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英語翻訳コース特別セミナーレポート「<金融・IR翻訳>専門分野を知り、プロ翻訳者への第一歩を踏み出す」

 

9月4日、アイ・エス・エス・インスティテュート東京校にて実施いたしました特別セミナー「<金融・IR翻訳>専門分野を知り、プロ翻訳者への第一歩を踏み出す」。たくさんの方にご参加いただき、大変ありがとうございました。

 

今回のセミナーでは、グループ会社で日本最大の翻訳会社である株式会社翻訳センターで品質管理業務に携わる担当者より、翻訳市場の現状をお知らせするとともに、翻訳者を取り巻く環境の変化や、これから翻訳者をめざす皆さまへのメッセージをお伝えしました。セミナーの一部を抜粋してご紹介します。


「これからの翻訳者は、ツールとの共存が求められます」

 

最初に登壇した、品質管理推進部部長からは、分野別に翻訳業務の需要と供給についてお知らせしました。需要は引き続き増加を続けている一方で、供給が追い付いておらず、特に日→英翻訳者は不足しているとのことでした。


また、これまでと大きく変わっていることとして挙げられたのが、各分野とも翻訳支援ツール使用案件数の増加でした。翻訳センターでもツールの使用割合が高くなっており、その結果は、翻訳者採用の選定基準にも反映され、訳文の品質とともに、ツールへの対応力も選考の際に重要視するポイントとなっているとのことです。

 

続いて、金融法務営業部の品質管理責任者から、同部門の現状についてお話いただきました。同部門では金融や法務以外にもいろいろな分野・種類の翻訳業務を扱いますが、安定して発注があるのは、やはり「契約書」「IR文書」。特にIR関連の文書は、情報開示の義務化により、市場規模が2倍となる予測もあり、狙い目の分野とのことです。

 

「翻訳者トライアル」では「対応力」が合否の分かれ目に

次は、プロ翻訳者をめざす方の関心が高い「翻訳者トライアル」における「翻訳力」と「対応力」についてお話いただきました。

 

分量の少ないトライアルにおいて、誤訳やケアレスミスは致命的であること、また、正確な調査、表記ルールや訳出指示を必ず守ることなどが伝えられました。


「丁寧な見直しでミスは解消できるので、提出前にもう一度確認することをおすすめします。通常、翻訳会社が行っているトライアルは1度受験すると、一定期間(翻訳センターは1年間)が経過しないと再受験ができません。受験機会を大切にしてください。」

 

そして、翻訳力とともに評価の対象とされているのが対応力


「トライアルにも関わらず課題文に対する質問が多かったり、訳文に対するコメントが長かったりしますと、調査力や専門知識について評価を高くできません。PCリテラシーも重要で、すぐに何でも問い合わせるのではなく、まずは自分で調べてみることを心がけてください。」

 

「今、求められる翻訳者像」

 

最後に、「今、求められる翻訳者像」をお伝えいただきました。

 

●新しい技術に前向きな人
「翻訳支援ツール」や「機械翻訳ソフト」、「ポストエディット」といった、新しい技術や業務形態に柔軟に対応できる方には、今後お仕事のチャンスが増えるでしょう。翻訳者の役割が変わってきており、その変化に対応することがお仕事の獲得につながります。

 

●参考資料の確認や調査を怠らない人
翻訳会社やクライアントから提供される参考資料(用語集やスタイルガイドなど)を細かく確認、調査することで、専門外のお仕事を依頼されてもバックグラウンドをカバーできます。

 

●スピード感のある人
翻訳支援ツールや機械翻訳ソフトの使用機会が増え、以前に比べ、作業スピードが短縮化されています。こうした変化を意識してお仕事に携わってくださる方に依頼が増えています。

 

●翻訳訓練の経験がある人
スクールでの翻訳訓練の経験は、翻訳の基礎知識をお持ちであることと認識しています。上記のように、調査力を高めることにより、バックグラウンドをカバーできるので、翻訳会社としても、成長を期待できます。

 

翻訳者の役割は大きく変化していますが、状況を理解して柔軟に対応することで、お仕事を依頼され続ける翻訳者になれるのです。

 

アイ・エス・エス・インスティテュートは、これからも、翻訳者をめざす皆さまをサポートし続けます。

 

 

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英語翻訳コース特別セミナーレポート「AI時代の今、翻訳者をめざす方に知っておいてほしいこと」

 

9月6日(金)、東京校にて、英語翻訳者養成コース特別セミナー「AI時代の今、翻訳者をめざす方に知っておいてほしいこと」を開催いたしました。

 

講師は西山耕司先生。主に日英翻訳を専門に、長年にわたって社内通訳・翻訳を経験され、現在は機械翻訳業界の第一線で活躍されています。当校では上級者向けのクラス、「総合翻訳科・本科」と「ビジネス英訳科・本科」において英訳の指導をご担当されています。


今回のセミナーでは、機械翻訳のお話を中心に、これからの時代にプロ翻訳者に求められるスキルとマインドについてお話しいただきました。

 

●機械翻訳の現状
AI技術の進化により、機械翻訳の精度は飛躍的に向上しています。一番の特徴は、「機械がデータを蓄積して学習していく」ということです。今や開発者にもどんな訳文が出てくるか予想がつかないほど、AIの進化が進んでいるようです。

 

どれくらいの訳出精度なのか、医薬、法務、金融、会社規約、ビジネスメール、広告コピーなど、いくつか実際の対訳例をご紹介いただきました。口語調のビジネスメールや広告コピーは苦手なようですが、かためのビジネス文書に関してはかなりの精度です。

 

その理由はAIを活用した自動翻訳の仕組みにあります。機械翻訳では、用語集や過去の対訳データを蓄積し、使用頻度の高い対訳を瞬時に検索、参照することで訳出を行っています。専門分野別データベースを構成することも可能です。同じ単語でも専門分野ごとに適切な訳語が異なりますが、機械翻訳にかける際に、「金融」、「特許」など分野を選択すれば、より精度の高い対訳を提示してくれます。つまり、機械翻訳は専門用語や定訳、定番の言い回しに強いと言えます。

 

訳出のもとになる参照データによって結果が変わってくるので、企業ごとにカスタマイズもできます。社内文書の過去の対訳データを取り込めば、オリジナルのデータベースが構成され、企業がよく使う表現をAIが学習し、使えば使うほど、より精度の高い適切な訳出ができるようになります
さらに、短い文書であれば数秒で、長い文書でも数分でできてしまうという驚異のスピードを誇ります。機械翻訳の最大のメリットはこの圧倒的なスピードにあります

 

それだけ聞くと、「やはり、人間の翻訳者は勝ち目がないのでは? AIに翻訳の仕事を奪われてしまうのでは?」と不安になると思いますが、実は全くそんなことはありません。

 

●機械翻訳の弱み
機械翻訳は、ただひたすら、1センテンスごとに置き換えていく作業の積み重ねになります。なので、改行などで一文が割れてしまうと、おかしな訳になってしまうエラーが生じます。また、用語集や過去の対訳データからデータをひっぱってきて機械的に置き換えてしまうので、文脈にそぐ合わない訳語をあてはめてしまうことも多々あります。
なので、狙い通りの訳出をさせるためには、まず原文をチェックし、機械翻訳にかけやすい状態に修正する必要があります。場合によっては、原文のリライトも必要になります。これを「プリエディット」と言います。また、機械翻訳された訳文をチェックし、誤訳の修正や読みやすいように編集をかける「ポストエディット」も必須です。最後には必ず、人間の目で原文と訳文を照らし合わせてチェックをする必要があります。

 

ただ原文をコピペするだけで簡単に機械翻訳できると誤解されている方が多いと思いますが、実は実用レベルの精度の高い機械翻訳には、人間の手による適切な運用管理が不可欠なのです。どんなに性能の高いAIでも、でたらめに対訳データを入れてしまうと、精度の低い訳出になってしまいます。入れていいデータの判断や、適切な操作には正しい知識が求められます。

 

そして、当然のことですが、機械には「意思」がありません。「前後の文脈を見て文章の意図を汲む」と言った高度な読解や、「読み手に響くメッセージを打ち出す」といった表現の工夫はできません。そのため、いわゆる「意訳」ができないので、広告コピーのようなマーケティング翻訳などは苦手です。「意思を持って相手に刺さるような文章を書けるのは人間だけ」という西山先生の言葉が印象的でした。

 

今のところ、クリエイティヴライティング、またはそれに準じる翻訳作業に関しては、まだまだ人間がやらないといけないというのが現状のようです。

 

 

●ローエンド案件とハイエンド案件
今後は、以下のような住み分けが進んでいくだろうと予想されています。

 

ローエンド案件(読むための翻訳→機械翻訳で完結可)
ハイエンド案件(書くための翻訳→機械翻訳+ポストエディットまたはフル人力で刺さる文章に)

 

ローエンド案件とは訳出の精度が高くなくてもよい、というような案件です。たとえば、英語ができる研究者が、英語の参考資料を読む時間を短縮するために、ざっくり日本語訳してほしいときなどです。もし誤訳があっても、専門知識があるので何のことか見当がつきますし、気になるところだけ原文を確認すれば済みます。

 

対照的に、ハイエンド案件の場合は、訳文だけで読者に正確に伝える、精度の高さが求められる案件です。たとえば書類審査を通すために説得力を持たせたい文書や、読み手に購買意欲をわかせるための広告文書などです。このような案件は今後もずっと人間の力が必要とされます。入念なポストエディットを行うか、または最初から機械翻訳を使わずに人力で翻訳を行って、精度の高い訳文に仕上げます。

 

●今後、翻訳者に求められるスキル
今後は、翻訳者にハイエンド案件に対応できる実力が求められるのは確実です。
つまり、質の高い翻訳スキルまたは質の高いポストエディットのスキルです。できれば、両方のスキルを持ち合わせて、案件によって柔軟に対応できることが理想です。

 

海外では機械翻訳の台頭にともない、ポストエディターの需要が爆発的に高まっているので、日本でもその動きがくるだろうと予想されています。
先に述べたとおり、機械翻訳を正しく使いこなすためには、機械翻訳の仕組みを理解し、かつソース言語とターゲット言語に精通した人間が必要です。
その特性から、今まで英語ネイティブが行っていた英訳チェックも、バイリンガルの日本人が行うように変わってきています。機械翻訳によって非英語ネイティブにも英訳・英訳チェックのチャンスが拡大しているのです。

 

西山先生は、「これからはAIを育てる人材が求められる」とお話しされていましたが、良質な対訳を見極められる、機械翻訳を自在に使いこなせるだけの高度なスキルを持った方は、今後も仕事の需要は高いでしょう。

 

プロ翻訳者の中には機械翻訳を上手く使いこなして仕事をしている方も多いようです。機械翻訳は翻訳者にとってのライバルではなく、実は強力なサポートツールなのです。
今後、翻訳者には機械翻訳と仲良く共存していく姿勢が求められます。

 

また、翻訳の仕事だけで考えず、機械翻訳が浸透することで英語ネイティブと非英語ネイティブのハンディキャップがなくなり、世界中の人が母国語で好きなことを掘り下げられる世の中になる、その動きに自分が勉強したことを活かして貢献できる、そうした広い視野で考えてほしいというお話もありました。
時代の変化に対応できる柔軟性やポジティブなマインドもとても大切です。

 

●おわりに
機械翻訳の現状と今後翻訳者に求められるスキル、学習アドバイスについて、実体験を盛り込んでお話しいただきました。
「一番大切なことは、時代の変化を受け入れ、好きなことをやり抜くこと」という力強いメッセージに励まされた方も多いのではないのでしょうか。また、「機械翻訳がどれだけ浸透しても、英語の勉強は必ず役に立つ。怖がっている暇があったら、勉強して実力を磨くこと」という叱咤激励もありました。
これから翻訳者をめざす皆さまには、先生のメッセージを思い出して、ぜひ勉強を続けていただければと思います。
お忙しい中、特別セミナーにご参加くださった皆さま、誠にありがとうございました。
今回のお話が、皆さまの参考になりましたら幸いです。

 

 

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英語通訳コース特別セミナーレポート 「現役通訳者に聞く、30〜40代の過ごし方」

 

2019年秋、英語通訳者養成コースの特別セミナーでは、通訳・翻訳の現場で第一線で活躍されている西山より子先生にお話を伺いました。

 

通訳・翻訳に関わるようになったきっかけ、仕事と子育て、勉強との両立、忙しい中での時間管理術から実践されていた自己学習法まで様々なお話をお伺いすることができましたので、その一部をセミナーで出てきたキーワードと共にご紹介します。

 

●20代、翻訳からのスタート
大学卒業後、電機メーカーの海外営業に配属になり、様々な業務の中でも取引先の外国人のアテンド通訳やEメールの翻訳にやりがいを感じ始めたそうです。それから本格的に勉強したいという気持ちが非常に大きくなり、電機メーカーを3年半で退職し、本格的に翻訳の勉強をスタートしました。


ISSで翻訳コースを週1回受講しながら、出勤前に勉強、退社後にも近くのカフェなどで1時間程度、毎日勉強する時間を確保していたそうです。しかし先生曰く、その時を振り返ると勉強する楽しさは味わっていたが、それに満足していた。なんとも生ぬるい感じでプロになる覚悟などなかったとのこと。

 

●2つのきっかけ
ふわふわと勉強していた状況が続いていた、そんな中で、二つの出来事が先生をプロの道へと大きく導いていきました。

 

1. 人生は戦い
先生にとっての大きな事件は2001年に発生したアメリカ同時多発テロ(9.11)でした。まるで人生がひっくり返るような、とてもショッキングな出来事で、自分がいかに生ぬるい中で生きてきたか、人生は戦わなければいけない、と思うきっかけになったそうです。すべての事において全力で取り組むようになったきっかけになったと、当時を振り返ってお話されていました。

 

2. 恩師との出会い
なんとなく壁にぶち当たり伸び悩みを感じていた時、ISSの翻訳コースで「プロの翻訳・通訳者を目指すための基礎講座」というクラスを受講。その講座を担当していた相田倫千先生に英語力を伸ばすための様々な勉強法を学び、基礎力を徹底的に鍛えたそうです。


そこで先生が実行したのは「英字新聞を毎日読むこと」。a、an、theなどの冠詞に〇をつけることを5年間続けることで、冠詞の使い方を体が自然に覚えるようになるなど、目からウロコの内容で、現在の土台がここで作られました。

 

通訳クラスの講師も担当していた相田先生からは、翻訳だけでなく通訳訓練も勧められたそうです。派遣での仕事が翻訳だけでなく、アメリカへの出張など通訳の仕事も次第に増え、通訳訓練の必要性を感じたのもこの時期だったそうです。

 

当時の勉強法もお話されていたので、少しご紹介しておきます。

 

月曜:英字新聞を読む
火曜:文法書を読む
水曜:気に入った英字新聞の記事を切り抜き英日訳に挑戦
木曜:日本語の新聞記事(天声人語)を切り抜き日英訳に挑戦
金曜:1週間で勉強した単語を別途リストにしてMy単語帳を作成する

 

これらの勉強を3年間半続けることで、様々な分野での興味や知識も広がっていったそうです。飽きずに続けられる勉強法として、ぜひ参考になさってみてください。

 

●30代から通訳訓練のスタート
派遣の仕事を辞めた後、知人の紹介で翻訳会社のコーディネーターとして働くこととなった西山先生。この時からISSで通訳訓練を本格的にスタートしました。


翻訳コーディネーターの仕事は業界の動向だけでなく、どういった人間がプロとして求められるのかを学ぶことができる貴重な機会だったそうです。ただ、2年間働いていくうちに、残業なども多く、派遣時代のように学習時間が取れず、通訳訓練の予習・復習ができない状況にジレンマを感じていた先生は、ついにある決断をすることになりました。当時勤めていた会社の社長に相談し、今度は「フリー」になることを勧められ、実際に行動に移すことになります。

 

ちなみにコーディネーター時代は昼休みに勉強を、そして通勤時間を利用して電車の中でマスクをしながらシャドーイングを欠かさなかったとのことです。なんとか時間を捻出して、諦めずに細々とでもトレーニングをしていたことは決して無駄ではないんだなと思いました。

 

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●40代、フリーランスになってから
こうして社長の後押しもあり、晴れてフリーランスになった西山先生ですが、これですべて安泰という訳ではなかったようです。
翻訳を軸に仕事をされていたそうですが、翻訳に取り組む際には何度も繰り返し見直して納品をするため、朝から晩までずっと仕事に没頭してしまい、人間的な生活を送れていなかったそうです。翻訳の仕事は何度も丁寧に繰り返し自分の訳が本当にこれで良いかチェックする、それが正しいやり方だと思い込んでいたといいます。

 

●基本は一発勝負
そこで先生は仕事のやり方を見直すことになるのですが、効率良く仕事をするために「基本は一発で勝負する」やり方にシフトしたそうです。そのことで無駄がなくなり、仕事の効率化に成功、人間らしい生活を取り戻すことができたそうです。それだけでなく、仕事内容のクオリティも格段に向上したとのこと。

 

●授業でも本番だと思うこと
そして通訳訓練などの授業でもそれを痛感した出来事があったそうです。それは先生がプロ養成3レベルの受講生だった頃、その1つ上の同時通訳科に進級できず、何度も再履修をしていた時でした。「基本は一発勝負」、そして「授業だからといって力半分では伸びない、プロにはなれない」と奮起し、授業1回1回も「すべて仕事」と準備から真剣勝負で取り組み、どんなことを聞かれても答えられるように、予習もしっかりと取り組んだそうです。それまでの心持ちから、新たに「基本は一発勝負」の気持ちに切り替えて成果が出て、なんと念願の同時通訳科に進級できたそうです。こうして同時通訳科で猛勉強し、翻訳だけでなく、通訳のフィールドにもさらに活躍の場を広げていかれました。

 

●自分の時間を把握すること
結婚、そして出産も一つの大きな転機だったと西山先生。子育ては予期せぬことも多く夜中に起きたり、朝早かったり、これまで以上に時間の管理が厳しくなり、どうにもならず勉強する環境ではなくなったそうです。そんな中、勝間和代さんの本を読み漁って得たヒントが「自分の時間を把握すること」でした。自分が何にどのくらい時間をかけているのか分単位で分析、そして隙間時間を利用しながら、少しずつ勉強の時間を確保していったそうです。例えば「歯を磨きながらメールチェック」「掃除をしながらシャドーイング」など勉強しながら家事もこなすことへシフトしていきました。そして勉強をする時間がない分、今度は時間の合間を見て引き受けていた通訳と翻訳の案件を、その仕事自体を勉強だと思うようにして取り組んだそうです。そのことで1つ1つの仕事を丁寧に準備し、取り組むことができたそうです。


●集中力をコントロールする
多忙で限られた勉強時間の中で、もう一歩勉強の質を高めるためにしたのが「集中力をコントロールすること」でした。人間の集中力は15分で切れてしまうと何かの本で読んでからは、15分ごとに勉強内容を変えたそうです。具体例としては以下の通りです。

 

・原稿を読む
・リサーチをする
・下訳をする

 

などを15分ごとに行い、勉強や仕事内容の質を落とさない努力をされたそうです。

 

●精読のすすめ
この時期、基礎力を強化するための「精読」を欠かさなかったそうです。
通訳で必要な即応力を強化するには正しいリスニングが重要な要素ですが、単語を聞き取るだけの「リスニング」と違い、本当の意味で咄嗟の理解力を高める「リスニング・コンプリヘンション」が重要と感じた先生は、精読することで文一つ一つを分析しそこで英語構文の構造を理解し文法、単語力なども強化しつつコンプリヘンション力を高めていかれたそうです。

 

ご自身の経験談の後には質問タイムを設け、そこでも参加者から多くの質問が途切れることなく出てきました。

 

現在は子育て、家庭とお仕事で相変わらず多忙な日々を過ごされていらっしゃいますが、自分なりの時間の活用法をみつけ、それに合った方法を考え、実行し生活スタイルにあった形で勉強を継続させようとする姿勢は、本当に素晴らしく頭が下がります。紆余曲折があったからこそ、多くの経験からのお話はきっと多くの方に参考になったのではと感じました。そして是非この話を参考に、それぞれに合った形で、これからの学習やモチベーション維持に生かしていただければ幸いです。

 

西山先生、そしてご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

 

 

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| イベントアルバム | 16:39 |
中国語通訳コース特別セミナーレポート「通訳訓練法 パラフレーズの活用」

 

9月7日、多くの方にご参加いただき「通訳訓練法 パラフレーズの活用」というテーマでセミナーを開催しました。
講師は現役通訳者で、中国語通訳者養成コース通訳科1クラス担当の徳久圭先生です。
当日は様々なお話がありましたが、その一部をご紹介いたします。

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まず、「パラフレーズ」について説明がありました。

 

 パラ フレーズ
(並行)(句)

 

ある言葉を、意味を変えずにほかの言葉に言い換えること。単語単位で言い換えることもあれば、フレーズ、文、一つの発言の趣旨を言い換えることもあります。

 

例えば「I love Japanese eggplant very much.」という原文があったとして、イメージ、概念は浮かぶが、そのものを言えない時、訳語が分からない時、通訳者は「分かりません」と言うことはできません。

 

この場合、「私は野菜が大好きです(これが訳せないことはありえないと思いますが、あくまで例として)」と言い換えてみます。「ナス」という言葉をあきらめて「野菜」と言い切ってしまうのです。(逆に、緊急避難的に言い換えることばかり練習してよいのか、という否定的な意見もあります。)

 

言葉そのものが出てこない時は、上位概念に置き換えると聞いたことがあります。

 

次に、例えば「早上好!」をどう訳しますか?

 

おはようございます
おはよう
お疲れ様

 

シチュエーション、時間帯、立場の違い、によっても訳は異なります。色々な表現ができるようにしておきましょう。

 

次に差別用語・放送禁止用語の言い換えについて説明がありました。前に使われていた言葉でも、今は言い方が変わっている場合もあります。

 

スチュワーデス → フライトアテンダント
カメラマン → フォトグラファー
裏日本 → 日本海側
盲人 → 視覚障碍者

 

一通りの説明が終わった後、参加者の皆さんと一緒に言い換え練習を行いました。
中国語の「傾盆大雨」を色々な日本語で言いかえてみます。

 

大雨
土砂降り
豪雨
激しい雨
ザーザー降り
バケツをひっくり返したような雨
大粒の雨
車軸を流したような雨
篠突く雨
スコール
驟雨
暴風雨

 

かなりの言い換えが可能ですね。

次に「お断りします」を言い換える練習です。

 

遠慮します
見送らせてください
ごめんなさい
検討させてください
上司と相談します
持ち帰らせてください
後日改めてご相談させてください

 

こちらも色々な言い回しがありますね。日本語的な婉曲な表現がたくさん出ました。

 

 

言葉を豊かにするためには、ネット版でも紙版でもよいのですが、類語辞典(シソーラス)が座右にあると便利だと思います。


一つの言葉について、たくさんのパラフレーズが出ています。日本語、中国語の両方で普段から色々な言い方を自分の中に増やしていき、表現力を豊かにしておきましょう

 

最後にパラフレーズにも関係があるということで、3分間の中国語ニュースを1分間で要約するサマライズの練習をして、セミナーは終了しました。

 

参加者の皆さんからは次のような声が寄せられました。

 

・非常に面白かったです。
・もっと時間を延ばしてほしかった。
・いままで聞いたことがない内容がたくさんあり、とても勉強になった。

 

セミナーにご参加いただき、ありがとうございました。次回もご期待ください!

 

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| イベントアルバム | 13:57 |
中国語翻訳コース特別セミナーレポート「直訳か意訳か?場面に応じた訳し分けの方法」

 

9月1日、多くの方にご参加いただき、特別セミナー「直訳か意訳か?場面に合った訳し分けの方法」を開催しました。
講師は現役翻訳者で、中国語翻訳者養成コース本科2担当でもある椙田雅美先生です。

セミナー内容を要約してレポートします。

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まずは、タイトルについての説明からスタートしました。

 

講演タイトル前半の「直訳か意訳か」というのは皆さんからよくある質問です。

後半の「場面に合った訳し分けをする」のがそもそも翻訳で、場面に応じて直訳か意訳かがあるわけではありません。

 

そして、直訳と意訳ついての説明では...

 

授業で課題文を渡した時に、直訳ですか、意訳ですかという質問をされることがあります。

 

皆さんが言っている直訳とは、すべての言葉を置き換えればよいという考え方だと思います。単語も辞書の最初に出てくる訳を選んで並べ、中国語から日本語への訳であれば、間を「てにをは」でつなげれば直訳だと思っている、これが正しい訳だと思っている方がいらっしゃいます。

 

意訳は、例えば文章にうまくつながらない言葉を1、2個削って、全部訳すと文章が重くなるから、少しカットして、全体ではこういうことですよね、意訳ですよね、というそのような発想で直訳ですか、意訳ですが、と質問されていることが多いと思います。

 

そもそも意訳、直訳という質問自体がNGのようです。そのような質問をしているうちは何をして意訳、直訳というのか、それ自体が分かっていない場合が多いとのことでした。

 

続いては、場面に応じた訳し分けについての説明です。

 

仕事としての翻訳は、語学学習や検定試験での翻訳問題と根本的に異なります。


検定試験の翻訳は、問題文を訳すにあたっての前提条件(シチュエーション)が一切ありません。そこに書いてあるものが、ひとつひとつ綺麗に、間違えずに、辞書を持っていないのに辞書から引いたように訳せていればよい、ということです。

 

仕事としての翻訳は基本として「足さない、引かない、変えない」ただしそれは「文章全体の意味を 足さない、引かない、変えない」ということです。
 

ただし、依頼者の要望、訳文の用途によっては「文章全体の意味さえも 足す、引く、変える」ことがあります。

 

その後、いくつかの例文をあげた説明があり、最後に訳し分けのポイントを以下のようにまとめました。

 

・まず、原文を書いた目的を理解する(1.作者の意図 2.文章の用途)

・次に原文を訳す目的を理解する(3.依頼者の意図 4.訳文の用途)

 

以上の4点を確認し、翻訳の方向性を決定し、適切な訳語を丁寧に選択していきます。
 

目的とする訳文を構成するために訳し分けます。

 

ここで先生が再三強調されていたのは、翻訳の方向性に関してです。過去のセミナー「プロ翻訳者に求められる訳文とは?翻訳の方向性の見定め方」で取り上げていますので、ご興味お持ちの方はセミナーレポートをあわせてご覧ください。

 

また、直訳か意訳かというのは結果であって方針ではなく、あまりこだわりすぎると方向性自体を誤るので、気をつけるべきとのアドバイスがありました。


セミナー参加者からは次のような声が寄せられました。

 

・先生の経験から翻訳について一番重要なものが分かりました。
・今後の翻訳の参考になります。
・内容が分かりやすかったです。とても勉強になりました。

 

ご参加いただきました皆さん、ありがとうございました。
アイ・エス・エス・インスティテュートでは、今後もみなさまのお役にたつセミナーを企画してまいります。

 

 

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| イベントアルバム | 12:43 |
英語翻訳コース特別セミナーレポート「翻訳訓練を始める前に、やっておいてほしいこと」

 

2019年春の英語翻訳者養成コースの特別セミナーは、「翻訳訓練を始める前に、やっておいてほしいこと」と題して、専門別翻訳科の「金融・IR翻訳」「映像字幕翻訳」「特許翻訳」の各クラスを担当する講師が、翻訳訓練のスタートをお考えの方々に、訓練に対する心構えや、気軽に取り組める、スキルアップにつながるおすすめの訓練をご紹介しました。

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3月13日に実施しました第一回のセミナーでは、「金融・IR翻訳」クラス担当講師の小林久美子先生にご登壇いただきました。

 

現在、ISSインスティテュートのグループ会社で日本最大の翻訳会社、(株)翻訳センターの専属翻訳者として稼働中の小林先生。授業では、経験に裏付けされたきめ細やかな指導と、参考資料を多数ご提供いただき、満足度の高い授業を行っておられます。

 

今回のテーマ「翻訳訓練を始める前に、やっておいてほしいこと」については、訓練に不可欠な基本的な技術力についてお話しいただきました。

 

「訳出作業において、大切なことは、基本的な英文法と英作文の知識と応用、そして原文(日本語)の理解・分析・再構成です。名詞(可算・不可算)、冠詞(不定冠詞・定冠詞)、前置詞、接続詞、副詞などの使い方や動詞の使い分けは、英文法の基本的なことばかりですが、訳文作成力、訳出表現力を高めるために不可欠なことです。」

 

また、訳出の際に必須の「原文(日本語)の理解・分析・再構成」するスキルは具体例とあわせてご紹介いただきました。

 

「専門別翻訳科の訓練では、専門的な知識・用語の理解と適用についての講義が中心となりますが、そうした訓練にしっかりついていくためにも、基本の大切さを理解しておいてください」

 


3月15日開催の第二回は、「映像字幕翻訳」クラス担当講師の佐久間公美子先生による講演です。

 

映像翻訳者として第一線で活躍する一方、長きにわたり当校の映像字幕翻訳クラスの講師を担当され、OJTの品質管理や修了生のプロデビューのサポートもされてきた佐久間先生からは「悩んだときは、基本に戻る」とのアドバイスがありました。

 

「翻訳をする際に、言葉について調べることは基本であり、大切なことです。いろいろな辞書を使って訳語を調べるプロセスを経ることにより、言葉が自分の身についていくのです。そして、身につけた言葉を駆使して訳していく。翻訳はこの繰り返しです。」


「よく目にする平易な言葉こそ、調べるプロセスを疎かにすることなく、より良い訳語を見つける努力を惜しまないでください。」

 

セミナーに続いて実施しました体験レッスンでは、みなさんが字幕制作を体験。先生のアドバイスをもとに、訳出作業に取り組んでおられました。

 


第3回セミナーは、3月20日に名村孝先生をお迎えし実施しました。

 

(株)翻訳センターの専属翻訳者として特許翻訳に携わる名村先生からは、特許翻訳の訓練に必要な語学スキルについて説明がありました。

 

「特許翻訳に限らず、翻訳をするためには正しい英文法の知識が必要です。正しい英文を書くこと(和文英訳)、英文を正しく読むこと(英文和訳)は、翻訳作業に欠かせません。特許翻訳で扱う文章は構文が複雑なので、正しい英文法の知識が頼りです。大学入試レベルの問題集に取り組んで、間違えたところは文法書で確認して確実に理解しておきましょう。」

 

「文法的に正しく書かれていればそれでよいというわけではありません。訳出後の英文を読み直しておかしいと感じられる語感を身につけることも必要です。語感をネイティブレベルに上げるには、多読しかありません。一朝一夕には身につきませんが、目的意識を持って取り組むことが大切ですね。」

 


今回のセミナーでは、各先生とも揃って基本の大切さをお話しされていました。基礎力をしっかりと身につけることが、実践で活躍するためには欠かせないということ、そして専門別翻訳科の受講をより効果のあるものとしていただけるということを、参加された皆さんにご理解いただけたと思います。

 

 

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中国語通訳コース特別セミナーレポート「通訳者に学ぶ日本語発声法」

ISSインスティテュート東京校では、3月9日、多くの方にご参加いただき「通訳者に学ぶ日本語発声法」というテーマでセミナーを開催しました。講師は、現役通訳者で中国語通訳者養成コース通訳科1クラス担当の徳久圭先生です。当日は様々なお話がありましたが、その一部をご紹介いたします。

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まず、発声トレーニングの前に「通訳者の仕事とはどのようなものか」 について確認しました。

 

・通訳者とは言葉に関するサービス業で、ホスピタリティが求められる。
・通訳者は話者の発話を聞いて内容を理解し、それを他言語を変換するが、クライアント(聴衆)が分かるのはデリバリー(音声表現)部分のみなので、この部分で通訳の良し悪しを判断される。
・デリバリーの質が通訳の出来栄えを左右する。デリバリーが悪いと、訳出内容がどれほど素晴らしくても評価されない。
・通訳者の仕事は訳し続ける(話し続ける)ことなので、声がかれたりしてはいけない。

 

以上を踏まえ、日本語の音声訓練に入っていきます。

 

1)腹式呼吸
・口や鼻から呼吸する時に肺の下にある横隔膜を下げて肺を大きくして息を吸い込む呼吸法。

・息をたくさん吸って吐くことができるため、息のコントロールの幅が広がり、色々な息の使い方がしやすい。

・腹式呼吸と他の呼吸方式を比べると、明らかに腹式呼吸の方が伝わり方、聞こえ方が違う。

 

息を吸った時におなかが膨らみ、吐くとおなかが引っ込むように呼吸するそうです。実際にやってみると、確かに空気がたくさん吸える気がします。この後の訓練の基本になるので、ここは大事ですね。

 

2)声の響き・張り

 

先生が現場で他の通訳者の声を聞いていると、人によっては声が生き生きしていない時があるそうです。その雰囲気はクライアントさんに伝わるので、ここも気をつけたいところですね。聞いていてよく内容が伝わり、安心感を与える話し方を心がけたいです。

 

3)ハミングとロングトーン
●ハミング(音を鼻の頭に響かせる)
・ハミングの「ん〜」から口を徐々に開けて「あ」の発音をしてみる。

・口、喉をあくびする時の形にして「あ」の音を出してみる。
・上を向いてあくびをする形のまま、正面に顔を倒したまま発音する。

 

これは喉にストレスをかけず、なるべく楽に声を出す練習です。逐次通訳の場合、単純計算で人の2倍話すわけで、喉への負担は相当なものです。通訳者の声がかれてしまうと非常に聞きにくくなるので、長時間話しても一定のトーンを維持し続けることがとても重要ですね。

 

●ロングトーン
・上記のストレスのない喉で「あー」と長い時間出す練習。

・息を沢山吸って長く吐き出せると、声をコントロールしやすくなる。

・話し方のバリエーションを増やすことができる。

 

参加者全員で挑戦してみましたが、先生は30秒以上発声が続いていました。かなりの長さです!

 

その後、日本語の50音の発音や鼻濁音の練習をし、最後にナレーション訓練を行いました。

 

15秒くらいのコマーシャルに自分でナレーションをつける練習です。プリントのセリフを見ながら、介護用品、スポーツ用品、食品について、それぞれどのようなイメージが求められているのか、自分で考えふさわしいナレーションをつけてみます。この練習は通訳の現場に合わせた話し方を考えるのに役立つとのことでした。BGMつきの先生のお手本はかなりメリハリが効いていて、普段から「通訳にも芝居っ気が必要です」とおっしゃる通りの名演でした。

 

参加者の皆さんからは次のような声が寄せられました。
・「ハミング」と「声の張り」については大変勉強になりました。
・通訳者にとって必要なものは語学力だけではないと感じました。
・とても実用的で、内容もよかったです。
・長い時間話さなければならないことがあるので、とても参考になりました。

 

セミナーにご参加いただいた皆様、ありがとうございました。次回もぜひご期待ください!

 

 

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| イベントアルバム | 17:18 |
英語通訳コース特別セミナーレポート 「柴原早苗先生が語る!通訳者になるための勉強法」

 

3月7日(木)東京校において、春の特別セミナー「柴原早苗先生が語る!通訳者になるための勉強法」を開催いたしました。平日夜、小雨のちらつく生憎の天候にも関わらず、会場は満席で補助席がでるほどの盛況ぶりとなりました。

 

本セミナーでは、放送通訳を中心に長きに渡ってご活躍中の柴原早苗先生に、コミュニケーションのプロフェッショナルたる通訳者をめざす上で、どうやって必要なものを体得し維持していくか、日々の鍛練法やモチベーションの高め方、学校の活用法や、参考図書など、盛り沢山な内容をお話しいただきました。

 

最も印象深かったのは、通訳者にとって特に重要なものとして先生が挙げたものの中に、多くの参加者が挙げた「語学力」「知識力」の他に、「体力!」「度胸!」といった要素が含まれていたことです。


柴原先生の、多忙なスケジュールやその準備手法、現場での取り組み方などのお話は臨場感にあふれており、参加された皆様も食い入るように聞き入っていらっしゃいました。

 

また、見過ごされがちな基礎文法力の習得や語彙力増強への貪欲な姿勢などを含め、日々の不断の努力をプロになってからも欠かしていないことを強調されておりました。

 

通訳学校活用のメリットとしては、週次の授業をペースメーカーに、客観的な自己分析ができること、同じ志を持った仲間がいることで、モチベーションを維持しやすいことなどを挙げられていました。

 

プロになってからも常に真摯に、謙虚に、かつ小柄なお身体からは想像もできないようなエネルギッシュな先生のお姿に、元気と意欲を分けてもらった方も多かったのではないでしょうか。

 

今後もISSでは、皆様の学習や仕事に役立つセミナーを随時、企画・実施してまいります。
ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました!!

 

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| イベントアルバム | 09:47 |
中国語翻訳コース特別セミナーレポート「中国語文書記号の訳し方」

3月3日、あいにくの天候の中、多くの方にご参加いただき、特別セミナー「中国語文書記号の訳し方」を開催しました。講師は現役翻訳者で、中国語翻訳者養成コース本科1クラス担当の本島玲子先生です。今回のセミナーでは中国語と日本語の文書記号の違いについて把握し、正確な訳文を作成することについてお話がありました。

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まず、日本語と中国語の文書記号について全般的な説明がありました。

 

・日本語の文書記号は中国語と比べて少なく、中国語は多い。
・中国語から日本語に訳した時に使える記号は少ない。
・中国語の文書記号には意味があるので、読解する時に注意が必要。

 

次に、中国語と日本語の記号の違いについて解説がありました。

 

<読点の違い>
中国語  ―――,―――,―――。
日本語  ―――、―――、―――。

 

<並列記号の違い>
中国語  ―――、―――、―――。
日本語  ―――・―――・―――。
     ―――と―――と―――。
     ―――や―――や―――。
・日本語は並列のバリエーションが多い

 

<文の並列>

―――;―――;―――。
・中国語の「:」「;」は日本語にはないので使わない。
・日本語に翻訳する場合には並列と分かるように訳す必要がある。

 

<感嘆符、疑問符>
・「!」、「?」は本来の日本語にはないので、原文にあるからといって、必ずしも使う必要なはい。
・中国語では多用するが、日本語で「!」を使うと非常にきつくなるので、注意が必要。
・感動したという意味で使っている場合は、感動したということが伝われば不要。

 

中国語に比べて日本語の記号は少ないので、中国語の記号も日本語として訳出する必要があるということが分かりました。日本語にはない記号を混在させることはNGなのですね。

 

次に参考サイトの紹介がありました。

 

<日本語の文書記号で参考にするとよいサイト>

・日本の国としての決まりを紹介している
文化庁ホームページ
国語施策・日本語教育>国語施策情報>参考資料
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kijun/sanko/index.html

 

・翻訳者が使っており、仕事に使う時の参考になる。複数の翻訳者で共訳する時の基準とすることもある。
日本翻訳連盟 JTF日本語標準スタイルガイド
https://www.jtf.jp/jp/style_guide/styleguide_top.html

 

最後に、トライアル受験に際しての注意事項について説明がありました。すべて翻訳以前のことなので、しっかり注意すれば減点を避けることができます。逆に疎かにしてしまうと、決まりごとが守れないと見做され、かなりのマイナスになります。

 

・ファイル名は指定の通りにつける。
・フォントは指定の種類、大きさにする。
・表記は統一する(数字は算用数字なのか漢数字なのか、全角なのか半角なのか。1ヶ月、1か月、1ヵ月が文章中でばらばらに使われていないか)。
・段落の1マス空け(日本語)と2マス空け(中国語)が間違えていないか。

・上記の決め事以外に記号が完全に問題ない上で、細かい表現に取り掛かること。

・採用担当者から見ると、仮に1枚で1-2カ所のミスがあったとすると、10枚であればかなりの数になると考えられ、結果として不採用になってしまうので、気をつけること。

 

翻訳する時には訳文の質そのものに意識が集中してしまいがちですが、それ以前の決まりごとを疎かにすると、それすらできない人として大きく評価を下げてしまうことがよく分かりました。また、翻訳者として両言語に深くかかわっているからこそ、違う部分は厳密に区分することや、適切に処理することの重要さについても理解することができました。


参加された方からは次のような声が寄せられました。

 

・日常の悩みが解決できました。ありがとうございました。
・実用的な話がたくさん聞けて参考になりました。
・よい復習の機会になりました

 

ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。

 

アイ・エス・エス・インスティテュートでは、今後もみなさまのお役にたつ魅力的なセミナーを企画してまいります。

 

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| イベントアルバム | 09:05 |
継続受講の方限定セミナー「通訳現場でのケーススタディ〜成功と失敗から学んだこと〜」


9月27日(木)、東京校にて英語通訳者養成コースの特別セミナー「通訳現場でのケーススタディ〜成功と失敗から学んだこと」を、2018年【秋期】10月開講レギュラーコースに継続受講のお申し込みをされた在校生の方限定で開催いたしました。

 

担当講師はラジオ講座(現在は終了)でもお馴染みの柴原智幸先生。第一線で活躍する現役の放送通訳者であり、当校英語通訳者養成コース本科3(英日)を担当されています。

 

今回のセミナーでは、秋レギュラーコースのスタートにあたり、学習のヒントやモチベーションアップに繋がればとの思いから、実際の放送通訳の現場の話を中心に、成功や失敗例から学んだことなどをお話しいただくとともに、柴原智幸先生の通訳パフォーマンスを見ていただく機会を設けました。また、参加者の皆様には、事前課題(動画を見て放送通訳の原稿を作成)にも取り組んでいただきました。

 

P1010947.JPG

 

セミナーの主な内容は以下の通りです。

 

1. ゴールを意識できていますか?目標とするパフォーマンスは?
2.「伝える」ということを意識していますか?
3.「評価されたがり」からの卒業
4. 柴原先生の体験談(失敗と成功例)
5. 放送通訳について・概略
6. 11年前の柴原先生に挑戦(放送通訳を体験してみよう)
7. 柴原先生のパフォーマンス視聴とコメント・質疑応答

 

前半では、通訳学校での学習あたり、大切な心構えなどを熱く語っていただきました。ご自身が通訳者になるきっかけから、受講生として通った通訳学校時代のお話、そしてプロデビュー後の失敗談と盛沢山な内容でした。中でもいくつか印象に残った言葉をご紹介したいと思います。

 

学習者としてのメンタリティからの卒業
通訳学校は“英語上級者学校”ではなく、プロを養成する場。通訳というサービスを提供し、対価を得るためにはどうしたら良いか?を学ぶための場所。“どうやったら褒められるか”ばかりに意識が向きがちになるが、毎回の授業では“これをどう現場で活かせるのか”を考えながら授業に臨むべきであり、自分の力でなんとか対価を得るために、どうしたら良いか、というメンタリティが必要である。「どう評価していただくか」から「どう人のお役に立てるか」という意識改革が重要になる。

 

あれもこれもの精神で
「おすすめの教材や勉強法を教えてください」といったご質問をよく受けるが、通訳は答えが一つとは限らないもの。これをやったから大丈夫、あの学習法さえやれば良いといった答えもない。 また、“対策”と“学び”を混同されている人を多く見受けるが、通訳は決まった正答が1つではないので、試験対策のように勉強しても全然足りない。貪欲にあれもこれもと色々な学習方法や教材を模索し、とにかく自分に合っているかどうかを試してみる、そして学び続けるのがプロというもの


スランプに陥った時に…“長所は他人が決める”
通訳力をレベルアップするための最善の方法、それは自分と向き合い、自分に足りないものが何かを見つけ、その足りないものを補強することが正攻法になるが、スランプに陥った時に自分の弱点と向き合うのは辛いもの。そんな時はクラスメイトや先生に良かった点、悪かった点を聞いてみること。特に良かった点は2人以上から指摘されれば、自分では気づきにくいが、それは立派な長所である。スランプの時にはその長所を伸ばす努力をすればおのずと突破口が見えてくるはず。

 

前半ではこれらのモチベーションアップ、学習のヒントとなるキーワードが沢山お話の中で出てきました。真剣にメモを取りながら先生のお話を食い入るように聞いている姿が多く見られたのが、とても印象的でした。

 

セミナーは後半の課題発表へと移っていきます。放送通訳についての説明と準備、仕事の内容、現場の様子を話していただいたあとに、参加者の皆様に事前課題の“時差通訳”に挑戦していただきました。この場面が盛り上がりのピークとなりました。各自で事前に準備していただいた原稿(日本語訳)を動画に合わせて通訳するボイスオーバーをしたあとで、良い点と悪い点を互いにコメントしあいました。次に全体を4チームに分け、チームごとに代表者が前に出て時差通訳を披露。その場で先生からのフィードバックがありました。代表となった方々は在籍クラス(レベル)が様々でしたが、それぞれとても素晴らしいパフォーマンスを披露されていました。

 

最後に事前課題と同じ動画での柴原智幸先生のパフォーマンスを見ていただきました。プロの無駄のない、誰が見ても理解しやすい表現、淀みない語りに、会場からは思わず「お〜」といった歓声が上がりました。

 

今回のセミナーでは、柴原先生は「放送通訳の現場で頭が真っ白になってしまい、全く言葉が出なかった」時のお話など、ご自身の「失敗例」を多く語られましたが、参加者の方からは「失敗談だけでなく、成功例のお話も聴きたい」とのお声もありました。先生は謙遜されていましたが、これまで沢山の失敗を乗り越えて現場の第一線で活躍されている現在の先生のお姿こそが、まさに“成功例”そのものだと思います。

 

参加者の皆様にとってもそれぞれに沢山の気づきがあったことと思います。厳しい言葉の中にも、受講生お一人おひとりの成長を切に願う熱い思いがよく伝わる、充実したセミナーになったのではないでしょうか。

 

ご参加いただいた皆様からの声の一部をご紹介します。

 

・通訳としてのメンタリティを持つということを今まで意識してなかったので気をつけたいなと思いました。

・体験談を伺い勇気づけられました。少しずつしか進めませんが、学び続けていきたいと思います。

・放送通訳について少しわかり、パフォーマンス訓練も面白かったです。プロとアマの心構えの違いも認識出来ました。

・熱いお話が聞けて良かったです。先生の訳がキレイで日本語にうまく訳せるのが素敵だなと思いました。

・身が引き締まりました!

・勉強法はないとおっしゃりながらも、お話の中にたくさんのヒントが散りばめられていた気がします。

 

当日ご参加いただきました継続受講生の皆様、ありがとうございました。間もなく開講を迎える秋学期では、また気持ちを新たに、ご自身の目標に向かって一歩ずつ着実に学習を進めていただければ幸いです。

 

| イベントアルバム | 09:08 |

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