く影響するのだと、あらためて気づかされました。

 

確かに、受講生の中でも実力が急速に伸びる方は、ビジネスマナーが良く、何事も素直に吸収していく熱心な姿勢の方ばかりです。プロ翻訳者として本格的に稼働した後、ずっと第一線で活躍し続けていくには、仕事に対する基本姿勢がとても大事です。エージェントも、そうした部分をよく見て評価しています。これからプロ翻訳者をめざされる皆さまも、ぜひそうした取り組み姿勢を意識しながら勉強に励んでいただければと思います。

 

お忙しい中、特別セミナーにご参加くださった皆さま、誠にありがとうございました。今回開催させていただいたセミナーと体験レッスンが、皆さまの勉強法の参考になりましたら幸いです。

 

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| イベントアルバム | 09:29 |
中国語翻訳コース特別セミナーレポート「翻訳のプロセスを理解するために」

9月8日、多くの方にご参加いただき、特別セミナー「翻訳のプロセスを理解するために」を開催しました。講師は現役翻訳者で、中国語翻訳者養成コース本科2を担当されている椙田雅美先生です。

 

今回のセミナーでは、翻訳者はどのようなプロセスを経て訳文を作っているのか、その詳細について解説していただきました。セミナーでは多くのお話がありましたが、その中から一部をご紹介いたします。
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まず、翻訳の4プロセスについて提示がありました。

 

〜澗療なテーマの把握と訳出の方向性決定
原文の読解
L語の選択
ど兵舛粒稜

 

前提として、プロ翻訳者に求められる訳文とは、依頼者の要望、訳文の用途に合わせた「仕事としての翻訳」であるとのことでした。単に原文通りに訳すのではなく、あくまで翻訳を依頼した人の意図に合った訳を作る、というのは当たり前ではありますが、何のための翻訳なのかという基本を改めて確認することができました。先生は例として、「海外で保険を使うようなトラブルに見舞われた場合、依頼者としてはお金を出してまで翻訳を依頼するのだから、保険がおりるような訳がほしい」と説明されましたが、分かりやすいですね。

 

次に各プロセスについての具体的な説明です。

 

〜澗療なテーマの把握と訳出の方向性決定
原文を書いた作者の意図や文章の用途が、翻訳を依頼した人の意図や訳文の用途と違うこともある。例えば原文が「専門的」であっても、依頼者の希望が「分かりやすく」ということもあるし、原文は「説明文」だが、依頼者から「広告コピー的に」訳してほしい、というオーダーが出ることもある。全体的なテーマを把握した上で、どのように訳せば依頼者の要望、訳文の用途に合わせた「仕事としての翻訳」になるのか考え、訳出の方向性を決定する

 

原文の読解
まずは文法通り、辞書通りに読解する。その上で、原文のテーマにおいて、一文、一語がどのような意味で使われているか理解する

 

L語の選択
決定した訳出の方向性に基づき、適切な訳語を選択していく。翻訳の原則は、「足さない、引かない、変えない」。ただしそれは「文章全体の意味を、足さない、引かない、変えない」ということであって、依頼者の要望、訳文の用途によっては「文章全体の意味さえも足す、引く、変える」ということもありえる。冒頭でも出ましたが、あくまでも依頼者の意向を最優先することが大事なのですね。

 

ど兵舛粒稜

最優先事項として、誤訳、訳抜けはないか、単語、表現に統一感はあるか、自然な日本語の流れになっているか、事実に相違ないか、矛盾はないか

 

最終確認として、誤字脱字はないか、フォント、レイアウトなど形式の確認をし、最後にもう一度、誤訳、訳抜けがないか確認する。今はパソコンでの作業なので、誤字というよりも変換ミスについて確認するということでした。翻訳ではない業務でも、あわてて入力するとよく発生するミスですよね。

 

その後二つの短文の例を紹介してセミナーは終わりました。

 

翻訳作業の流れと、それぞれのプロセスの重要ポイントについて、よく理解することができました。同時にプロの翻訳者が細心の注意を払って訳文を作成しているということについても知ることができ、改めて、大変だけれども非常にやりがいのある仕事だと感じました。

 

参加された方からは次の声が寄せられました。
・翻訳のプロセスや基本原則などについて詳しく説明していただき、翻訳についての理解が深まり大変勉強になりました。
・実際にプロのお話が聞けてよかったです。
・具体的な例文を交えて説明してくださり、とても分かりやすかったです。

 

ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。

 

アイ・エス・エス・インスティテュートでは、今後もみなさまのお役にたつ魅力的なセミナーを企画してまいります。

 

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| イベントアルバム | 10:12 |
英語通訳コース特別セミナーレポート 「プロ通訳者になるための勉強法」


先日の8月31日(金)に東京校で、9月1日(土)には横浜校で、秋の特別セミナー「プロ通訳者になるための勉強法」を開催しました。講師は、英語通訳者養成コースの榊原奈津子先生です。

 

このセミナーでは通訳者になるために必要なスキルとその学習法、そして学習を続けるために必要なモチベーションを保つコツを、先生の実体験を基にお話しいただきました。

 

 

丸通訳学校に入るのに必要な語学力
「通訳には高い英語力が必要だと思われがちですが、それだけではなく美しい日本語を話す能力も必要なのです。日本語ネイティブの私たちは、普段きれいな日本語を話すことをあまり意識していないかと思います。しかし通訳者として現場に立った時、聴衆は日本語ネイティブとは限りません。そこで、聴衆の誰もがわかるように明確な日本語で伝える必要があるのです。」

 

丸通訳者に必要なスキル
 単語力  構文力  リスニング力  知識

「通訳に欠かせないスキルは4つ挙げられます。どれかひとつだけ優れていても通訳ができるとは限りません。全てのスキルを総合的にプロのレベルまで上げることが重要なのです。」

 

丸通訳学校に通うメリット
「事前にレベルチェックテストを受けて、ご自身の実力に応じた最適なクラスに振り分けられているので、同じレベルで同じ目的を持った仲間に出会えます。またネットワークづくりをすることで通訳の現場に出てからお互いにサポートすることができます。」


質疑応答の時間では、「シャドウイングの効果は?」「仕事や育児で忙しく勉強時間を確保するのが厳しいのですが、先生はどう工夫しましたか?」等、勉強法に関する疑問点に加えて、既に通訳訓練を始めていらっしゃる方からもご質問をいただき、榊原先生はひとつひとつの質問に熱心に答えていらっしゃいました。

 

最後は榊原先生から本日のセミナーに参加されていた皆さんに向けての熱いメッセージです。

訓練は地道な作業ですが、続けていれば必ず成果が伴います。そのためにはモチベーションを保つことが重要です。目標は低く、近く設定し、楽しみながら学習しましょう!


このセミナーでは、これから通訳訓練を始める方、通訳訓練で伸び悩みを感じている方にもプロ通訳者を目指すのに必要な情報をお伝えできたのではないかと思います。

 

アイ・エス・エス・インスティテュートでは、皆様の「やる気」「目標」を後押しできるようなセミナーを今後も企画・実施していく予定です!お忙しい中ご参加くださった皆様、誠にありがとうございました。

 

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| イベントアルバム | 09:05 |
中国語通訳コース特別セミナーレポート「通訳者の仕事の裏側―訳出以外で大切なこと」

ISSインスティテュート東京校では9月2日に、多くの方にご参加いただき「通訳者の仕事の裏側‐訳出以外で大切なこと」というテーマでセミナーを開催しました。講師は、現役通訳者で中国語通訳者養成コース通訳科1クラス担当でもある徳久圭先生です。
当日は様々なお話がありましたが、その一部をご紹介いたします。

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最初に、「業務上のハプニングについて」のエピソード紹介がありました。

 

・シンポジウムで、挨拶原稿なしと聞いていたが、本番では登壇者が内ポケットから原稿を取り出し、すごいスピードで読み上げる。
・事前にもらっていた講演用パワーポイント資料が、講演当日全部差し替えられていた。

 

通訳者に最高のパフォーマンスを出してもらいたいならば、事前に提供できる情報や資料はなるべく出していただけると助かります。中国語と日本語が話せれば何でも通訳できるわけではありません(後述)。

 

次に「通訳者についてのよくある誤解」についての紹介です。

 

・話せれば訳せる
以前「通訳者さんて楽でいいよね、口先でちょろちょろっと話していい日当がもらえるんだから」といわれたことがあります。後でお話するように、特に高度な内容の仕事では事前準備が必要なので、中国語や日本語が話せれば訳せるわけではありません。

 

・言った通りに訳してください
「私が言った通りに日本語を一個一個そのまま中国語に訳してくれればいい」と言われることがありますが、日本語と中国語の構造は全然違いますし、通訳者はただ単に単語を一個一個置き換えているわけではありません

 

・普通の事しか話さないから
「難しいことは言いませんから安心してください」と言ってくださるのですが、その方にとって普通でも、業界外の人にとっては普通ではないことは沢山あります。「普通のこと」を信じて現場に行くとひどい目に遭いますので、やはり予習は必要ですね。

 

通訳者を使う側の認識と、実際に通訳する側との認識にギャップを感じます。これを埋めるのは結構大変なことと思います。通訳の大変さが分かっておらず、その場で何でも訳せると思っている方が多いのではないのでしょうか。

 

最後に、例として、過去に対応したシンポジウムでの通訳業務の際の事前準備について説明がありました。

 

・事前に提供されたパワーポイント資料を読み込み、自分で中国語から日本語にできない単語をマーカーでチェックする
・単語をピックアップしてエクセルで単語帳を作る
・人名、数字は前後の情報と全く関係なく突然出てくる可能性があるので、要注意
・現場で単語帳を見ている時間はないので、全部暗記しておく
・音にすぐ反応できるように、スマートフォンの録音アプリを使って単語帳から中国語・日本語の順番で録音し、中国語が出たら日本語ですぐに言う訓練(クイックレスポンス)をしておく
・時間があれば、関連資料を読んで、背景知識として頭に入れておく

 

「どのようなことがあってもクライアントのために全部訳して差し上げよう」というホスピタリティがないとできない仕事だと思います。そのために地道な事前準備や予習をするわけです。

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通訳の仕事は、準備9割・現場1割というお話もありました。今回のセミナーを通じ、プロの通訳者は、様々な困難を乗り越えながら、本番で最高のパフォーマンスを発揮するために、地道な努力を積み重ねていることを改めて感じました。

 

セミナーにご参加いただいた方からは次のような声が寄せられました。

 

・今まで聞いたことがないお話を聞かせていただき、ありがとうございました。大変面白く、良い勉強になりました。
・現状を知ることのできる、具体的なお話でした。
・とても明るいセミナーで楽しかったです。仕事を受けるまでのプロセスもよく分からなかったので、とても助かりました。


セミナーにご参加いただき、ありがとうございました。次回もご期待ください!

 

 

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| イベントアルバム | 09:03 |
中国語ビジネスコミュニケーションコース特別セミナーレポート「仕事でも使える中国語口語学習法」

3月17日、多くの方にご参加いただき「仕事でも使える中国語口語学習法」というテーマでセミナーを開催しました。

 

講師は中国語ビジネスコミュニケーションレベル2担当の張意意先生です。具体的なアドバイスがたくさんありましたが、今回はその一部をご紹介いたします。

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まず最初に、中国語でのコミュニケーションでは、相手の言っていることを理解する必要があるため、中国語の方言の違い、発音の違いについて説明がありました。

 

丸中国人の話し方の特徴について把握する

今はネットの動画で色々な地方の発音を聞くことができるので、台湾の国語(標準語)は福建人の話し方に近いことや、東北地方の方言は二人転(東北地方の伝統芸能)を聞くと特徴が分かります。標準語との違いには規則性があるので、それを把握し、区別がつかない時は必ず確認するようにすれば心配ありません。


例えば標準語の「王(wang)さん」を上海人が発話すると「黄(huang)さん」に聞こえるので、「黄色の黄さんですか、横線三本に縦一本の王さんですか?」と確認します。

 

中国語の方言のリスニングは外国人にとって大変ですが、規則性を知り、自分で聞き取ったことが不明瞭であれば、恥ずかしがらずに必ず確認すれば、安心ということが分かりました。中国人同士でも確認が必要ならば、外国人にとっては必須といってよいですね。

 

丸言葉を学ぶということは、真似することでもあるので、音声教材を聞くだけでは不十分

中国語を話す時の口の形、どの筋肉を使っているのか、息の吐き方、吸い方など、顔を見て細かく観察することも必要です。例えば、動画を見ながら自分の好きなタレントや、女優さん、俳優さんの真似をしてみます。この時はやや大げさに真似てみるとよいでしょう。


お手本を真似して勉強することは初級段階と言っていいので、さらに上級をめざすのであれば、次は自分の言葉で話せるように練習していくようにします。自分自身に合った発音、スピード、表現ができるようにすることが大事です。教材は、中国語って素晴らしいな、だから自分は中国語が好きなんだ、と思えるような素材を使えば、学習にも積極的に取り組め、かつ長く続けることができます。覚えた言葉やフレーズは、実際にどんどん使ってみることが大事です。学校で学ぶメリットは、その言葉がどの場面で使えるのか、事前に教室で試したり、先生に確認ができたりすることです。

 

リスニング練習であれば、音声教材があればできますが、発話の練習は動画を活用する、ということは新鮮でした。まずはお手本になりきって、そっくりに話せるようになることをめざしてみましょう。自分に合った教材(素材)の選択も大事ですね。

 

丸文章の朗読が口語上達の秘訣

毎日少しずつでよいので、文章を朗読する練習を続けましょう。朗読することはアウトプットの練習になります。上手に話せるようになりたければ、沢山発話することです。朗読練習を通じ、中国語の四声、リズム、区切り方を身につけるとともに、中国人のロジックも理解できるようになります。練習は毎日続けることを習慣づけ、結果を出すことを急がずに、着実にレベルアップすることをめざしましょう。

 

外国語学習に限らず、どのようなことでも同じかもしれませんが、結局は長く続けられる練習を積み重ねていくことが上達の秘訣ということが分かりました。

 

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参加者の皆さまからは次のような声が寄せられました。


・学習の要点を分かりやすく、楽しく教えていただいてありがとうございました。
・口語の学習は最近滞っていたのですが、有意義なお話を聞くことができ、改めて頑張ろうと思いました。
・とても興味深いお話しでした。今後のためになると感じました。
・先生のお人柄が伝わってきてよかったです。


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お忙しいところ参加された皆さま、ありがとうございました。

アイ・エス・エス・インスティテュートは今後も皆さまのお役に立つセミナーを企画してまいります。次回をお楽しみに!

 

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| イベントアルバム | 09:00 |
中国語通訳コース特別セミナーレポート「通訳者に学ぶ日本語デリバリーの方法」

3月10日、多くの方にご参加いただき「通訳者に学ぶ日本語デリバリーの方法」というテーマでセミナーを開催しました。講師は現役通訳者で、中国語通訳者養成コース通訳科1クラス担当でもある徳久圭先生です。当日は様々なお話があり、練習も行いましたが、その一部をご紹介いたします。

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まず最初に、「デリバリーの重要性について」説明がありました。

※「デリバリー」とは、話し方のことです。

 

丸通訳者は音声を聞き取って、理解し、言語を変換し、発話する。
丸クライアントは、聞き取り・理解・変換については評価することはできない。最終的には通訳者の発話のみで良し悪しが判断される。
丸デリバリーの質が通訳者の評価を決めるといってよい。
丸通訳した中身がどんなに素晴らしくても、デリバリーが悪いと、通訳者としての評価が下がる。

 

通訳訓練をしていると、どうしても訳出の方ばかりに神経を使ってしまい、デリバリーがおろそかになることがあります。先生のお話を聞いていて、クライアントの立場からすれば、最終的には通訳者の口から出てくる言葉の質で評価される、ということに非常に納得しました。次に具体的に悪い例をあげての説明が続きました。

 

丸声が小さい、聞こえない、声が高すぎる、低すぎる、語尾上げ、冗語が多い、速すぎる

 

どれも聞き手にストレスを与えるものですが、特に語尾上げは、その箇所が気になってしまい、話の内容に集中できなくなるとのことでした。また、音声について気を使う人はあまり多くないが、非常に大事であるということを強調されていました。また、日本語母語者にとっては日本語訳を磨くことが重要であり、中国語母語者は聞き手にストレスを与えない日本語を話すことが大切とのお話がありました。

 

次に、上記の説明を踏まえ、参加者全員で話し方ナレーションの練習を行いました。

 

架空のCMにナレーションをつけるという練習です。まず最初に原稿が配られ、どのように話すか考えてもらいます。内容は「介護用品」「スポーツ用品」「食品」の3種類です。種類が全く違うので、それぞれに合った話し方を工夫する必要があります。


先生から15秒程度で話し終えられるようにとの指示があり、ヘッドセットを付けて全員一斉にナレーションを録音しました。それから、隣の人同士席を交換して音声を聞き、お互いに評価し合いました。この日初めて会った人同士でも、和気あいあいと話し、かなり盛り上がりました。

 

18春_中通セミナー1.jpg

 

最後に先生のお手本が披露されました。「通訳者は役者でもなければならない」とのことで、BGMも流して本格的にナレーションをつけます。さすがに先生です!それぞれの商品に合わせた見事なナレーションで、参加者席からは拍手や笑い声が起きていました。

 

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参加者の皆さんからは次のような声が寄せられました。


・ユーモアあふれた素晴らしい内容でした。
・デリバリーの重要さを具体的に意識したことがなかったので、大きな気づきになりました。
・自身の問題点を改めて意識させました。
・自分が考えていた通訳に必要なスキルとは違う幅広さが求められていることを知り、目からウロコが落ちました。


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セミナーにご参加いただき、ありがとうございました。次回もご期待ください!

 

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| イベントアルバム | 11:31 |
英語翻訳コース特別セミナーレポート「プロ翻訳者が教える英文法強化トレーニング」

3月6日(火)、東京校にて、英語翻訳者養成コース春期特別セミナー「プロ翻訳者が教える英文法強化トレーニング」を開催いたしました。講師は今野由紀子先生。30年以上にわたって、幅広い分野の翻訳を手がけてきたベテランのプロ翻訳者です。当校で総合翻訳科・基礎科1、基礎科2クラスの講師をご担当されています。このセミナーでは、翻訳者になるために英文法がいかに重要か、また英文法強化トレーニングの具体的な方法について、お話しいただきました。

 


丸翻訳者にとっての英文法は、スポーツにおける基礎体力!

「翻訳」は、世間一般的に言われる「英語力」とはまた別物。TOEIC高得点、英会話がペラペラ、英文もスラスラ読める…というだけではなく、原文の意味を一語一語正確に、緻密に理解し、忠実に再現するという非常に高度な正確性が求められます。実は、英語が得意という方でも、多くは「なんとなく大体意味がわかる、通じる」というレベルで、翻訳するにはスキルが不足しているのだそう。翻訳は単なる知識ではなく、技能。職人技ともいえます。


今野先生は、翻訳はスポーツに近いと考えているそう。一人前になるためには、長く厳しく辛いトレーニングが必要。地道に一歩一歩積み上げていかなくてはいけません。そして、スポーツにおける「基礎体力づくり」は、翻訳では「英文法強化」になります。トップアスリートを目指すには当然、日々の基礎体力づくりと技術トレーニングが必要ですよね。小手先の技術だけでどうにかなるものではありません。


同様に、プロ翻訳者になるためにはまず、徹底的に英文法を勉強し、基礎体力を上げる必要があります。並行して翻訳技術の訓練を行い、訳出スキルを磨いていきます。今野先生が言うには、英文法の重要性をないがしろにすると、ある程度のレベルまでいくと必ず伸び悩むのだそう。「いまさら英文法はいいから、はやく翻訳技術を学びたい!」「はやく訳出スピードを上げたい!」という受講生も多いのですが、やはり基礎力がないとスキルアップ、スピードアップはできないので、焦らずじっくり基礎固めをするように指導しているそう。すると案外、基礎が完成すると実力が飛躍的に伸びるそうです。急がば回れということですね。

 


丸おすすめの英文法書のご紹介

今野先生おすすめの英文法書や辞書を多数ご紹介いただきました。その中から一例をご紹介します。


「英文法解説」(江川泰一郎,金子書房)
今野先生が大学受験のときから愛用しているという、昔からある定番の1冊です。解説が詳しく、豊富な例文が載っており、非常に信頼できる参考書。


「表現のための実践ロイヤル英文法」(綿貫陽 マーク・ピーターセン,旺文社)
こちらは「ロイヤル英文法」よりも上級者向けの本です。マーク・ピーターセンによるネイティブ感覚での文法解説が充実しており、ライティングの際に非常に参考になります。レギュラーコースの「総合翻訳科・基礎科1」クラスでテキストとして使用しています。


「日本人の英語」シリーズ(マーク・ピーターセン,岩波新書)
今野先生が文法書の中で一番衝撃を受けたという一冊が「日本人の英語」。この本を読むまでは、「名詞に冠詞がつく」と思っていて、a なのか the なのかで迷っていたそう。おそらく、ほとんどの方がそういう認識だと思います。しかし、マーク・ピーターセンによると、その考え方はナンセンスで、根本的に概念が異なるそう。あえて言えば「冠詞に名詞がつく」としか言いようがないのだとか。それってどういう意味?と思った方は、ぜひ、一読してみるとよいでしょう。


英文法書を選ぶポイントは、自分の目的に合っているか内容を確認すること。

たとえば、「自動詞と他動詞の違いを知りたい」など具体的な目的を持って、解説を比較してみると、どの本が自分に合うか判断しやすくなります。書店に足を運んで、実際に解説を比較してみることをおすすめします。


丸英文法の勉強法


マル英文法書を常に手元において、毎日のように読む習慣をつける
英文法書は1回読めば終わり、というものではなく、辞書のように何度も繰り返し引いて読むものです。今野先生は今でも、翻訳の仕事の際に英文法書を確認するそうです。


マル紙辞書を読む習慣をつける
辞書は文法解説と用例が充実しているので、知らない単語の意味を調べるだけでなく、読み物としても優れています。たとえば、ライティングの際に助動詞や前置詞で迷ったときなど、あやふやな知識の補強に役立ちます。電子辞書は携帯に便利ですが、画面が小さいので、例文をすべて確認するには、何度もボタンを押す手間がかかります。その点、紙辞書は一覧性が抜群。解説と用例を読むには、紙辞書の方が圧倒的に使い勝手が良いです。


マル対訳本を使って精読の訓練をする
精読とは、一語一語緻密に読み込んでいくこと。翻訳に欠かせないスキルです。今野先生のおすすめは、講談社のバイリンガル・ブックスシリーズ。見開きで左右に英語と日本語で対訳が書かれています。新渡戸稲造の「武士道」や、「英語で話す日本の文化」など、勉強になるテーマが充実しています。使えそうな表現はノートに書き出しておくと参考になります。


マル英文の構造分析の訓練をする
英文を構造として理解するために、どのような文型で成り立っている文なのか分析する訓練です。下記のように、主語(S)、動詞(V)、目的語(O)、補語(C)、修飾語(M)のどれにあたるのか、また修飾語がどこにかかっているか、関係代名詞の先行詞はどれか、などを緻密に分析します。


Advanced technology of communication

                  S   

has enabled us to enter global markets
        V         O            C
    that      have been previously  inaccessible.
関係代名詞        V          M(修飾語)       C
   (主格)


「総合翻訳科・基礎科1」クラスでは、この構造分析のトレーニングを、翻訳訓練とあわせて毎週行っています。修了生からは、「今まで単語の羅列にしか見えなかった英文が、単語ひとつひとつの関係性が浮き立って見えるようになった」、「英文を構造として理解できるようになったことで、読むスピードが上がった」という声をいただいています。構造分析ができないときは、英文法知識があいまいな証拠。自分の弱いところが明確になるので、知識補強が効率よく出来ます。


丸その他翻訳に役立つ勉強法


マル新聞を使って、毎日コラム記事などを要約し、それをさらに訳す
文章の内容を整理し、要旨をつかむ訓練と、訳出訓練の他、語彙や表現を増やす訓練にもなります。


マル良い本をたくさん読む
語彙・知識を増やすためには、やはり多読が必要。手軽に読める新書本などをたくさん読み、知識の幅を広げておくと、翻訳する際の助けになるとのこと。すばやく大意・要旨をつかむ訓練にもなります。


丸英文法力チェック・クイズ

英文法の重要性を皆さまが理解したところで、英文法力をチェックするクイズを行いました。簡単な短い英文の文法構造を正確に理解しているかどうかを確認します。皆さま、文章自体の意味は理解されていますが、細かい文法の質問をされると、詰まってしまうようです。たとえば、この一文。


 You like that musician? I tell you, he is anything but an artist.


意味としては、「あのミュージシャンが好きなの?いいかい、彼はアーティストだなんて言えたものじゃないよ。」で、皆さま大体そのように訳されていました。しかし、「この文章中の but の品詞は何でしょう?」と質問されると困ってしまう方がほとんど。接続詞の but ではないようだけど、何だろう…と一瞬沈黙が。正解は前置詞です。「artist」という名詞の前にある、前置詞の but です。辞書にも解説と用例がたくさん載っていますが、今まで気にとめたことがなかった、という方もいらっしゃいました。他にも仮定法の would や could を過去形と間違えてしまったり、a と the の冠詞の違いや、コロンの有無の違いだけで、文章の意味が全く異なってしまう例を紹介しました。


クイズを通して、参加者の皆さまも、翻訳する際に、原文をいかに細部まで正確に理解する必要があるか実感したようです。文章が長く、構造が複雑になればなるほど、意味を正確に理解するのが難しくなってきます。そのよりどころとなるのが、英文法の知識なんですね。

 

丸英文法強化に近道なし

英文法を強化するためには、やはり大量に読む、書くといった地道な訓練が欠かせません。ただ読むだけでは身につかないので、ノートにポイントをまとめる、英文の構造分析を行うなど、何かしら手を動かしながら、知識を自分のものとして吸収していかなくてはいけません。一朝一夕には身につきませんが、鍛えた文法力は翻訳のよりどころとなり、自分の訳出の自信につながります。翻訳をしながらも、いまいち自分の文法力に自信がない、原文の解釈に迷いや不安がつきない…という方は、じっくり腰を据えて、基礎体力づくりに取り組みましょう!


お忙しい中、特別セミナーにご参加くださった皆さま、誠にありがとうございました。本日のお話が、皆さまの勉強法の参考になりましたら幸いです。

 

 

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